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アクリル 東女子高水槽楽部  作者: 川崎タイチ
水槽立ち上げ編
26/77

第24話 初アクアショップ!?いえいえカフェでガールズトークです

 再びアクアショップを目指し始めた水槽楽部一行は……


 無事アクアテイ○ーズ開店10分以上前に到着した!


「ここがアクアテイ○ーズですか?」

 想像していたのとはちょっと違った。もっと倉庫的で大きな外観かなと想像してた。


「……うむ!ここが関西で5本の指に入る位の品揃えのお店……」

 カリンちゃんがやる気満々である。アンナさんは以外と冷静で、ヒカリさんは我慢できず、入り口をこじ開ける勢いだった。


 この手の話では、遅刻とか……出遅れるなどなどの会話で盛り上がる所ではあるが、我が水槽楽部は和歌山から2時間かけてピタリと10分前に到着するのである。


「……遅刻?……遅れそうならちょっと右手を多めにひねれば、間に合う」


「和歌山県民って書いたジャンパー着て走れるば大ジョブジョブ!」


「生徒会役員が遅刻などあってはならないですね。ちゃんと最新のバイク用レーダー付けますので」

 駄目だコイツら!交通ルール絶対守ってない!?


「でも、和歌山にもペットショップに熱帯魚コーナーとかあると思いますが?わざわざ東大阪まで来ないと駄目なのです?」


「あーーー!!それそれ!その畜生共の隣にあるアクアリウムショップなんてダメダメ!あったまおかしいいんじゃないの!」

 おいこら!頭おかしいの貴方だ!和歌山でナンバーワンになれる顔面スペックと悩殺デカメロンをぶら下げた我が校代表である生徒会長様が、可愛いワンちゃん・ネコちゃんを畜生の一言で総まとめにして片付けられたぞ!


「まあ、でもパームシティーのアクアリウムコーナーだけは百歩譲って許す!でも海水コーナーが無い時点でGの糞以下だ!」

 だから!国民的美少女……で優勝……デカメロン的に少年誌の表紙か!そんなことはどうでもいいことだけど、変態的レベルの美少女がなんてことを……!


「……うむ!我が経典であるアクアジャー○○を扱っている!A○Aのグッズも認定マーク貰ってる優良店!」

 カリンちゃん的には「かなりOK」らしいが、ヒカリさん的には「ほぼアウト」らしい。って!経典って何!?カリンちゃんも相当危ないことを言ってるが……この美少女二人は野に放っては危険である。


 普段なら、私の心を読んで……多分読めてると思うカリンちゃんだけど、集中力がアクアテイ○ーズに全パワー注ぎ込んでいる。某スマートフォンの発売日前の行列に並んでいるようだ。ドアの前には水槽楽部4人しか待ってはいないが。


「アンナさんはアクアテイ○ーズあまり興味ないのですか?意外と落ち着かれてますので」


「この2人がヘンタイなだけで、ただのアクアショップだよここ」

 アンナさん的には普通のショップらしい。アンナさんもこの2人に負けないくらいこのショップを気に入っているものだと思っていたが、それほどでも無いようだ。


 アクアテイ○ーズの話を店先でするのもどうかと思った。ショップの話をしばらくしているとお店の扉が開いて店員が出てきた。


「いらっしゃませ!あら、ヒカリちゃん・カリンさん、こんにちは!」

 思いっきり常連客ではないか!?ここ大阪やで!


「こんにちわちわ!いいハードコーラル入ってるかなかな?」


「良いかどうかは、ヒカリちゃん次第かなー。一応、オーストラリア便昨日届いたので、今キュアリング中だけど。ヒカリちゃんなら現状販売しちゃっても問題ないかな?」


「やたやた!気に入った個体あったら、そのままの状態でいいので家まで送ってくださいね!」


 絶対に解説が必要な専門用語だらけだった。全く解らなかったが、いつか私も解る日が来るのであろう。そして、カリンちゃんは既に私の視界から消えているのである。開店と同時に目当ての場所に行ったのであろう。根本に戻るけど、今日は私の水槽を立ち上げる為の買い物である。店内に入ると、水草水槽がとても沢山あった。しかし、カリンちゃんの水草水槽より大きい水槽はなかった。部室の水槽は相当大きい事が改めて感じた。水草水槽の前でカリンちゃんが真剣な眼差しで見ていた。


「……うむ!いつ来ても水草の状態がいい!このウォーターローン……立ち上げようかな……!うちの部にウォーターローンが無いから、ここは45キューブ位でまずは増産か?その後メイン水槽でウォーターローンをば……」


 意外とカリンちゃんは独り言を言う癖があるようだ。あまりにも真剣に考えているようで、私の水槽用品の事はすっかり忘れている。


「あのお二方は、多分あと1時間は私達の声は聞こえないですかね。」


「はははは……ど、どうします?」

 アクアリウムに興味が結構出てきたとはいえ、全くの素人には売ってるグッズの善し悪しの判断がつかない。カリンちゃんが飽きてくるまで店の中をブラブラすることに。


「あ、七海さん先にお茶にしちゃいましょう。ここの2階カフェなんですよ。カリンさんが聞く耳持ってくれるまで上で座って待ちましょう。」


 なんと!カフェがあるとは驚きである。多分、長い戦いになりそうなので、休息を先にすることにした。アンナさんの先導でショップ奥の階段から2階へと上がった。


「上から見てもここのショップ凄いですね!外観はあまり広くないかなと思いましたが、中はかなり広いですね。」


「専門ショップだからね。あと、ここは近畿では一番大きいかな?でも、淡水だけなら、カリンさんが言ってたパームシティーのペットショップも十分用品は揃いますよ。」

「でも、本格的に水草水槽するなら、このショップかな?石と流木はやっぱり沢山在庫あるお店でないと、いい形と大きさが揃わないですし」


「石と流木を買うのですか?和歌山なら川にでも行けばいっぱい転がってますが」

 石と流木を買うとは。川で拾ってフリマアプリで売れば儲かりそうだ!


「川の石って、石は川の流れで角が落ちちゃって丸いからね。水槽に入れるには、いい形の石と種類が必要かな?あと、水質変化とかもあるので何でもいいって訳にはいかないの」

 一攫千金はあり得ないようだ!


「なんか解りませんね……石を買うなんて」


「カリンさん的には、良い形の石とかだとダイヤモンドより喜ぶんじゃない?でも高いよ?」

 石は高い!世界の常識である。


 カフェのスイーツとドリンクはショップの華やかさ程の美味しさではなかったが、雰囲気は最高だった。ショップやカフェとは全く関係ないけど、ふと思った事があった。


「そういえば、アンナさんと2人でお話しするの初めてですね」

 アンナさんと2人になることが多分初めてである。


「あら?そうだったかな?七海さんとはまだ短いお付き合いですが、毎日会ってますね。でも、私は定期的に周参見すさみに行きますので、学校開けること多いですよ」

 皆勤賞は取れない生徒会役員ってのも珍しいかも?


「水族館ですよね?あの水族館とは何か縁でもあるのですか?」

 確か2日目の部室で愛芽アンナさんと日花梨ヒカリさんがアマチュア無線で会話しているのを思い出した。学校の授業へ出てないのかと


「個人的に水族館で学術協力しているからよ。和歌山で珍しい個体が捕れると水族館で飼育・研究するから。丁度珍しい子が漁船の網にかかったのでお昼から周参見に行ったの」


「漁船の網で捕れるのですか!?」


「そうそう!その珍しい魚やエビかにを展示と研究をしています。私は研究員としてお世話とか観察に行ってるの。でも出席日数と相談だけどね~。学校側も配慮してくれてますし。その代わりではないですが、生徒会の活動をしてるわけです」


 真面目である……。学校と研究、アクアリウムを両立してるとは凄い人である。


「なんか凄いですね。私にはそこまで出来ません。大抵どちらかにウェイトが寄りそうなものです」


「別に凄くなんてないかなー。どちらかと言えば花梨カリンさんの方が凄いと思いますよ。学業と趣味・仕事までされてますので」

 丁度花梨カリンちゃんの話が出たので、ちょっと気になり1階の様子を観てみた。日花梨ヒカリさんは凄いテンションで店員さんと会話してた。花梨カリンちゃんは何やらソワソワしながら何か探しているようであった。その様子を眺めていると、私たちが2階のカフェから観ているのに気付いた。気付いた瞬間ダダダダ!と凄い勢いで2階のカフェまで花梨カリンちゃんがきた。


「……七海ななみ!なんでゆっくりお茶なんかしてる。1階で立ち上げ用のアクアグッズ観る!」


「あ!はいぃぃ!すぐ行きますから!」


 花梨カリンちゃんに手を引っ張られ1階のショップへと連れて行かれたのである。


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