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子供時代  作者: 岩城
7/15

7、

「助けてくれ。オークに剣が通らないんだ。」


「「助けてくれ。」」


と助けを乞う事しか出来ないようだ。


「新米か。ルールも知らんのか。」


とお兄ちゃんは言う。続けてカイトが言う。


「冒険者にものを頼むのには対価が必要だ。何を出す。」


「助けてくれ。もう限界だ。獲物の権利は譲る。」


「足りない。命がかかっている。こっちにも迷惑かけているのを知れ。」


相手に対してカイトが言う。


「もう少しあの木の所にオークが出たら射程距離に入る。」


とお兄ちゃん達に聞こえる程度に私が伝えるとカイトが私に判る程度の声で


「木から距離を取って、火災には気を付けて。」


と言うと大きな声で


「どうする。対価はあるか。後払いなんて信用できない。町まで送るからタグか剣をよこせ。それを担保に俺達に預けたら町で精算でいいぞ。」


とお兄ちゃんが言うと


「「わかった。」」


と言ってそのままこっちに走って来てたがお兄ちゃんの近くで向きを変えた。


私は一番後ろにいた人にウォーターボールを顔に当てて射程距離に近いオークの足を狙って思い切り魔法を当てた。


「ファイヤーボール。」

「ファイヤーボール。」


思いっきりやり過ぎてオークの足が焦げて嫌な臭いがする。


魔力的に大丈夫だったのでウォーターボールを思い切りオークに投げて鎮火させておきました。


一匹はカイトのお姉ちゃんがとどめを刺して私のお姉ちゃんがもう一匹と格闘している間にお兄ちゃんとカイトが逃げた人を捕まえて来た。


3人のうち1人には逃げられたそうだ。


二人にはタグと剣を渡してもらい念のため二人の手を縛った。


「置いていってもよかったが町まで連れ込まれても困るから助けたがどうするつもりだったんだ。町までいってたら領主様に処刑されたかもしれない事をした自覚をしろ。」


お兄ちゃんは怒った。二人は自覚がなかったようです。


「知らなかったんだ。あまり知らない者同士で一緒に林の中を進んでオークに襲われた。面倒だったら人に擦りつけて逃げればいいと居なくなった奴がいていたんだ。」


素直にタグを渡してきて特徴のある装飾のついた剣を持っていた人はそう言った。


「逃げてすまなかった。オークを連れ込まなくて済んでよかった。ありがとう。対価を払う。迷惑料とできれば口止め料も受け取って欲しい。それで、連れだけでも見逃してもらえないだろうか。申し訳ない。こんなことをことを言えた義理ではないがどうにかして頼めないか。」


とお兄ちゃんを責任者と見て話をする。


「ギルドに冒険者登録はしてないのか。ルールで見逃せない。ギルドマスターと交渉してくれ。対価も迷惑料もあんた達がした行為でギルド預かりになった。せめてもう一人の奴がいれば違ったんだろう。」


二人は顔を見合わせて見逃せと言われた人はうなだれて


「本当にすまなかった。何とか協力してもらえないか。連れだけでいいんだ。せめて逃げられた事にしてくれないか。俺が全部の責任持ってギルドの処罰も支払いもする。助けると思ってお願いする。」


と強くまた頼んできた。


「もうよい。自分の責任だ。ギルドのルールを守る。処罰を受ける。もう構うな。」


ともう一人の人に言った。


「とりあえず移動しますよ。ここ危ないですから。討伐部位も処理も終わりました。」


とカイトがお兄ちゃんに真面目に報告する。


「逃げた奴についてで何か隠している事ないか。」


とお兄ちゃんが聞く


「知らない奴ですが逃げる時に荷物を捨てて走ったので荷物に手がかりでもなければ無理ですね。」


と連れを見逃して欲しい人は言った。お兄ちゃんが私達に


「そっちの奴は仮でAさんと呼ぶ。Aさんは彼女達と見通しが良い所で休憩して体力回復させて待っている。女性陣は情報共有しないで待機で何かあれば合図を頼む。火災を発生させないように火の取り扱いは注意してくれ。」


といって便宜上Bさんとカイトを連れて荷物を探しに行った。


Aさんは何も持ってないので開封前と解るように封をしてある低ランクのポーションを見せて必要か確認すると必要ないと言われた。


3人で警戒して待つとリュックを三つ持ったお兄ちゃん達が戻った。


「戻ったがもう少し待ってろ。中身を確認する。」


と言ってBさんと荷物を確認して


「Bさんの荷物の中のAさんを推察できる物は全部Aさんの荷物に移す。Bさんのリュックのタグもとって中に入れてBさんはAさんの付き添いを辞めるそうだからAさんは急いで帰って家で話がわかる人に伝える。荷物にわかるようにしてあるそうだから家で見る。町に戻るまでは手の拘束はしばらくそのままで行くぞ。」


とお兄ちゃんは言って町の門が見えてすぐの所でAさんの拘束を解いてAさんの荷物を持たせてカイトのお姉ちゃんが少し離れて町中までAさんを見張る。


私達はBさんを連れてギルドに行った。お兄ちゃんが部屋を借りてBさんを連れて行く。私達は依頼の完了報告をした。


依頼品や討伐証明を出してそれ以外を買取してもらう。


オーク肉が少ししかなく焦げ臭いのはご愛嬌という事でお願いします。


カイトのお姉ちゃんがギルドに来た後はお兄ちゃんに任せて私達は家に戻った。


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