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「妹露出」シリーズ

露出にハマる妹とその兄

作者: 五円玉

約1年と4ヶ月前まで書いてた「妹露出」シリーズの最新話です。


が、前作までとは違い今回から新しいタイトルになり、また作品の方向性も変わっているので、気持ちとしては第1話、として書いた感じです。


なので前作を見ていない初見さん向けにあれこれ工夫とかしてあるので、もし初見さんで前作の「妹露出」シリーズを見ていない人は、こっちを見てからぜひ前作の方へ!!


注意)結構きわどい描写等あるので苦手な方はご注意を。

「今までの露出経験の中で1番焦った事は、その日は重い日だって事を忘れてノーパンで学校に行っちゃって、もうドロドロになちゃってどうしようもなく1日中トイレに籠っていたって事です」


「それは素で危ないな・・・パンツを履けば万事解決だぞ」


「ノーノーノ―!! パンツ履いたってタ〇ポンかナプ〇ンが無いと結局の所パンツがフォーエバーしちゃうよ!」


「・・・すまんが男にそんな話題を振らんといて欲しい」







皆様お久しぶりです。前回の短編掲載からだと約1年と4ヶ月ぶりですかね。


まぁ物語内では前回のお話からそんなに時は経っていませんが。


今回からタイトルが今までと若干変わり、恐らく今回からの初見さんも何人かいらっしゃると思うので軽く自己紹介を。


俺は棚橋空也、4年制大学の2年。


特にこれと言った特徴も無いただの学生さんである。


家族は父、母、俺、妹の4人家族。


たまに喧嘩はするけれど、まぁ仲の良い明るい家庭である。





「暑い・・・溶ける・・・蕩ける・・・」


季節は夏。


日の最高気温が35度にまで跳ね上がった、とある休日の1日。


外からの日差しがガンガンの家のリビングのソファーに、高校2年の妹が寝っころがっていた。


「暑い・・・あ、お兄ちゃん。おはよう」


「おはよう・・・ってか、お前エアコンつけてないのかよ!」


朝、自室からリビングへ降りてきた俺は驚愕。

リビングにクーラーは効いていなかった。


「なんかね、エアコンぶっ壊れたんだって・・・父さんが言ってた・・・」


「マジかよ・・・ぶっ壊れたって・・・」


俺の部屋は東側にあるため、朝はかなり暑い。


なので西側にあるリビングへとやってきたのだが・・・


「今父さんと母さんはエアコンの修理を依頼に電気屋行ってる・・・暑い・・・」


「そうなんか・・・うぅ・・・あっちーな・・・」


対して自室と温度が変わらない。

つまり、降りてきた意味が・・・


一方の妹―――棚橋奈菜は、薄い生地のワンピース(部屋着用)を着用し、手足をソファーの両方の肘かけに乗っけて仰向けに寝っころがり、ただひたすらに天井を見つめ(半分死んだ目で)微動だにしない。


・・・ってか、


俺は気付いた。


「・・・おい、お前・・・」


「あ、もしかして気づいた? 今私ノーブラ」


「相変わらずストレートに言うなお前」


服の上からでも分かる、その形。


「ついでに言うと下もノットパンツ」


「言わんでいいわ」


「ほら」


チラっ


「見せんでもいいわ!」


暑さに死んだ顔をしつつも、若干笑顔の変態妹。




カミングアウト。


俺の妹は、露出狂である。




去年のクリスマス、俺はバイト帰りのとある路地でコート1枚だけを身に纏い、他は一切の着衣無しの妹と偶然にも遭遇した。


それまではコイツにそんな性癖があるとは全く知らず、まぁ普通の女子高生の妹、みたいな感覚でいたのだが。


妹は言った、中学生の頃から夜な夜な皆が寝静まった後にこっそり外へと赴き、コート1枚だけを纏って屋外を巡回していたんだと。


ブラもパンツも、靴も靴下も履かず、本当にコート1枚だけの状態で。


そしてクリスマスの衝撃的邂逅から幾日か経ったある日の夜、俺はコイツの露出癖の実態を知った。


その日から約半年間、再三に渡って露出の自粛や警察への出頭を促してきたのだが何の改善も無しに今日へと至る。


妹曰く、その背徳感や解放感が快感なんだと。




ここまでが前回までのお話をまとめたモノ。


最近では夜の露出に事足りず、学校へノーパンノーブラで行ったり(学校の制服はもちろんスカート)、家でもブラやパンツは着けない。

ひどい時には親父やお袋が家にいない時に限って、まんま全裸で過ごしている時もある。


・・・俺の目は気にしないらしいが、正直こっちが嫌である。妹の裸見たって、ねぇ。


現に、今も・・・


「暑い・・・うぅ・・・脱ぐか」


「おぉう・・・」


妹はなんのためらいもなく、兄である俺の目の前で、着ていた部屋着用のワンピースを脱ぎだす。


そしてやっぱり、ワンピース1枚脱いだ妹は他に何も着けておらず、まんま生まれた姿のままであった。


「・・・俺、部屋戻るわ」


妹が全裸でリビングのソファーに寝っころがってる空間とか、すごく嫌だわ。


が、


「うん・・・ってかお兄ちゃんの部屋、東でしょ? 今まさに日当たり絶好調じゃないの?」


「・・・あ」


そうだった。


悲しい事に、我が自室にはクーラーがなく、扇風機しかない。


そして東の方角にある自室は、今まさにこの家の中で1番温度が高い部屋となるわけで。


「・・・なぁ奈菜、お前服着てくんない?」


「暑いからやだ」


「・・・はぁ」


本当に、なんだかなぁ。




で、


「・・・ん」


「・・・・・・」


「・・・ふぅ」


「・・・・・・」


しばらく後。


俺はやむなく視線をテレビに一点させ、耳もテレビの音に集中させ、朝のワイドショーを熱心に見る。


〇〇さん結婚! 〇×市で銀行強盗発生、今日の特集はワンコイングルメ!


・・・と、まぁワイドショーを見ている俺とテーブルを挟んだ反対側のソファーでは、


「・・・ぅんっ・・・ぅっ・・・」


「・・・・・・」


俺、無心。


テレビに集中しろ。


「・・・あっ・・・っ」


「・・・・・・」


無、だ。全てを無に。


「・・・ぃっ!!」


「・・・おい」


無、にはなれなかった。


「お前うるさいな、何さっきから・・・」


で、ソファーの方を向いた俺は見てしまった。


見てしまったのだ。


「・・・お前、何してんの?」


「・・・あ、いやね、今たまたま足動かしたらソファーの肘かけにアレが当たっちゃって、何か変なスイッチ入っちゃったかも」


「・・・・・・」


妹の顔は、蒸気していた。


多分室内の暑さからではなく、多分・・・


「・・・ちょっと部屋戻ってるね」


そう言って妹はソファーから立ち上がり(若干ふらつきながら)、自室へと戻っていく。


「さすがにお兄ちゃん相手でも、あの瞬間を見られるのは恥ずかしいし・・・ね!」


「ね! じゃねぇよお前何朝っぱらからそんなお前・・・」


「見に来ちゃダメだよ!」


「見たくもないよ!!」


そう言って妹は着て来たワンピースをリビングに置き去りにして、1人自室へと戻っていった。


「・・・まったく、ふざけんじゃねぇよ・・・くそっ」


妹が寝ていたソファーの肘かけの角を、俺には見る勇気なんて無かった。







それから数日後。


「へっへっへ、お兄さんどうだい今夜の寂しいオカズにもう一品・・・は、あああああぁぁぁぁっぁぁぁああああぁぁぁぁぁぁああああっ!!!!!!???(焦り)」


「おぅ、三度目の邂逅だな。よし警察へ行こう」


夜2時。


夜勤バイト帰りの俺、家近くの路地を歩行中、


あの露出魔と3回目の邂逅を果たした。


「なっ・・・そんな・・・だ、だって、今日お兄ちゃん朝6時までバイトじゃ・・・」


衝撃の出会いにガチで驚いている露出狂・・・棚橋奈菜(妹)。


「・・・お前にはバイトは6時までといったな、アレは嘘だ」


「なっ・・・」


「正直に言うと客がぜんぜん来なかったから早上がりしただけだ。・・・で」


「あっ・・・に、逃げ」


「待て」


俺は全力で明後日の方角へ逃げようとしている妹の腕を掴み、逃走を阻止する。


「きゃー掴まれた強姦されるー誰か助けてーきゃー」


「その恰好のお前が言うな!」


案の定、妹はコート1枚だけを身に纏った露出スタイルで・・・ん?


「あれ?」


今日の妹はコートを着ていなかった。


「あ、気づいた? やっぱり夏にコートは暑いからさ、スタイルチェンジしてみた!」


「コート暑いってお前、コートの下は超冷感のくせに・・・で」


で。


今日の妹はコートではなく、


Yシャツだった。


身に纏っているのはYシャツのみ。

前のボタンは1番上以外全部締められ、Yシャツの裾はギリギリ下を隠せている程度の長さ。


つまり、ちょっとでもかがむと見えてしまう。


そしてYシャツなのでもちろん透ける。正直上は透けて見えていた。まぁ夜中の暗闇のせいかはっきりとは透けて見えてはないが。


「・・・・・・」


俺はケータイを取り出し、ボタンを110でプッシュ。


「待ってお兄ちゃん! これ一応露出してないよ! 上も下もギリギリとは言え隠せてるから!」


「・・・・・・」


「それにYシャツと言えど服は着てるんだよ! ほら! 前もちゃんと締めてるし!」


「・・・・・・」


今一瞬『確かに』とか思っちゃった自分が嫌になったので警察を呼ぶ。


「なんでボタンを押す手を止めないの!? これ裁判になったら私勝てちゃうよ!?」


「いや、過去の件を総合すると勝つのはこっちだ」


「はっ!!?」


よし勝訴。


・・・信じたくはないが、こんなやり取りももう3回目なんだよな・・・。







「この裸Yシャツスタイルは古池君考案の萌えの先端をいくファッションなんだよ!」


「お前あの後古池君とどんな会話してんだよ!?」


古池君。


奈菜の学校で、奈菜の性癖を知ってしまった唯一の人物(変態)。


「これは夏にぴったしのスタイル! Yシャツだから通気性に優れ夏でも涼しいし、汗かけばそれはそれで透けるから背徳感もびんびん!!」


「もう嫌だ・・・もっとまともで普通の妹が欲しい・・・」


悲しい現実、この変態の兄貴は俺なんだ。


結局俺はこの露出狂をお縄につかせる事なく、2度目となる家族の慈悲と言う事で執行猶予を与えた。


とりあえず帰宅の道を歩く。


「やっぱり夏は露出に最適だね! 前に冬に露出した時は風邪引いたもん」


「あれは自業自得の塊だったな。で、夏だろうが露出すんなこの痴女」


「しかも夏は汗かくから下がびしょびしょになっても汗だ、で誤魔化せるし」


「アレだな、過去3回の短編時よりもかなりぶっ込んでくるなお前」


ぺたぺたと、相変わらず靴すら履いていない本格的な露出スタイルで歩く奈菜。


その隣をTシャツジーンズスニーカーの服装で歩く俺。


不思議と、俺のほうが何か恥ずかしい。


「・・・ごめん、ちょっとトイレいってくる」


「は?」


急に何かそわそわしだす妹。


突然のそわそわ感に何故か俺も慌てる。


「え、と、トイレ!?」


「さっきちょっと水飲み過ぎたせいかも・・・うぅ」


「マジか! ちょ、ま、この辺に公衆トイレなんて・・・」


生憎今歩いているのは両隣を畑で囲まれた狭い道。


家まであと少しの所だ。


「も、もう少し我慢できないのか!?」


「・・・え?」


「我慢だよ我慢! 家まであと少し・・・って、え!?」


「ちょっとそこで待ってて」


奈菜は、


道の右の畑に入って行った。


どんどん畑を突き進んで行き、その姿はどんどん小さくなる。


で、かなり奥の畑の隅の、林との境辺りにしゃがみ込んだのが見えた。


そこで、しばらく動かない妹。


もう嫌だ。


嫌だ!!


「お前は犬かっ!!!」







「正直、露出に慣れるとあれくらいどうってことなくなるの」


「達観してんじゃねぇよド変態!!」


明らかに過去3回に比べて下ネタが濃くなってやがる。


妹の足は畑の土で汚れ、Yシャツにも泥や土煙の汚れが。


ただ、その顔・・・表情だけは曇り1つない晴れやかな、綺麗な顔だった。


「もうヤバいわ・・・下が汗と他2つの液体でもう・・・うぅっ・・・風が当たる度にこう、きゅんって・・・」


「液体言うな気持ち悪い」


ってかまさか拭いてないのかっ!?(驚愕)


とにもかくにも、もうすぐ家である。


妹曰く、今日は家の庭の隅の植木のしたに衣服を隠しているんだとか。


以前公園に隠した際の教訓を地味に受けているようだ。


・・・まぁ、まず隠すとか以前に脱ぐな! って話なのだが。


「多分今日のこの行動を円盤にして売ったら結構儲けられそうだよね」


「うん、それ以前に捕まるな」


ってか自分を売る気なんかコイツ!?


「・・・しかし」


俺は思う。


こんなんじゃ、コイツの将来どうなってしまうのだろうか・・・と。


露出は犯罪である。ワイセツ物陳列罪である。


それに奈菜はまだ17歳。


万が一露出中に危ない男なんかに見つかったら・・・


女子であるコイツは男になんか抵抗したってほぼ無力だし、もし誘拐でもされて・・・


「・・・なぁ、奈菜」


奈菜は変態で痴女で犯罪者(仮)である。


露出に目覚めた残念で残念かつ残念な人間である。


が、たった1人しかいない、俺と血が繋がっている妹であって。


「お前さ・・・」


「・・・なに?」


俺は、妹の方を向いた。


「お前さ、もう露出なんて危ない事は止めろ。マジでお前・・・え? ん、な、何してんのお前?」


「・・・え?」


それは、恐らくこの作品シリーズ1のドキツイ下ネタだった。


「なんかね・・・さっきの畑での事や濡れたアレに風が当たったりしたせいでなんか・・・こう・・・体が熱くなっちゃって・・・」


「おま・・・や、やめろお前、ガチで変態だぞさすがに引くぞ!?」


「んぅ・・・んっ・・・」


まぁこれ以上表現加えるとR15でも危うい感じになるので、動作を1言で簡潔に無難な感じで説明致しますと、


いじっていたのです。


さらに付け加えますと、指がですね、


こう、ズぽっと・・・


ってか、


「え!? おま・・・まさか・・・」


「あ、今気づいたの?」


真っ赤に蒸気した妹の顔。


「私、経験済みだよ?」


「なっ・・・」


ここで真っ先に俺の脳内に浮かんだ感情が羞恥とか怒りとかそんなんではなくて、


敗北感


だった事はここだけの秘密。




Yシャツの裾がギリギリ下を隠しているので、横にいる俺にはその状況事態をこの目で直接見れてはいないのだが。


音が、妹の手の動きが全てを物語っていた。


足は内股気味で、小刻みに震え、


顔は真っ赤、目は正気の輝きを失い。


「・・・ごめん、ちょっと・・・あっち行ってくる・・・」


と妹は言い残し、先ほどの畑を突っ切り、今度は林の中にまで行ってしまった。


・・・ここからだともう姿は見えない。


もう・・・俺は・・・


「・・・貴様らはいつからこの小説がただのよくある変態コメディーだと錯覚していた?」


つまりはそういう事である。


「残念だったな、これは変態コメディーと言うよりかは、官能一歩手前の危ない話だったのだよ!」


妹が露出狂だと言う事実(短編)

シリーズ1~3まで、なろうにて掲載中!


こっちほど下描写はありませんが、その分ボケとツッコミが荒ぶっておりますので、未読の方は是非!



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― 新着の感想 ―
[一言] 今日のテストで露出という言葉が出てきて、この作品を思い出してしまいましたw テスト中なのに思いだし笑いしそうになって辛かったですw
[良い点] 最新作、ついに来てしまいましたね もはや修復不可能なほど頭のネジが飛んでしまった妹ちゃんの今後が気になって仕方ありません [一言] 続編はいつですか?
2014/01/06 17:03 退会済み
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