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彼女の余命は後100日  作者: 凛句リンク
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エピローグ

毎日20時に更新予定

 ――静かな部屋の中、男が仏壇の前で拝んでいた。


「…………」


 その姿勢は凛々しく、綺麗な正座であった。


 この男を一目して、一体誰が数年前まで不良少年だったと見破れようか。


 しばらくして、男は慣れた手つきで一連の動作を終える。その顔はどこか――寂しそうだった。


 ここではない遥か彼方を見て、きっと届いていると信じ言葉を紡ぐ。


「俺は、今日も元気にしてるぜ」


「もう仕事も慣れてきたんだ。この俺が真面目に働いてんだぞ? ちょっとは驚いてくれてるよな」


「そっちはどうだ。楽しくしてるか」


「また根暗に戻ってなきゃいいが」


「ああ、お前のお母さんも元気にしてるぞ」


「私のことは忘れろとか言ってそうだな、お前は」


「わかってるよ、いつまでもお前にすがっちゃいけないって。それくらい」


「でもよ、もう少し、もう少しだけ、居させてくれ」


「――花蓮」


 これは、とある少年と少女の、ひと夏の物語――


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