第22話 家に帰るとハーレムエンド!?今日のゴールは天国だった!
無事お勤めが終わり、シャバに解放されたのであった。強制労働の終了時間は既に夕日が落ちかけていた。朝8時から全力全開で32キロ走った後、生徒会の労働までキッチリとお勤めを果たし切ったのである。
さすがに終了間際の時間になると、生徒会メンバーは半分目が死んでいた。生徒を迎え入れ、チェックをし、色々とサポートも行った。中にはもう歩けない―!と駄々をこねる生徒も出た。あと、カリンちゃんはバイクでウォーキングコースを巡回していた。さすがに、ただのJKに入学早々に32キロ歩けは結構ハードである為見守りである。献身的な生徒会の活躍?で大きな事故もなく、今年も全員完走……ウォーキングイベントは終了した。
度々裏切り者の親友である双葉からSNSで写真が届いていたが、既読スルーをキメていた。
無事イベントも終わり、先生からも感謝の言葉を頂き解散となった。
意外ではある、生徒会……もとい、水槽楽部は何故か先生方には評判が結構いいのである。大抵この手のマフィア集団は、「学校側との抗争や風紀委員に目の敵にされる」お約束展開に発展しそうなのであるが、無いのである。
「おつおつ!ナナちゃん!今年もちゃーんと終わったねぇ!この苦行は留年するともう一回参加だからね!」
無事に2年生になっても生徒会は参加である!
「……来年私はいないから、七海、来年はよろし……グフッ!……」
普通に卒業生です!
「七海さんが生徒会に入っていただきとても助かりましたね。今回の行事もすんなり行きましたし。」
私が思うに、何や彼やでカリンちゃんもヒカリさんも生徒会活動をちゃんとやってくれてると思った。
……何か裏がありそうである!
「それじゃあ!解散!解散!明日、朝からアクアテイ○ーズよん!」
「あ、はい!では明日、またよろしくお願いします!」
生徒会メンバー……水槽楽部員も解散となった。
あ、明日カリンちゃんが何時に迎えに来るか聞くの忘れたのであった……!家の帰り道でふと気づいてしまったが、朝6時には起きてバッチリ準備してカリンちゃんをお迎えすれば問題ないと考え方を切り替えたのである。
少し暗くなった通学路を軽快に自転車を走らせ、無事家にたどり着いた。
いつもの玄関のドアを開け……る前に、双葉の自転車も目視にて確認した。彼奴め!堂々と我が家に来ているではないか!お説教タイムだ!
っと、意気揚々とドアを開け家に入った。
「心桜ちゃん、ただいま……さすがに今日は疲れたよ……」
返事がしない……リビングの方からキャッキャウフフする声が聞こえるのである。「最愛の実の娘」の帰宅だであるぞ!出迎えはどうしたのだ!?また双葉とコスプレ衣装の打ち合わせでもしてるのだろうか?珍しい事ではない、今日ばかりは双葉を懲らしめてやらねば……!
重い脚……誤解を招く前に、今日のイベントで脚が重いのであって、体重が重いからでは決してない!重要なので説明文を長々と加筆しておく!……ゴホン!重い脚を上げリビングへと向かった。リビングのドアを開け……。
「ああ!おかえりナナちゃん!天使だよ!天使が家に降臨したよ!!!」
我が母よ……ついに幻想が見え始めたか……17歳+禁則事項、そろそろ18歳になろう!
って!うおぉぉぉぉぉぉぉ!?
マジ天使がいたのである!!!!!
「……七海おかえり……」
カリンちゃんなぜこのような見苦しいボロ屋におられるのか!すぐに私の部屋へ案内せい!!いやいや!ここは風呂を焚け!釜に火を入れろ!!!女中共!宴の準備だ!って冗談を言ってる場合ではない。双葉と心桜ちゃんの着せ替え人形状態になっているのである。
「双葉!心桜ちゃんいい加減にしろ!カリンちゃんが困ってるじゃない!」
私が冷静ではないとはいえ、どうみてもカリンちゃんから助けを求められる表情である!!
「えええ!ナナちゃんひどーい!カリンちゃん独占とかちょっと大人げないよー!」
おいこら!ロリBBA!!一番年齢を重ねてるのは心桜ちゃんだぞ!
「七海がカリンちゃんを誘拐を企てるなど!親友だと思ってたのに!!」
おいこら!私の記憶が正しければ、その親友を置き去りにしてトンズラーをキメたぞ!
「カリンちゃんそれより、何で私の家にいるのです?もう出発!?」
そう、何故カリンちゃんが私の家にいるのかが最大の疑問である。
「……今日、七海の着替えを取りに来た時に、ついでに明日七海と出かける事をママさんに伝えた。それなら泊まって明日七海の家から行けばいいと言ってくれたので、お邪魔してる」
カリンちゃんの家は「高野山奥の院周辺」で、私家からだと相当遠いのである。そもそも、高野山からなぜこの学校へ……。その事に関しては、親しくなっていけば解るだろうと。
「明日、何時に来てくれるか聞くの忘れてたけど、私の家に泊まって行くとは思いませんでした。」
「……朝8時には出たい……片道2時間半はかかると思うから。開店前にはお店に到着したい……」
学校に行く時間と変わらないので楽勝ではあるが、カリンちゃん的には結構ゆっくりできるだろう。
「その時間なら、学校行く時と同じですので普段通りで大丈夫ですねー」
何気ない会話をしながら、カリンちゃん、他2名と楽しい夕食を過ごすことができた。ほぼ、他2名との会話の方が多いが、座ってるだけで華になるカリンちゃんがいる食卓など夢のような出来事である。
いつもなら、夕食前にお風呂に湯を入れておくところだが、今日は生徒会の役割などで帰宅時間が結構遅くなった。お風呂の準備にかかることとしよう。いつもの事だけど、お湯を入れる前にちゃんと栓が閉まっているか確認に行った。……栓の閉め忘れがないか確認をし……ん?よく考えたら、今日はカリンちゃんもお風呂入るのではないか!?……ついつい危ない事を考えてしまった……!
……ワンチャンありえそうだ!
リビングに戻り、お風呂の給湯ボタンを押し、
「カリンちゃん、お風呂沸いたら先にどうぞ!」
最低限、カリンちゃんの後に入る事を確保していくこととした。勿論、お客様には先に入って頂くのは社会的常識では当たり前のことである!決して邪な想いなど塵一片もあり得ないのである!
「カリンちゃん!カリンちゃん!心桜と一緒に入ろー!最近、ナナちゃん一緒に入ってくれなくて寂しいから!ねぇ!?」
憲兵さん!お巡りさん!こっちです!!!
「・・・・・・遠慮させてもらいます・・・・・・」
一緒に入る!とか言われたどうしようと考えたところではあったが、カリンちゃんの貞操は無事守られたのであ……
「・・・・・・七海一緒にお風呂入る?」
幻聴が聞こえたようだ……カリンちゃんがお風呂一緒にどうですか?と言ってるように聞こえたが、さすがに32キロ爆走&労働は通常の精神ではないようである。
「・・・・・・七海聞いてる?私とお風呂一緒は嫌なの?」
幻聴・・・・・・ではない!?
「えと、いいんですか?お風呂あまり広くないですよ?」
・・・・・・無心だ・・・・・・無心・・・・・・。
「・・・・・・別に問題ない」
我が献身なる生徒会活動の成果である!
「じゃあ、バスタオルとか用意しときますねー」
同級生の女子同士がキャッキャウフフとお風呂一緒にはいることなどよくあることである!!!!!!!!!!!双葉とも時々入ってお互いの成長を確かめ合ってるではないか!!それと何ら変わら・・・・・・ゴフッ!!!何というご褒美回だ!
お風呂の湯張りが完了のアナウンスが鳴り、準備万端である!
「それじゃあーカリンちゃんお風呂いただきましょうか!」
何やらガヤ2名が暴れ回って暴言を吐いていた気がするが、今日は疲れていたせいで耳に入ってこなかったのである。
お風呂場に行き、脱衣所まで辿りついた。勿論水着など着てお風呂に入るとかいうオチはないので安心して頂きたい。カリンちゃんもお泊まりセットを持参していたので、着替え等は万全である。
すぱーーーん!と服を脱ぎさり、いざ!カリンちゃんと洗いっこタイムである・・・・・・
「え・・・・・・」
思わず絶句してしまった。
今までの浮かれていた気持ちが一瞬で凍り付いた。彼女の体に大きな傷跡が数カ所あったのである。
「・・・・・・傷跡・・・・・・やっぱり気になる?」
なんて答えたらいいのか判らなかった。彼女の事に関しては私は何もまだ知らないからだ。色々と過った。虐待・虐め・事故など、普通では付かない傷跡・・・・・・私はそこに踏み入っては行けない気が本能的にした。まだ私にはそこ資格が無いと心の底から思ったのである。
「あの、えっと・・・・・・」
「・・・・・・七海、あなたはやっぱりいい子・・・・・・ヒカリとはまた違う」
すごく重たい雰囲気にはなった。だが、普通なら隠したくなるだろう。まして年頃の女の子で年齢も近い相手でもある。
「・・・・・・傷は探偵のアルバイトで負った傷だから。七海が考えているような事でないから心配することない。ちょっと高い所から墜落しちゃったときに大怪我しちゃっただけだから・・・・・・」
おい!どこの世界のブラックバイトだ!今すぐ探偵事務所とやらに乗り込んでやろうか!
「なんかちょっと驚いっちゃって、ごめんなさい。」
「・・・・・・べつに気にすることない。私が気にしてないから、むしろ勲章!」
カリンちゃんは本当に気にしてないようだ。むしろ傷に誇りを持ってる感じがした。
「なんか、ちょっと面食らって、ゴメン・・・・・・」
自然に言葉が出た、いつもの先輩に対する丁寧語ではなく、自分の言葉で言った気がした。
「・・・・・・まあ、この傷、9割ヒカリのせいなんだけどね・・・・・・」
あの野郎!胸にデカメロンの凶器を2個持ち歩いてるだけでなく、守るべき立場でありながら厄災まで持って来やがったのか!今後カリンちゃんは私が守る!!!
「・・・・・・七海ってやっぱりバランスすごくいいよね、ヒカリはどうもバランスが悪い!一部に栄養が偏ったダメダメな体型だ!こう、ネイチャーアクアリウムを語る上でやはり黄金比を重視した構図であるべきだ!」
なんかオカシイゾ!私の体を舐めるように診るなかなかイヤラシい感じがするぞ!あと、アクアリウムでとても重要な構図のことを言っていた気がする!
「ちょっ!カリンちゃんそんなに見つめないでください!」
意外すぎる!むしろこのお風呂カリンちゃんが私の体を狙って入ると言い出したのだと気付いた!?
「・・・よいではないか!よいではないか!」
その後むちゃくちゃされたのは、言うまでも無い事である。子羊かと思ったら、とんだオオカミであった。
どっと疲れたお風呂回であった!!




