閑話⑤
私の趣味です。
『……だから、私としては先生にくっつく昼女ちゃんと、それに嫉妬する小春ちゃんが見たいんですよ』
「……なるほど」
[すでに魔王様限界状態で草]
[夢女子スイッチ入ってるなぁ]
[先生すこし引いてて草]
[なるほどじゃないが]
コラボ開始から20分ほど。王姫嬢は私と小春嬢、昼女嬢の理想の関係について話続けていた。
『先生はどう思う?』
どう思う、と聞かれても。どんな答え方をしても炎上しそうだ。小春嬢にも昼女嬢にも、男性ファンが居る。ごく少数の例外を除いて、彼らは彼女らに対しての男性の影を望まないだろう。
「そうですね、私としては、小春さんと昼女さん二人だけのほうが良い気がします」
『先生、解ってるねぇ!』
[え]
[え]
[草]
[先生が壊れた!]
青山小春[先生!?]
竹浪昼女[ええ!?]
[え]
[先生!?]
[魔王様も解ってるねぇじゃ無いんだが]
[先生百合好きか!?]
[男の人は男の人同士で、女の子は女の子同士で結婚すれば良いと思うの]
[草]
私の発言に、コメントが加速する。王姫嬢が、私に詳しく!と急かしてくる。
『先生、百合が好きなの?』
「いえ、そうではなく……」
王姫嬢が生き生きと聞いてくるので、私も詳しく説明する。
「私としては、二人の仲が悪いと考察が捗るな、と」
『いや、解らないからもう少し詳しく聞かせて』
[まさか先生がジョーカーだったとは……]
[先生対立煽り!?]
[本人達の前でwww]
私は、先ほどの言葉だけでは足りなかったと、細かく説明をする。
「周りの目から見ても、小春さんと昼女さんって仲が良いじゃないですか」
『うんうん、確かに』
「でもお互い、内心では相手の事が嫌いなんです」
『ん?』
小春嬢と昼女嬢はそれぞれ表面上仲が良い。しかし、内心では相手の事を疎んでいる。すなわち、小春嬢は明るく誰からも好かれている昼女嬢の事が嫌い。そして、昼女嬢も人の輪に入りたいと思いながらも行動をしない小春嬢が嫌い。しかし、二人は相手の内心を知らず、仲良くしている。このようなシチュエーションについて、細かく話す。
『でも、お互いは自分が相手に嫌われている事を知らないんですよね?』
「そう言うことです。私としては、そんなシチュエーションが良いと思います」
『なるほど』
[草]
[先生めちゃくちゃ饒舌になってて草]
フィリップ・安曇野[あーあ]
椿いろは[あーあ]
勿忘瞳[はたさんのスイッチ入っちゃった……]
[先生!?]
[放送事故で草]
青山小春[先生……]
竹浪昼女[これはフォロー出来ないなぁ]
[本人達も引いてて草]
[先生のこんなところ見たくなかった]
[シェヘラザード全員「あーあ」みたいな雰囲気出してて草なんだが]
[これは炎上]
「勿論、二人は本当に仲が良いですから、これは私の妄想です」
『フィクションだからね!』
「それにしても、王姫さんに理解して貰えるとは。フィリップ達には理解されませんでしたから」
『えっと、うんうん』
[攻守交代w]
[魔王様が押されてるところ初めて見たんだが]
[魔王様は理解してるんじゃなくて引いてるんや]
[先生ストップ!]
[まずいですよ!]
青山小春[先生、そんな人だとは思ってませんでした……]
竹浪昼女[ちょっと幻滅]
[ワイ追手、中々好きなシチュエーションで草]
[本人達は引いてるのにファンにはそこそこ好感触なの草]
[長いこと魔王様の配信見てたけど、こんな展開初めてだわ]
こうして、私の印象は思惑とは別の意味で下がりつつも、王姫嬢とのコラボは終了した。
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2ndstreet非公式スレ
名無しの箱推し ID:
今日の先生と魔王様のコラボ、やばかったな
名無しの箱推し ID:
内容が草なんだが
名無しの箱推し ID:
予想外の展開だった
名無しの箱推し ID:
まさか魔王様よりも性癖の歪んだVが居るとは
名無しの箱推し ID:
【朗報】常識人だと思われてた先生、やっぱり非常識だった
名無しの箱推し ID:
【朗報】先生、予想外の方法で魔王様とのコラボを突破する
名無しの箱推し ID:
先生、小春ちゃんと昼女ちゃんの信頼を失ってるんだよなぁ……
名無しの箱推し ID:
いろはちゃんと瞳ちゃんが先生の性癖の話をしてて草
いろは「美旗先輩って、基本常識人なんだけど、変な所も有るんだよね」
瞳「はたさん、闇が深いの好きだからね」
いろは「私達がバンド組んでた時も、闇深い曲は大体美旗先輩がシナリオ描いてたんだよね」
瞳「大学内でも、コアなファンが居たよね」
名無しの箱推し ID:
『重圧』聞いてもわかるんだけど、先生ってバットエンド好きだよね、多分
名無しの箱推し ID:
あの時点でちょっと不穏な感じはしてた
名無しの箱推し ID:
小春ちゃんと昼女ちゃんがゲリラでコラボしてる
名無しの箱推し ID:
先生の信用地に落ちてて草
小春「先生、あんな人だとは思ってませんでした」
昼女「あれはフォロー出来ないね」
小春「まさか先生にそんな目で見られてたなんて」
昼女「結構ショック」
名無しの箱推し ID:
ワイとしては結構好みなシチュエーションだったんだけどなぁ
名無しの箱推し ID:
わかる
名無しの箱推し ID:
ごめん、わからないわ
名無しの箱推し ID:
このシチュエーションでボイス出してくれないかなぁ
名無しの箱推し ID:
まあ、なにはともあれ炎上はしなくて安心
名無しの箱推し ID:
普段は魔王様がコラボ相手を引かせるんだけど、今回は魔王様が引いてたからな
名無しの箱推し ID:
そう言えば、公式が新しいプロジェクトの発表してた
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2ndstreet公式@先生、さすがにそれは……
日頃より、弊社所属のタレントをご愛顧くださり、ありがとうございます。
内部で進めていた新しいプロジェクトについて、概要が決定しましたので、発表致します。
詳しくは、本プロジェクトの専用アカウントからお知らせします。
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名無しの箱推し ID:
先生、公式からも引かれてて草
名無しの箱推し ID:
新プロジェクトのアカウント↓
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2ndstreet新プロジェクト専用アカウント
現在、企画を進めております。詳細は、決定し次第こちらのアカウントから発表しますので、フォローをよろしくお願いします。
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2ndstreet新プロジェクト専用アカウント
現在、PVを作成しています。アニメーションは@帝都アニメーションの提供で、テーマソングは@シェヘラザードの提供です。
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名無しの箱推し ID:
噂をすれば、フィリップ達のバンドか
名無しの箱推し ID:
なにげに、初曲
名無しの箱推し ID:
先生逃げてー!
小春「今度、先生を二人で詰めよう?」
昼女「いいね!どうせだからコラボで逃げられないようにしよう」
名無しの箱推し ID:
残当
お読みくださりありがとうございます。次回は1月1日更新予定です。気に入ってくださったら、ブックマークと評価をよろしくお願いします。




