第14話 初めての……
生徒会の仕事も一段落し……特にやる事は無かったのだが、水槽楽部員のメンバー全員の紹介が終了……出会えたので、吹奏楽部の部室へ行く道中にちょっと記憶の整理をしてみた。
暴君その1……神畑 日花梨 先輩、凄まじい顔面スペックを持っているがかなりヤバい!バイクに乗ってる。
暴君その2……寿 奈良 クラスメイト 清楚系美少女ではあるが、金魚しか見えていない。かなりヤバい奴だが、生徒会の運営では協力的であろう存在。
暴君その3……緑川 愛芽さん 唯一普通に会話できる人である……が、人の弱みに付け込み脅す危ない奴。生徒会の運営では私を生徒会長の代役に充てようという魂胆が見え見えの悪徳秘書。
マジ天使……名水 花梨ちゃん。アリスちゃんマジ天使。
ふと気づいた事があった。アリスちゃん事カリン(花梨)さんと日花梨先輩が漢字で書くとほぼ一致する事に。生徒会の運営で生徒会名簿を見た際に思った事なのだが、こんな偶然?あり得る事なのだろうかと。決して「アクリルの神?」が適当に付けた名前が数か月経って気づいたというオチではない事だけ加筆しておこう。
私、川崎七海を入れて5人が生徒会役員(水槽楽部員)である。
生徒会室から水槽楽部の部室まで移動中、フェンシング部部長になる女「二葉」の練習風景を今日も横見に通過していった。既にフェンシング部監督並みに先輩の指導をしていたのであった。それでいいのかフェンシング部!?……と言いたいところではあるが、部活動としての活動がマトモ!であるのは羨ましい限りだった。
水槽楽部部室に着くとアリスちゃんことカリンさんが、30cm位のキューブ型水槽を洗っていた。
「おつかれさまです、カリンさん、この水槽片づけちゃうのですか?」
「……これはバックヤードから出してきたばかりの水槽……七海用の水槽……」
……なんと!皆の衆!!カリン様が私が使う水槽を用意してくださったぞ!
「ああああ!じゃあ私が洗います!!!」
「……水槽って意外と洗うの難しいから、私が洗うから……」
水槽は洗うのが難しい……らしい?
「正確に言うと洗う時に、接合しているシリコンを痛めたり・ガラスに傷がついたりするから……。ただ洗うだけなら大したことはない……」
デリケートである事は見た目で解るが、そこまでデリケートとは……っと思っていたら、ヒカリさんがカリンさんとのステキな時間に割って入ってきた!
「カリンちゃんの水槽は全部A○A製だからねー!凄く高級な水槽よん!ガラス自体の透明度が無茶苦茶高いし、接合部のシリコン処理も完璧な製品……とはいかないカナカナ?」
何故かイラっとする喋り方ではあるが、不思議とイラっとしないのは何故かは解らない。
「カリンちゃんなんで30㎝水槽にしたの?初めて水槽ってやっぱ60だと思うんだけどねぇ~」
どうやら初めては60㎝が主流らしい?が、カリンちゃんはあえて30㎝水槽を選んだっぽいとの事。
「……60標準って……いつの時代の話?……水草水槽するのに初めてで60とか。」
……よく解らないが私はこれから水草水槽とやらをするらしい?
「てかカリンちゃん水草の時点てカリンちゃんの趣味の水槽だよだよ!水槽は本人がやりたい水槽を立ち上げるべきだよだよ!ねえ!ナナちゃん!!」
……と聞かれたので、
「カリンさん推しの水草水槽でお願いします!」
と即答してみました!どうせ水槽の事なんて何も解ってないのである。なら、ここは個人的な趣味の方向性で突っ切るのもアリである。アクアリウム初心者である私に手取り足取り教わるのであるなら、やはりカリンちゃんであろう事は、百合……揺るぎない意志である!と申し上げておきましょう。
「……なんか腑に落ちないんだけどけど……私的にはやっぱり海水水槽をば!」
海水水槽とは!?あのファインディングな奴らがいる水槽の事である。
「……初めてするアクアリウムでいきなり海水水槽って……いくら教科書やらグルグル先生がいる時代でも……無謀……水草水槽の方が初めてするには一番いいと思う……あと、海水水槽用の機材が買わないとない」
どうやら海水水槽は、そもそも機材が揃わないので無理なようだ……。
「……うん……これでよし!……いつ見ても美しい水槽……」
カリンちゃんはキューブ型水槽の洗浄の出来にご満足のようである。
「カリンさん、水槽どこに置くのですか?持って行きます。」
「……置く位置は今ある240㎝水槽の隣に置くように、既に水槽台をおいてる……。」
「え!?あの草原水槽の隣に、私の水槽置くのですか!?初めてのアクアリウムであんなに綺麗な水槽の隣に、こんなに小さい水槽置くって……。」
率直な意見を言ってみた。正直言ってこの部や部員はマトモではないけど、あの草原の水槽は芸術的レベルの美しさだ。海水水槽もとても綺麗で観ていて飽きない面白さまである。その隣に未経験者の水槽を置くなんて理解できなかった。綺麗なショール―ムにジャージで行くみたいなものだ。
「それじゃあー、水槽運んじゃおじゃお!」
30㎝水槽小さいと思ったが意外と重かった……。




