1.長年の婚約時代
私レフィーナは、ユージン様と4歳の時に婚約した。
伯爵であるレフィーナの父と、侯爵であるユージンの父が学園の同級生で、お互いの子供が同学年で生まれたら婚約しようと約束していたらしい。
そんな親から産まれたのが、レフィーナ伯爵令嬢とユージン侯爵令息である。
赤ん坊の頃からお互いの家を行き来していたからか、家族共々仲が良い。
婚約の話を理解したのは6歳の時だった。
父から侯爵家に嫁ぐことになること、ユージンと婚約しているという事実を理解した。
その時は仲が良いユージンと今後一緒に暮らせて義父様と義母様とももっと会えるということがただ嬉しかった。
ユージンも婚約の話を喜んでいたという話を侯爵様から聞いていたので仲良くやっていけると信じていた。
7歳で学園に通うようになり、ユージンと一緒に過ごす時間は前より少し減ったが、休みの時は必ずどちらかの家で過ごすか、ピクニックや庭園でお茶会を開いてお互いの近況を話していた。
いつからだろう。
いつも会っていた休みの日に会わなくなったのは。
いつからだろう。
約束をキャンセルされるようになったのは。
15歳位までは毎週末ではないがユージンと過ごしていた。
それが1ヶ月会わないことが増え、
お茶会の約束もいつの間にか延期になっていった。
学園の廊下で見かけて、目が合ってもスッと目を逸らされる日々。
何か自分が悪いことをしたのか、
それとも私と会いたくないのではないかと思う日々が続いていた。
そんなある日。
この国で大きな地震が起きた。
誰もが慌て、多くの家屋が倒壊した。
地震が起きた時、
学園での授業中の地震だった為、家族、友人、そしてユージンの無事が心配で隣のクラスのユージンに会いに行った。
そこで見てしまった。
教室の片隅で1人の泣いている女性の肩を抱いているユージンの姿を。
ドアが開いていたのでその様子が丸見えだった。
そして教室にいる他の生徒も2人の様子が当たり前のようだった。
そう。
私だけが知らなかったのだ。




