赤マントさんⅥ
夕暮れ、再びあの森にやってきた。赤マントの目撃情報があったあの森だ。
「懐かしいな。だけどこの場所に何があるんだ?」
「奥に入ったことがあるか?この森の奥。」
「確か、暗くなったから帰っただろ?というか、どうして今更この話を持ち出してきた?」
「どうしてって、そりゃ思い出したからだよ。こんなのあったなって。それに、そろそろ来てもいい頃だと思ったからな。」
「そろそろって、どういうことだよ……。」
「あんまりきにするなよ。」
曖昧なままにされた俺達は、森の中に入っていった。
歩いていくこと30分、月花は倒れている木の上に腰を下ろし一言いった。
「お前たちに一つ言うべきことがある。」
少し間が空き、真剣な目つきになった後
「ここがどこだかわからない。」
俺と小鳥遊は口をポカーンと開けて、月花を見つめていた。
「どうした二人ともそんなバカみたいな顔をして。なんだか面白いぞ。」
クスクスと月花が笑うと、小鳥遊の表情がみるみる変わっていった。
「何言ってるの!この状況でそんなこと言える余裕があるの!毒を吐く前に早く解決方法をかんがえなさーーい‼︎」
大声で怒鳴った小鳥遊にびっくりしたのか、月花は小声で「ごめんなさい……」と小さな声でボソッと言った。
「よろしい!それで、どうする?このままじゃあ、夜になっちゃう。」
「そ、そうでげすね。とととりあえず彷徨ってみるってのはどうでしょうか。」
完全にビビってるな、月花。確かに、こんなに強気な小鳥遊はみたことはない。まるで別人のようだ。でも彷徨ってみるって完全に迷う気まんまんじゃないか。また怒られるぞ。
「よろしーい!行くぞぉぉ!月花に続けぇ!」
えぇぇぇぇぇぇぇぇ!どうしたんだ小鳥遊!とうとうお前まで…なんてこった…ここでまともなのは俺しか……いや待てよ。この状況で、冷静に分析してこの場から脱出しようにも知能も地図もない。ということは……
「よーし!月花に続けぇぇえ!」
「お、おう!」
涙目の少女を先頭に、俺たちは彷徨い出した。
この森から出られると信じて。
体感時間1時間後
「ここどこぉ?」




