第37話 ガラスを割る女!?ペロリスト爆誕だと!?
――水槽の立ち上げを無事終えた私の水槽だったはずだが。
「……日花梨と馬鹿騒ぎしていて、重要な機材をつけ忘れるところだった……」
何かつけ忘れたかな?
よく見ると、水槽にぷらんぷらんとチューブが引っかかったままである。
「あ!ブクブクつけてませんね?」
「……ブクブク?……むむ?……エアーレーションのことかな?」
「ですかね?でもチューブ2本ありますが……」
「……うむ!1本はco2のライン、もう一本はエアーレーション」
「……この水槽もco2を添加する……のを忘れてたのだ!」
花梨ちゃんは、とても素敵な「ガラス細工」を取り出した!
「これってオタマジャクシ??」
「……若干違うが……音符……」
……微妙に当たりっぽいが外れだった!
「……これは、co2拡散させる器具なのだ!」
「ああ!草原水槽にも付いてますね!!か、可愛いサイズですね!」
「……うむ!小さな水槽用に作られたガラス細工……とても素敵、そしてこの器具がco2カウンター……」
「これを水槽に取り付けるのですか?」
「……うむ!これで1秒間にどれくらいco2を添加しているか確認する」
「……配管するといい」
「あ!はい……ってどうするのですか?」
「……まずはこのシリコンチューブを刺すといい。刺した後、水槽に付けてからco2のラインに取り付ける」
「判りました!それじゃあ早速……」
……ん?入れずらい……
チューブ自体は柔らかいのだが……柔らかいから入れるのが難しいのだろうか?
――ギュ!……ギュ!……
「つるーーーん!!」
――日花梨さんが余計なことうおああああああああえ!?
――しっかり握っていたつもりだったガラスのディフューザーが!!!
――つるん!!っと手から滑り落ちるぅぅぅ!!!!
――まだ!?諦めるのは早い!!!!!
花梨ちゃんの大切なディフューザーを割るわけにはいかないのだ!!!
――シュビーーーーン!!!
……全神経を研ぎ澄ませろ!!!
己を信じ!!!今こそ全てのパワーぁぁぁぁ!!床に落ちるぅぅぅ!!!
――キャァァァァァッチ!出来たあぁぁぁあ!!……おっっっと!握る力が入りすぎた……
――バリッ!!!!!
「てへぺろ!」
「……!?」
「ご、ごめんなさい!花梨ちゃん!まさかこんなことに……」
「……ふむ……オタマジャクシは犠牲になったのだ……」
「……これを使うといい。パリングラスミニだ!こっちのは、今割ったばかりの音符型『ディフューザー』の2倍の価格する……」
――まさか!?割るの前提だったのでは!?
「ま、また割っちゃいそうなので花梨ちゃんお願いできますか?」
「……ふむ、実はチューブ入れるにはコツがいるのだ。刺すところ部分、少し水をつけるか、舐めるとスルッとはいるのだ!七海再度挑戦してみる!」
「そ、そうなのですね!……じゃあ水を……」
「……舌で舐めるとスルッと入るのだ!」
「あ、あのう……水を……」
「……」
「わ、わかりました……」
――花梨ちゃんは舐めろと言っているようだ!
――ペロッと!
「七海の、『ゆがんだ愛』がヘンタイ行為に走らせたのであった!」
「日花梨さん!絶対言うと思いました!!だからやりたくなかったのに……」
「……ふむ!極めれば、硝酸塩の濃度がわかるようになる……」
「なんと!?じゃあ!私も試しに海水水槽の水舐めてみるかなかな!」
――日花梨さんも海水水槽の水を舐めた!?
「ふむふむ……!?……硝酸塩の濃度は……!ほぼゼロだねだね!」
「ホントにわかるのですか!……って、冗談ですよね?」
「……ふむ、試験薬では海水水槽の硝酸塩はほぼゼロ……」
――なんと!当たっている――!?
「いやいや!絶対裏ありますよね!?」
――日花梨さんを問いただしてみた!
「うんとねー!海水水槽の硝酸塩は、『ほぼゼロ』でないと大変なことになるからね!『ライブロック』が硝酸塩を処理してるから、ほぼゼロだよん!」
「花梨ちゃん、さりげなくその試験薬使ってますが、そんな便利な物があるのですか!?」
「って!私の話は『スルスルー』ですか!?めっちゃ真面目なこと言ったと思うけどけど!」
――面倒くさい日花梨さんは放っておいた。
「……うむ!アンモニア・亜硝酸塩・硝酸塩・溶存酸素濃度・総硬度濃度測定・pH測定・co2濃度、その他測定可能……」
――超科学なんですけど!!
「チェックが必要な成分を簡単にチェックできるのですね……チェックできたら色々対策とか出来るのですか?」
「……ふむ、出来る。co2の添加量もチェックできる。でも、大体で大丈夫。ちなみに、水草水槽の中につけてるガラス製のちょっと大きめの『オタマジャクシ型のガラス器具』はco2チェッカー。緑は正常・黄色は添加しすぎ。今は緑だからOK……」
……何でもアリですか……アクアリウム!?
「あ、ちなみに愛芽ちゃんがいたら、もっと詳しく教えてくれるよん!」
「……ふむ、アクアリウムはレベル(札束)を上げて物理(アクア用品)で殴る!と意外と簡単に解決出来る世界……」
――超科学から、一気に金の臭いが……。
この部のお金の流れが怪しいのはもう慣れたが、アクアリウムはお金がかかる趣味だ。
……ドタバタあったけど、ディフューザーを無事水槽につけることが出来た!
「これでよし……花梨ちゃんあとはどうするのですか?」
「……co2の調整はさすがに難しい……私がする!」
接続したチューブの途中にある『調節コック?』で微妙な調整を花梨ちゃんはした。
「……よし!これで七海の水槽の立ち上げを完了とする!」
「あとはどうすればいいのですか?」
「……ふむ、最後に水槽を綺麗に拭いておく!ガラスに作業したときに水滴とか汚れを拭く」
「……この際、クリーナーとかは厳禁!軽く拭いておく」
「はい!わかりました!」
……今日のアクアリウムは水槽周りを綺麗に拭き上げて終了となった。




