第6話 監禁❰グロ注意!!❱
生きております、カトユーです。
(注意!)
今回は残虐な描写、いじめを思わせる不快な表現、その他色々耐性のある方のみ読んでください。
······自己責任でお願いします。
「カサイか
では、カサイよ。貴様は何をしに来た?」
エルトンと名乗ったエルフの村長は、激しい憎悪と敵対心溢れる厳しい目でこちらを見た。なんと言うべきか。
「迷子になっていたところをエルフの方々に助けていただきました。」
「そうか」
そうは言ったものの、まだ悠育を疑っているようで隣にいた若いエルフに事情を聞いていた。
「では、貴様はなぜあんなところにいたのだ?」
それはそうだ、大人でもない自分が一人でこられるようなところではない。しかし、異世界から来たと言うのも憚られた。
「遠い街から父と馬車で移動していたところを盗賊に襲われ、命からがら逃げ出して来ました。」
「そうなのか。なら、貴様のその格好は何なのだ?平民が着るような服ではないと思うが。」
しまった。軍の服では、ごまかしようがない。
「貴様、何か隠しているだろう!」
ついにキレた。今まで感情を抑え込んでいたのだろう。体から殺気が漏れ出ていた。
自分の胸ぐらを掴もうとしてきた時に、咄嗟に三八式を取ろうとした······
「グハッ」
そのまま、自分は暗い世界へと引き込まれていった。
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「んっ······」
次に目を覚めたのは木造の牢屋だった。三畳程の広さで、周りは格子のように丸太が組まれ、屋根は粗末な草が被せてあった。
「うわっ!」
状況をのみ込めず、キョロキョロしていると自分の裏に血痕と頭蓋骨があった。その窪んだ目はこちらを怨めしそうに見ている気がした。慌てて目を反らしたが、インパクトが強すぎて頭の中に浮かんでくる。とんでもないトラウマ体験だ。
その日は何もなく次の朝にエルフの怒鳴り声で起こされた!
「起きろ!人族!」
牢屋の外から石を投げ入れられ、足に当たった。痛い。怒りを込めて見返すと、武装したエルフが四、五人いた。彼らは自分を牢屋から乱暴に出すと、いきなり殴ってきた。
「お前みたいなやつなんていないほうがましだ!」
「人族のせいでこんな目にあったんだよ!」
日頃、溜まったストレスを吐き出すかのように何発も殴られたり蹴られたりした。そんな風に容赦ない暴力の嵐が三十分も続いたのち、おもむろにリーダーらしき人物が
「連れていけ!」
と言うと、首根っこを掴まれズルズルと村の中心まで運ばれた。そこには、五十人程のエルフがいて、真ん中にステージみたいなところがポツンとあった。
ステージの上にゴミのようにポイッと投げられ、もう一人の人物が上ってきた。
「これより、人族に対する公開処罰を行う。」
その言葉を言った途端、村人から拍手や野次、石などが飛んできた。そんな中で自分は処刑では無いんだと妙なことを考えていた。
ちなみに、処刑だとそのまま死刑が行われることとなる。
ステージの上に何人かのエルフが上がってきた。皆一様に自分を睨み、殺さんばかりの目付きだった。
「処罰を実行する」
その一声で、一斉に自分へと殴りかかってきた。力任せに殴ってきた一撃は重く、一発食らっただけで意識が朦朧としてくる。しかし、それが終わることなく何回もくるのだ。
「何でパパを殺したの!」
まだ幼い子供が泣きながら殴ってきた。それがみんなの感情を刺激して、さらに殴ってくる。
「この野郎!」
「人族が調子に乗るな!」
皆が負の感情を押し付けてくる。自分はなにもしていない。ただ、人族だからという理由で暴力を振るわれているのだ。強い怒りの中、ふと観客を見ると涙を流しながらこちらを見る夫婦がいた。彼らは周りとは違い、痛めつけられている自分に対して涙を流していたのだ。善良な心を持つ者いるようだと思いながら、太股に強い痛みを感じた。
先ほどとは違う子供が刃物は片手に此方を睨んでいた。
周りの大人は慌てて彼を取り押さえた。不思議に思っていると、
「まだまだ、彼には生きて辱しめを受けてもらわんといかん。」
という言葉が聞こえた。その言葉に絶望を感じていると、不意に顔面を殴られた。
そして、三日連続で意識を手放した。
次の日も昨日と変わらなかった。投石の衝撃で起こされ、公開処罰に連れていかれ気が済むまでボコボコにされた。
ついでに言うと、昨日一日で太股の肉離れ、両腕の粉砕骨折、鼻の骨を折り、大量の青アザ、人とは思えないほどの全身の腫れ。止血のみで今日も殴られたのでもう痛覚が麻痺してきた。
そんな自分を泣きそうな目で見る少女がいた。彼女は、
「何で彼があんなにも暴力が振るわれるの·····」
と呟き、そっと悠育から目を反らした。
彼女の目線に気づくはずもなく自分は今日もぼろぼろになって意識を失い、牢屋に放り込まれた。
そこから二日間同じような生活だった。ただ、昼に呼び出され公開処罰になったので午前中は目が覚めても暇だった。初日に見た頭蓋骨と血痕を見る。そうすると、「ああ、自分もこの人と同じ末路を辿るのか。」と可笑しな親近感を持ってしまった。
牢屋に入って、五日目。この日は忘れられない日となった。
いつものように、朝起きてポケーっとしていると、不意に
「人族の方ですか?」
「え、あ。······は、はい」
「そうでしたか」
急に呼ばれてびっくりしていると、声をかけてきたのは、公開処罰の初日に見た夫婦だった。
「あ、あの、食事を持ってきました。よろしければどうぞ。」
「え、ありがとうございます······」
久しぶりの人の好意に驚いた。これまで、食事は残飯のような、ほんの少しのおかずを日に一度食べるだけだったのに、目の前に主食のある食事にありつけるのだ。
夫婦の好意に甘えさせてもらい、無我夢中で食べた。その様子に夫婦は驚いたが、やがて今までどんな生活だったかを察し、またもや涙を流していた。
「あの?お名前を伺ってもいいでしょうか?」
おずおずと夫が話しかけてきた。
「ええ、もちろん。自分をハルノリです。」
「ハルノリさんですか······。私はセドリックと申します。こちらは妻のセーヌと申します。」
「よろしくね。」
セドリックに紹介されたセーヌは穏やかに微笑みながら挨拶してくれた。
「ザワザワ······」
······!!
「それでは、これにて。」
物音に気づき、セドリック達は去っていった。
入れ替わりで戦士?がこちらに来た。
「なんだ、起きてるじゃねえか。さっさと行くぞ!」
そう言われ、今日も公開処罰へと引っ張り出されていく。
何日も続いたので、観客はいない。ただ、暴力を振るう人数は減らない。既にストレス発散のために毎日応募がくるのだ。また、怨みの残っている連中もいるので常に暴力の嵐だ。
······そして、今日も意識を失っていく。
「もしもし······」
夜中に誰かの声が聞こえたので目を覚ますと、目の前に美少女がいた。
うーん、もっとこう不遇な環境を書きたかった。
まあ、それはおいといて次回はエルフと人族の関係に触れたいと思います。