第78話 対ライノゼ王国戦Ⅸ (サーベス攻撃開始)
どうもこれといった趣味もなく毎週の4連休を無駄に過ごしてるカトユーです。最近は某ゲームの影響で競馬を見始めて、おじさん化が一層進んでる気がします……。
近況はともかく凡そ半年ぶりの本編。申し訳なさしかない。
あとの雑談は本編の後で。
ズラリと並んだ大砲はサーベスの街に照準を合わせている。すでに砲弾の装填は終わり、あとは撃つだけの状態だ。
ゲオルグ師団長の居る幕舎は緊張感に包まれていた。
「そろそろ航空隊が来るか?」
「あと5分少々で来ると思われます」
「解った。航空隊の離脱の合図を見逃すなよ?」
「はいっ!」
軽く会話したあと、部下は幕舎を出ていった。
今日の攻撃は以下の様な流れである。
1、航空隊部隊銃爆撃で城壁、都市にダメージを与え、混乱させる。
2、航空隊が戦場空域を離脱した後、砲兵による全力攻撃を行う。
この2つの攻撃がメインである。ちなみに機体を数回バンクするのが、航空隊離脱の合図だ。
ブーンと飛行機のプロペラの音が聞こえてきた。
やってきたのは近接航空支援機のP-47サンダーボルトだ。18機全機が爆装している。
城壁の周囲を数回クルクル回ると、部隊は一斉に急降下。城壁とその内部にロケットと爆弾を放り込んだ。
ドカンドカンと数km離れた射撃陣地にも音が響いてきた。それと同時に城壁の周囲にいくつか煙が立ち上った。爆撃は上手くいったようだ。
機首を引き起こしたP-47は城壁を離れたあと、反転して緩い角度で城壁に向かった。
今度は音が聞こえなかったが、機体からは花火のように曳光弾が飛んでいく様が見れた。機銃掃射が始まったのだ。
統率の取れた爆撃の時とは違い、18機がバラバラになって行動している。しかし、機体が接触するようなことはなく、四方八方から12.7mm機関銃8門の雨が降り注いでいる。
「ハリネズミみたいだ……」
こう評したのはゲオルグのそばに居た部下だった。
確かに、曳光弾があちこちから無数に降り注いでいるのはハリネズミの針のようだ。
10分程経っただろうか。何往復もして機銃掃射を行っていた機体達が、高度を取ってこちらに向かって飛んできた。ラウンデルが見えるくらい近くに飛んできた時、戦闘を行く機体がバンクした。
事前に用意した、航空隊離脱の合図だ。
それを確認したゲオルグはすぐさま、射撃開始を指示した。
「射撃開始!撃てぇっ!!」
ドンッと約200門の大砲が火を吹いた。
射撃が終わるとすぐに次の弾が装填されて発射する。
今回は長い時間射撃をする為に、毎分2,3発程度のスピードに抑えられていた。それでも200門の砲が射撃を行うと、ひっきりなしに弾が撃っているように見える。
第二次世界大戦のように高度に要塞化された目標では無いので、第一次世界大戦のように相手を徹底的に粉砕する戦術が選ばれた。
撃ち続けていると、徐々に都市が破壊されていくように見える。都市は煙に包まれ、いくつかの砦は跡形もなく崩れていた。
昼過ぎに始まった砲撃は、兵士の休息を挟みつつ、日が沈んで暗くなるまで続いた。
夜になってもサーベスは明るかった。昼間の攻撃でいくつかのエリアで火災が起き、消火出来て居なかったのだ。
それに対して射撃陣地は暗闇に包まれていた。灯火管制を行い、陣地の秘匿を図ったのだ。また、王国の反撃として夜襲も考えられた為、一部の兵士は歩哨に出ている。備えとして前述のP40に加えて、要所にはM2ブローニングのある機関銃陣地を配置してある。
結局、夜の戦場は静かなままだった。想定されていた敵の夜襲もなく、兵士は十分な休息を取ることが出来た。
万全な状態の兵士達の2日目の戦いが始まろうとしていた……
小説の書き方を忘れた。毎回短編を書いてる感じですわ。
実はライノゼ戦後の見通しも立ってなくて、どうしようかと悩んでる状態。周辺国を併合するか、別の要素を付け足すか……
例の如く次話は未定。内容は決めています。




