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彼女の余命は後100日  作者: 凛句リンク
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残り87日


「よし、帰るか」


 やっと長い長い一日が終わった。どうして月曜の学校ってこんなに長く感じるのだろうか。朝から会社に出勤しているサラリーマンもこんな気分を味わっていそうだ。


「ねぇ早く帰ろぉ!」「うん、少し待って」「いまからカラオケ行こうぜ」

「あ~、部活だりぃ」「それな」


 クラス内も今から放課後ということもあって賑やかになってきた。健人は相変わらず女の子に囲まれながら部室に向かっている。

 柏木花蓮は……珍しく女子と仲良く――


「ねえ、柏木さん。私の財布しらない?」


「……知らないわよ」


――しているわけじゃなさそうだ。

 けどまあ、俺には関係ない。早く帰って景兄の飯を作る仕事が待っているのだ。


「ちょっとカバンみせてくれる~?」


「や、やめ――」


「あ! あった!! こいつ美香の財布とってやんの!!」


 ……なんか不穏な空気だな。別にどうでもいいが。


「ちょっとこっち来てもらおうかな、柏木さん」


「大丈夫、大丈夫、変なことしないって」


「痛っ。引っ張らないで」


 教室から出る間際、そんな会話が聞こえた気がした。




残り87日

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