第13話 金魚マスター寿!?
生徒会準備室のドアの先には、予想を遥かに上回る数の水槽があったのである。アクアリウム初心者の私でも解る魚が沢山泳いていた。
「こ、これは全部金魚?ですか!?」
「そう……ここにある水槽は全て金魚の水槽です」
まさに金魚の楽園であった。どれ位凄いかと尋ねられたらこう答えるだろう……絵画アクアリウムだ。近年大阪の梅田で開催されている〈絵画アクアリウム〉の小さい版と言えば解りやすいだろう。絵画アクアリウムには去年の開催の時に梅田に買い物に行った時に立ち寄った。その時に沢山のステキな金魚水槽を目にした。
「……寿さんも水槽楽部員なのね……」
「こちらの金魚水槽は去年卒業した姉が青春と愛情を注いだ素晴らしい金魚たちよ」
この金魚は寿さんのお姉さんが育ててたとは。去年の卒業と同時に妹が入学して引き継いだのか?
「まるで絵画アクアリウムのコンパクト版ですね……」
っと言った途端に……
「はぁ!???あんなゲスなイベントと一緒にされては困るわ!」
……性格が豹変したのであった……!
「あのイベントは興行的には確かに素晴らしとは思う、しかし!金魚への……・(以下自主規制)」
……社会的に抹殺されかねない単語と憎悪が含まれる内容である事を察してい戴きたい!簡潔に言えば、気に入らないらしい。
「は……はぁ……とりあえず、寿さんの金魚愛だけは理解できました……」
「べ、べつに金魚なんて別に好きじゃないんだからね!」
っと……返答してくれると思ったが……!
「そうよ!私の金魚愛は日本海溝よりも深いのよ!!」
どちらかと言えば、〈ブラックホール〉。もしくは〈ダークマター〉的印象を感じた。二葉的に言えば、ツンデレではなく「ヤンデレ美少女」ブッ刺し5秒前!さすが水槽楽部員だ。水槽楽部は変人の四方八方塞がりである。
「あ……よ、よくわりました……。寿さんも水槽楽部員だった事がよく解りました」
思わずドン引きの表情を出してしまった……。
「あんな変人の集合体と一緒にされては困ります!特に生徒会長!!生徒会の仕事は緑川さんに任せっきり……以下略」
寿さんの凄まじい勢いを感じます!春の嵐です!あえて言うなら緑川さんだけはまだマトモではある事も解った。あと、花梨さんはマジ天使であることも確定している事である。今後の水槽楽部員としてやっていく自信はほぼ喪失しました……!
「川崎さんが生徒会に入られたので生徒会の運営はお任せします。私は生徒会室の金魚の世話がメインに活動をさせて頂く代わりに、生徒会のお手伝い!!です。主に川崎さんが生徒会の運営をお願いします」
何という高圧的で身勝手な態度であろう。顔面のレベルが高くなかったら一戦交えそうな位の高圧的存在である。喋らなければ……!水槽楽部員全員喋らなければ凄い美少女軍団だ。しかし、生徒会のつまらない仕事に関してはきちんと役割(手伝い)を果たしてくれそうな人であったことが何となく助かったイメ―ジである。何もしてくれそうにないメンバーより、手伝い!と言い切ってはいるが、金魚水槽の維持している資金の流れを精査すれば……いいプレッシャー材料になると……!
「と、とにかく寿さん、生徒会の活動も一緒に頑張っていきましょう!金魚のためにも!」
寿さんも残念系である事は確定してしまったが、生徒会役員としての裁量は問題ないであろうと。今後の生徒会運営を乗り越えて行くためにも、多少手荒な対応を取って行くことととした。




