二期生コラボ④
「それでは、本題の反省にいきましょう」
『うっ、そ、そうですね……』
『えー、本題に移るの早くない?』
「はい。本来はもう少し後の予定でしたが、初見の方が多いので、余りアウェーな話をするのもどうかと言うことで」
『なるほど!』
[これは先生GJ]
[メタいなぁ……]
[まあ今二期生ノッてるからなぁ]
[今トゥイッター見たら「二期生反省会」がトレンド入ってる]
『えっ、……あの、昼女ちゃん、先生。ハッシュタグがトレンド入ってるらしいです……』
「本当ですか?……本当ですね。皆さん、ありがとうございます。ハッシュタグは配信後に三人で見ますので、どんどんトゥイートしてくださいね」
どうやらトゥイッターのトレンドにこの配信のハッシュタグが入ったらしい。同接も確認するとじわじわと増えている。
『これじゃあ、反省もおちおち出来ないね!』
[草]
[反省はしてもろて]
[言い方よw]
[先生と昼女ちゃんはともかく、小春ちゃんはなぁ……]
[初配信が1/3コラボだったバーチャルミーチューバーが居るってマ?]
「さて、それでは反省会をしましょうか。まずは私から行きましょう」
配信画面を操作して、[初配信の反省]とロゴを出す。
「私の反省は初配信で自分の色を出せなかったことでしょうか。小春さんと昼女さんの初配信も見てましたが、視聴者が求めてるのは私の個性ですから。ニーズに答えられなかった、と言うことが反省ですね」
[先生真面目だな]
[小春ちゃんの配信には来てたけど、昼女ちゃんの配信もROMってたのか]
[こんなこと言ってるけど、初配信雑談も交えつつタイムキープ完璧だったからな]
『先生の初配信良かったですよ!時間管理完璧でしたし……』
『そうそう。私も、最初が完璧だったから逆に緊張しちゃった!』
「お二人とも、ありがとうございます。でも、授業もそうですが、用意してた通りに進むのが正しいとも限りませんから」
二人のフォローを聞きながら、私は答える。授業でも、予定通りに進むのが良いわけではない。生徒の反応を見ながら、アドリブを交えて展開を変えていくことが良い授業に繋がっていく。
『それでは、次は私が。私の反省は、とにかく先生に頼ってしまった事です……。先生のフォローがなければ大変なことになってしまってました。あと、見てくださった皆さんのお陰もあります』
[どうも、人の長所を見つける天才です]
[草]
[小春ちゃんの味は出てたよw]
[なんと言うか、この子は大切にしなくちゃとは思った]
私の次に名乗りをあげたのは小春嬢だ。コメントも昨日のノリが残っているようだ。コメントが言う通り、小春嬢の個性は出ていたように感じる。
「大丈夫ですよ。誰だって、失敗をすれば弱気にもなります。小春さんはそれを次に生かそうとしてるのですから、心配有りません」
『そうそう。落ち込んでる小春ちゃん可愛かったし』
『もう、昼女さん!先生も、ありがとうございます』
小春嬢が照れたように笑う。小春嬢と昼女嬢は、端から見ても相性が良さそうだ。
最後に、昼女嬢が反省を締めくくる。
『私の反省は、少し延長しちゃったことかな。皆と話するのが楽しくて、ついつい』
『それは最後の人の特権ですよ!その分、緊張もあっただろうし』
「そうですね。マネージャーに順番を言われたときは驚きましたが、配信を見ていて慧眼に感服しました」
[少し延長(ほぼ倍)]
[話は面白かったし誰にも迷惑掛かってないんだから良いんじゃない?]
[まさか近所の人の生け垣の話で10分以上話すとは思わなかったw]
[草]
[どんな話をしてたんだ……]
[1時間近く延長してたのに時間が足りなくて、配信タグ結構やっつけで決めてたな]
[マネージャー、昼女ちゃんが延長すること予想してたのかw]
「さて、では次の話題に行きましょう。えー、[昼女ちゃんは歌が好きと初配信で言ってましたが、お二人はどうなんですか?]ですね。そうですね。昨日の配信で昼女さんは歌の話をしてましたが、初見の人も多いのでもう一度お願いできますか?」
『了解!私が好きなのは……』
お読みくださり、ありがとうございます。今回で二期生コラボは終わりです。次回は11月12日更新予定です。気に入ってくださったら、評価とブックマークをよろしくお願いします。