パワーワード
それからの人生は・・・・墓場どころの話ではなかった。この世に生まれて本当に良かった、と思わせてくれる時間を彼女は僕に与えてくれた。
しかし、まぁ、良くあんな話しに乗ったよな(^_^;)
普通の精神状態なら、気持ち悪くてとても乗れる話じゃあない!
捨てる命と腹を決めていたから最後にと、面白半分に乗ってみただけの
話。
それが、こんなことになろうとは・・・・
まるで創世記の仮想通貨を捨てても良いお金
で面白半分に買ってみたら一億円になっちゃった!みたいな
"億りびとストーリー"
みたいなもんだ。
雪子さんは本当に優しく、本当に美しい、僕には不釣り合いな奥さんだった。
どうしてそこまで僕に尽くしてくれるのか、僕を愛してくれるのか?
たまに聞いてみるのだけれど、
「貴方は私に、人の命の尊さを教えてくれた人だから」
と、いつも答えは決まっていた
????
人の命の尊さどころか、自分の命さえ大切にしようとしなかった僕なのに・・・・
コレが僕たち二人の出逢いから、今までの流れである。
それはさておき、今夜の晩御飯も美味しいなぁ・・・・
美味しい、美味しすぎる!
僕は本当に幸せ者だ!!
ああ・・・・
これであの、意地悪な部長さえ居なかったらなぁ・・・・
・・・・ん!・・・・
ゆっこさんが僕を、じぃーと見つめている。
「誰にイジメられたの?」
「え、何のコト?」(;゜0゜)
「ダレニ、ヤ・ラ・レ・タ?」
ひぃっ!今日、僕が会社で嫌な目に逢ったのがバレている?!!
ううっ!ゆっこさん目がすわっている!凄い色になっている!!
だめだ!バレている!ウソはつけない、どんなに上手くついたつもりでも見破られてしまうから・・・・
「ぶ、部長が僕にちょっとだけイヤミを・・・・」
「ふっふっふっ また、あの部長ですか・・・・」
こわい!!((( ;゜Д゜)))
なんか、ゆっこさんから
「ム〜ン ム〜ン」
って機械音がしてる!(気がした)
「うふふふふ・・・・どんなイヤミを言われたの?」
「"お前は片手しか使えないから、来月から給料も半分だっ" って・・・・」
「戦争じゃあーーー!!」
ι(`ロ´)ノ
(/ロ゜)/ひぃーー!!!
しまった!!!
ゆっこさんは、僕が左手のコトでイジメられると、いつもより"二割増しで"怒るのだった!
お、落ち着かせなければ!!
「ゆっこさん、ゆっこさんっ落ち着い・・・ぶっ!!」
(/ロ゜)/
""裏拳""が飛んできた!!
目の色が、真っ赤な攻撃色になっている!
怒りで我を忘れている!!
こうなったら、もう最後の手段、魔法の言葉を使うしかないっ!!
「おなか!!」
ーピタ!ギギギ・・・ー
止まった!効いてるぞ!もう一押し!
「お腹だよ!ゆっこさん!」
「おなか、かぁ・・・・」
「そう、そう!」
「お腹だねぇ・・・・」(´∀`)
「お・な・か・だ!」(`ヘ´)
「あんまり怒ったら、お腹の赤ちゃん、びっくりしちゃうもんねぇ・・・・」
「そうだよ、胎教に悪いだろ!」
「ああ、私の赤ちゃん!ごめんねぇ・・早く出て来てねぇ・・・・」
ゆっこさんの目から攻撃色が消えていく・・・・
助かった・・のか?・・・・そう、助かったんだ!!!
うおおおおおおお!(´∀`)/~~
「私の赤ちゃんっ 私の赤ちゃん!うふふふぅ〜ああ、楽しみすぎる!!!」
ああ、良かった、ウチの奥さんが
バカ・・・・親バカで!!
また今回も魔法の言葉で助かったよ・・・・
もう、ずーと赤ちゃん、ゆっこさんのお腹の中にいてくれないかなぁ・・・・そういう訳にはいかないか・・・・(´∀`)
(続きます)