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小説を書くのは初めてです。
拙い文ですが、完結目指して頑張ります。
なお、この話はすべてフィクションです。
実在する物には一切関係ありません。
大企業への就職率、堂々の全国一位の実績をもつ一流大学、芙蓉大学。
その校内には様々な分野で名の知れ渡った学生が大勢存在する。そんな中、ひときわ有名な姉妹がいた。
長女は首席入学し、4年間その席を譲ることはなかった。
現在は卒業し、外国の大手研究所に就職したという。
また、目鼻立ちの整った顔。雪のように白い肌。艶やかに伸びた黒髪。スラリとした長い手足。そして極め付けに、優しくも厳しい慈愛に満ちた性格をしていた。
皆は親しみを込めて、名前と白雪姫をかけ「白百合姫」と呼ぶ。
三女はスポーツ推薦での入学で、水泳女子の日本代表。
姉と同じ、整った顔つき。ただ違うのは、姉が美女なら彼女は美少女といった印象な所か…。無駄な肉の無い細い手足。栗色のふわふわとしたボブに、キラキラと輝く大きな瞳。ピンク色の頬。その愛らしさは、おとぎ話の姫そのものだった。
彼女の得意とする水泳から「人魚姫」という名で校内では有名だった。
そんな姉と妹に挟まれた次女もまた、有名だった。最も、有名といっても良い意味でのみとは限らないが…。
次女は成績も上位で、スポーツもできる。
だが、一般入試での入学な上に成績も一位をキープというわけではなかった。ずっと続けている陸上の短距離も、全国レベルではあるが代表入りするほどではなかった。
容姿も美しい姉と、愛らしい妹の中間であり美しくも愛らしい姿をしているものの、何かが足りないという印象を周囲に与えた。
いつも明るく笑顔が絶えない人気者でもあったが、如何せん上と下が人気者すぎた。
姉妹はとても仲が良く、中でも三女は次女にべったりのシスコンであり、次女も妹に大層甘いというのは周知の事実であった。
だが周囲の人々は、彼女が次女である事、3人の中で印象が薄いこと、いつも妹や姉の世話を焼いている世話好きな性格を揶揄して彼女の事をこう呼んだ。
姫たちの侍女「侍女姫」と…。