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アクリル 東女子高水槽楽部  作者: 川崎タイチ
夏休み 新潟聖地巡礼編
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第02話 教習所水槽メンテナンス

 七海ななみは「ドライビングスクール」の水槽メンテナンス中だ。

 水槽の水草は「グリーンロタラ」と「キューバパールグラス」を中心とした素材を使った「岩組みレイアウト」だ。

 黄金比でキレイにレイアウトされた「龍王石りゅうおうせき」を使い、後景草にグリーンロタラ、前景草はキューバパールグラスを使用している。

 見栄えがあるスポットには珍しい水草を植えていた。


「どうしようかな……今回は、グリーンロタラのピンチカットで密度を上げる処理とキューバパールを刈り込んで「ボッコン!防止」かなぁ……」


 七海ななみは入部して3ヶ月ほど経過している水槽楽部で「器用貧乏スキル大発動」し、水草水槽レイアウトのメンテナンス技術を身につけていた。

 そして水槽楽部に入部する大きな「きっかけ」となった……。


「よし!ウェーヴシザー使って、先ずはロタラをバッサリ刈り込むかなぁ」


 『ウェーヴシザー』を『シザーバッグ』から取り出して、グリーンロタラの『丈』2分の1位の位置から『全てのロタラ』をバッサリとカットした!


「ええええ!川崎さん!そんなに一気にカットするの!折角ここまで伸びたのに……」


 受付の女性が七海ななみに驚き、思わず声をかけてきた。


「そうですね……ロタラは、やっぱりこれ位は刈り込んでおかないと『根元に光が届かず細く弱く』なりますし、あと、次のメンテナンスは2,3週間後になりますので」


 七海ななみは、あと2日で教習所を卒業となる予定だ。


「次のメンテの時は、バイクで来ますね!実はもう実家にバイク届いているんですよ!」


 七海ななみのバイクは既に家に届いていた。届いたバイクは、母親である『心桜』がカスタムを施している。


「川崎さんバイク……何買ったのですか?」


「えーっとですね……『CBR250RR』ですよ」


「え!?てっきりドラッグスターとかエストレヤかと思ってましたよ!?アンティーク好きならクラッシック系かなーって思ってたんですけど……フルカウルスポーツですか?……もしかして旧車です?」


「あ、いえいえ、新車のCBRです!正直、何でも良かったんです」


 七海ななみは全てのバイク乗りを敵に回した!


「何でも良いのに……って、それなら積載量とか乗り安さで選んだりしなかったのですね?」


「最初は……花梨カリンちゃんの乗ってるバイクで良いかなぁって思ってたんですけどね」

「でも心桜こころちゃんが『花梨カリンちゃんと日花梨ヒカリさんに着いていけないよ?』って言われまして……」

「あの2人制限速度でスカーン!!って膝こすりながら曲がっちゃうんですよ!『人並み外れて』ますよ」


 日花梨ヒカリはそもそも『死神』、花梨カリンは『異能力探偵』でもある。

 器用貧乏な七海ななみが常人ではあり得ない位の『器用貧乏』である。

 普通の人間である愛芽アンナですらマフィア『グリーンリバーコーポレーション』の『ボスの娘』だ。

 同時に『水槽楽部ポンコツ集団』でもあった。


 ――但し、『アクアリウム愛』関しては『世界一の集団』だ。

 彼女……川崎 七海ななみは『水槽楽部』の皆と供に学生生活を満喫していた。


 何気ない会話を受付嬢としながら『水草水槽のトリミング』を順調に進めていた。

 七海ななみはゴールデンウィークの合宿以降も水槽楽部に入り浸り、放課後は『水草水槽』『海水水槽』のメンテナンスを率先して活動していた。


 何故水槽楽部が『バイクの免許を取得』する必要があるか?と疑問に思われるが、七海ななみが所属する『水槽楽部』は『地域密着型水槽メンテナンスサービス』をボランティアで行っている。

 ご近所の公共施設に『アクアリウムのある癒やし空間の提供』を目的として発足されている部である。

 公共性の高い部活動として放課後などの時間に『各施設』への移動手段として『バイクによる移動』を認めている。高校自体バイクの免許取得OKだ。


 普段はいい加減な発言や言動、茶番劇を繰り返す水槽楽部だが、この部の考え方・社会貢献度の高さに感銘を受け、『水槽楽部』をとても愛していた……っと単純な物ではないが……実体は『生徒会を隠れ蓑にした秘密結社』という立ち位置だ。


 そして、七海ななみは活動メンバーとして『免許取得』の為に免許合宿に参加していた。

 その一環として、『海楠かいなんドライビングスクール』の水槽メンテナンスを実行していた。


「これくらいかなー……うん!良い感じ!」


 七海ななみは自分がトリミングをした『ネイチャーアクアリム』の水槽トリミングの出来映えに納得しているようだ。


「でも、やっぱり……このレイアウト……ほんと神がかってる。さすが花梨カリンちゃん」


 ――沢山の『グリーンネオンテトラ』が優雅に泳いでいた。

 どの個体も大きく鮮やかな色を出していた。最新のLEDライトが水槽を照らし、美しく輝きを魅せていた。

 水槽の環境は理想的な状態を保たれているようだ!

 適量の水替えももちろん実行した。


「仕上げに、念のため粘膜保護剤入れとくかな?ちょっとストレス与えちゃったかもだし。」

「あと、追肥もしておこうかな?」


 手際よく水槽のメンテナンスが終わると、水槽の周りもキレイに拭き上げをし、内外ともに美しさを保っていた。


 トリミングとメンテナンスが終了した良い頃合いに――


 ――『ピンポンパンポーン!本日の昼講習は終了となります。生徒の皆様お疲れ様でした。』

 ――『午後6時半より合宿の皆様は食堂にて夕食をご用意しております』


「それでは、私、夕ご飯を戴きに行きますね」


 七海ななみは合宿中お世話になっている食堂へ行き、夕ご飯を堪能した。


 その後『器用貧乏』スキルを発動しまくり、いとも簡単に『二輪免許』を取得となった。

 余談にはなるが、一学期の期末テストも終了しており、七海ななみは全教科平均点98点を叩きだし、学年TOPとなっていた。


 一方、花梨カリンは、『英語で赤点』を取り『追試実験』でも落ち、7月頭から夏休みまでの間は、午後から補習授業で学校で居残り勉強となっている。


――日花梨ヒカリは全教科で946点を取った。

――愛芽アンナは全教科100点満点だったようだ。

――奈良ならは全教科平均点が97点で学年3位だった。


 親友で幼なじみでもある双葉は数学は100点、それ以外は赤点ラインだった。

 七海ななみは数学だけは双葉に勝ったことがないらしい。


 ……あと、保健体育は全員100点だった。

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