2. 財宝
さて、ルアは家へ戻って来た。リリーも一緒だ。
二人で祖父の部屋に行き、戸を開けた。祖父は店で仕事をしている。
本棚から辞書を取り、『財宝』を調べる。
「ほら、ここ見て。」
確かに地図の文字と同じ綴りで、『財宝』と書いてある。『貴重品』『宝石』という意味もあるようだ。
辞書を戻し、地図を持って祖父の部屋を出た。
窓辺の明るいところで、もう一度地図を開いてみた。自然と声が小さくなる。
「やっぱりこれってさ。」
「宝の地図!」
バツ印の場所を見てみると、東の森を抜けた端っこの辺りである。東の森は薪を拾ったり、茸や木の実、木苺を探したりするためによく入る。だけど、こんなに奥の方まで行ったことは無い。リリーも行ったことは無いらしい。
「この辺って何があるんだろう。」
「さぁ。誰かに聞いてみたいけど、うまくやらなきゃ。」
ルアはきょとんとリリーを見た。
「うまくって?」
「あのね。突然ここって何があるのって聞いて回ったら、なんでそんなこと聞くのかってみんな不思議に思うでしょ。宝の地図を持ってるってことは内緒にしなくちゃ。」
「そっか。じゃあ口が固くて、知ってそうな人だけに聞く?」
「そうねぇ。」
二人でしばし考えた。知ってそうな人。うまい理由。口の堅い人。
…思いつかない。
しばらくしてルアが言った。
「あのさ、東の森なんだし二人でこの場所に行ってみない?」
「宝探しでしょ。もちろん行くわよ。でもね。」
「でも?」
「ちゃんと準備してからね。」




