赤マントさんⅠ
「おっはよー!!」
後ろから元気そうな声が聞こえてくる。振り返るとハイテンションの少女、小鳥遊奈月はそこにいた。
「おはよう、小鳥遊。相変らず元気だな。少し俺にも分けてくれよ。」
「どうしたの?ていうかなんで目が赤いの?」
「そんなことはどうだっていいだろ。大切な友達を亡くしたんだ。少し黙ってくれないか?」
「そっか・・・ってあれ?赤月って私以外の友達っていたっけ?」
「えっ・・・い、いたよ。多分。」
「あれ?でも赤月が人と話しているところを私は見たことがない。これはどういうことかわかるかな。」
「そ、それは、こう、偶然が重なってとか小鳥遊が見てないところでは以外と交友関係はもってるんだぜ。」
「ほんとかな。」
彼女の顔がグッと近づいてくる。
「私の目を見て言ってごらん、小鳥遊さん以外の友達はいますって。」
怖い。とてつもなく怖い。蛇に睨まれた蛙とかそういうレベルじゃない。
「だ、大根が。」
「大根?それは一体どういうこと?」
赤月は今日の出来事を洗いざらい話した。話している途中に再び涙が湧き上がり、ボロボロと涙を流していた。正直訳が分からなかった。なぜ俺は涙を流しているんだろうと疑問に襲われていた。小鳥遊の眼力よりもそっちの方が怖かった。あと、周りの人に「なにあいつ、キモーイ」とやかましいひそひそ声で話していた。いや、まあそうなんだけど。
「なるほどね。」
「分かってくれたか。俺のこのだいこ」
「分かるわけないでしょ。」
嗚咽交じりの俺の声を彼女は切り捨てた。
チャイムが鳴った。




