第25話 オカルト!?いえいえ!アクア用品のお買い物ですよ!
花梨ちゃんに手を引っ張られ2階のカフェから1階のショップへと再び戻ってきた。花梨ちゃん先導で水槽グッズ売り場へと入っていく。
「……七海、今日のミッションは30cmキューブ用の濾過材と、外掛けフィルターサイズのブラックホールを必ず買って帰る事。次に入れる水草はグロッソスティグマとグリーンロタラだから、育ったらどんな感じに成長するかを入り口付近にある水槽で確認。全体的に緑一色になるから、ワンポイントに入れたいと思う水草を選んでもいい。むしろ入れろ!」
花梨ちゃんが凄いドヤ顔を決めた!あの絵に描いたようなAA文字のシャキーン!としたドヤ顔をしていた。しつこいようだが、重要なことは復唱するのである!
「なるほど!ロタラとスティグマの成長している姿が観られるのですね!」
「……うむ!あと、ロタラはロタラでもいいけど、グロッソスティグマは略すならグロッソだ!」
ちょっと気取って省略したら激しいツッコミが来たのである。アクアリウム関連の用語は横文字ばかりでなんか長い。濾過材コーナーに来ると色々な濾材があった。
「濾過材って色々あるのですね。」
「来る途中に濾過材の事を考えたんだけど、リバぁぁぁぁす!!を使う!」
金髪英国美少女のとても聞き取りやすい英語である!!
「これのことですか?た、高い!60cm用一箱で2,000円もするんですか!?部室の草原水槽に使うと、とんでもない金額になりますよ!」
「……うむ!この濾過材は、高い!だが、30cmキューブならこれ1箱で1年は戦える!」
……何と戦うのだ!?時々、花梨ちゃんが言ってる事が判らない。
「部室の他の水槽も、濾過材入ってるんですよね?」
「……うむ!入ってる。PCの壁紙風水槽はそこにあるパワーハウスの濾材が20万円分入ってる」
すさまじいドヤ顔である!!!!
「部室の水槽……幾らかかってるか聞くの怖いです……」
ホントに部室の水槽はどれだけの資金が流れているのかが恐ろしくなってきた。
「……大丈夫!金なら幾らでもある!」
すさまじいドヤ顔3回目である。女子高生がとても使える金額ではない。恐ろしくなってきた。なんかイケナイバイトでもしてるかと思うほどだ……。
「……人をバッサリとするアルバイトを少々してるのだ!」
深夜遅くに小判握りしめてやる奴か!?そんなわけないのである……。
少々資金の流れがブラックではある。
「……あと、ブラックホールも買っておくように!」
ブラックホールとは何だろう……宇宙のアレのことかな!?ってブラックホールホントに売っていた。
「こ、これがブラックホールですか!?」
なんとも地味なパッケージに流木が水槽に沈んでいる写真が載っていた
「……それは最強の吸着濾材!オカルトグッズが蔓延る悪しきのこ世界で、ブラックホールとフューエルワンはガチ!!」
そして、ドヤ……もうしつこい!!のである。フューエルワンって何!?
「は、はあ、オカルト商品ってあるのですね」
「うむ!そこに売ってる……」
「このトルマリンのことね!」
いきなり日花梨さんが乱入してきたぞ!
っと日花梨さんが言った瞬間、凄まじい勢いで花梨ちゃんの蹴りが飛んだ!?
「日花梨!!何という事を言うの!!水槽を立ち上げの際は、水槽底面にバクター、クリアスーパー、トルマリンを敷き、そしてその上にパワーサンドを乗せるのがベストなんだ!!下地作りをしっかりした後に、ソイルを敷く!これが常識!」
「花梨ちゃん!それを宗教と人は呼ぶ!」
キャットファイト!ラウンドワン!ファイ!!!
「よかろう!日花梨!今日こそこの我が名刀幸村のサビにしてやろう!」
ってどこからその絶対本物っぽい日本刀出してきたの!?
「花梨ちゃん!では私は、名刀……名刀もってないよ!」
「花梨ちゃん本気なら大鎌出しちゃうんよん!」
「二人とも大人げないですよ!お気持ちは……理解できませんが、日花梨さんは花梨ちゃんを揶揄しすぎです!花梨ちゃんは……その刀ドコから持ってきたのですか!ちゃんとお店の人に返しておきます!」
ホントにアクアリムの事に関しては暴走しだすと止まらない二人だ。私がシッカリしないと!花梨ちゃんから迷刀?真田まるだっけ?を取り上げた。
「……な!?」「ああ!?ダメ!!」
二人が一斉に大声を出したが……花梨ちゃんから刀を取り上げたらダメだったのだろう。
「あああ!ごめんなさい刀お返しします」
持った感覚では、見た目は凄く重厚な感じがしたが、プラスティック製かと思うくらい軽かった。無茶苦茶よく出来た模造刀のようだ。
「……な、何で……」「ナナちゃんなんで灰にならないの!」
花梨ちゃんは凄く暗い顔をし、日花梨さんは凄く驚いた顔をしていた。
「す、すみません、花梨ちゃんの大切な刀なんですね……てっきりここのお店のかなと思ったのですが。あと!日花梨さんさりげなく中二病的なこと言わないでください!ホントにアクアに関してはお二人とも見境がなくなるんですから!」
あえて、両人を怒っている風に見せかけ、花梨ちゃん側にさりげなく寄るのである!計画通りである!
「……七海、私に何かあったときは後は頼む……ブハッ!」
死んだふりしなくてもいいです!
「幸村持てちゃったのは……まあいっか!それよりミドリイシ!ミドリイシ!」
緑石って何ですか!?縁石と見分けが付きづらい用語をまたまた……。
「花梨ちゃん、日花梨さんは緑の石なんて何に使うのです?」
「……ミドリイシはハードコーラル、珊瑚の一種の事。部室の海水水槽にもあるテーブル形珊瑚って言えば解りやすいかな?よく水温上昇で珊瑚が死んだって騒いでるのがミドリイシ」
なるほど……って環境問題になってるサンゴ売ってるってどうなってるの!?
「って、密漁……」
ちょっとこのショップが怖くなってきた!
「違うよん!これはオーストラリアとかからちゃんとした手続きで輸入したものよん!あ!ちなみに串本まで行けばサンゴ礁があるよ!地球温暖化!ば……!」
花梨ちゃんが超高速に日花梨さんの口にガムテープを貼った!
「……海水温上昇の影響で、和歌山南部の海が熱帯魚泳いでる。あとサンゴも自生してる」
日花梨さんがガムテープを剥がし
「このまま水温が上がれば、和歌山の海はサンゴ礁になるよん!もっと石油を燃や……!!」
花梨ちゃんが超光速を超えるスピードで日花梨さんの口に再びガムテープを貼った!
「……濾過材はこれでよし!」
買い物かごに小さな方のブラックホールとリヴァーーーす!をいれた。どうやら本日の目的の一つ濾過材購入は達成できた。花梨ちゃんに誘導され水草売り場へと移動することになった。




