第61話 新しいAFVにしよう!
あけましておめでとうございます!(遅い)
今年も去年と同じように不定期更新で行こうと思うので、よろしくお願いします(失踪は絶対しない……受験生なんだけどね)
ともかく、新年一発目から趣味全開で行きたいと思います(笑)
※☆で囲まれた部分は解説なので読み飛ばして頂いても大丈夫です!
鉄道建設が長かったので、一年間戦闘をしないという縛りは終わった。これでまた戦えるね!(戦闘狂)
そんなわけで自分は戦車兵達を連れて、帝都の近くにある試射場へやってきた。戦車部隊のアイドル(?)チハたんを更新する為だ。ただ、今回は今までと違って自分が選ばずに、乗員達に乗りたい戦車を選んでもらおうと思う。自分自身、特にこだわりも無いから、乗る人達に選ばせた方が良いのだろう。
「ホントに俺達が選んで良いのか?」
そう尋ねてきたのは戦車部隊を率いる指揮官、リー少佐だ。彼は陸軍総司令となったハインケの後任を務めている。ハインケの忠実な右腕として働いていた彼の腕は確かで、部隊を統率する能力にも長けていた。
彼の質問にざわついていた戦車兵達も一斉に静かになった。そんなに気になったのか……
「リー少佐、自分は君達戦車兵全員が戦車に関する知識を自らのものにし、日々訓練していることをよく知っている。皇帝の自分より、現場の君達が選んだほうが、良い物を選んでくれるだろう。出来るよな?」
「そうであります、閣下」
一連のやり取りを眺めていた戦車兵を見渡すと、皆「任せろ!」と言わんばかりの笑みを浮かべていた。これなら大丈夫だろう。
「選択肢は自分が用意するが、選ぶのは君達自身だ。この場で、射撃、走行その他の性能を見た上で判断してもらいたい。もし、即決出来ないなら一週間待とう。それで良いか?」
「「「はいっ!!!」」」
自分が確認をとると、試射場に心地よい返事が響き渡った。
「❰召喚❱!❰召喚❱!❰召喚❱!……」
自分が立て続けに召喚を行うと、大量のAFV(装甲戦闘車両)が目の前に現れた。それらは、国籍も種類も様々な車両だった。
今回、自分が召喚したのは、Ⅳ号戦車初期型、Ⅲ号突撃砲初期型、ネーベルヴェルファー
、T-34、KV-2、SU-14、BM-8、M4、M7だ。
☆
Ⅳ号戦車は言わずと知れたドイツ国防軍(実質的な)主力戦車である。もとはⅢ号戦車を支援する目的で作られたが、車体にゆとりがあったため度重なる改修を加えて、主戦まで戦い続けたワークホースである。初期型は、ソフトターゲットに対して有効な短砲身7.5cm砲を搭載したものである。
Ⅲ号突撃砲は、ドイツが最も多く造ったAFVである。Ⅲ号戦車のシャーシを利用し、砲塔を廃し車高を低くすることで、視認性を下げることに成功した。また、Ⅲ号戦車ではN型まで実施されなかった、大口径砲の搭載も可能となっている。(Ⅳ号戦車の砲ではあるが……)
ネーベルヴェルファーはドイツが開発した、多連装ロケット砲である。車両による牽引で輸送できる、比較的小型なロケット砲だが、威力はそこそこあった。なんだかんだ言って、口径は150mmあるからね。欠点を言うなら、無誘導だから、味方陣地に着弾する危険性があることくらいかな……。
お次はソ連を護った革命的傑作中戦車、T-34だ。これは、戦車開発の歴史を変えたとても重要で偉大な戦車だ。優れた機動性に加え、傾斜装甲を全面的に取り入れたこの戦車は、破竹の勢いでソ連を攻めていたナチス・ドイツに、「T-34ショック」と呼ばれる大きな衝撃を与えた。傾斜装甲というのは、装甲板を傾けることで見かけ上の装甲圧を2.7倍にするものだ。また、装甲を傾けたことで跳弾しやすくするのだ。T-34が出現したあと、傾斜装甲を無効化するAPFSDS等が登場するまで、傾斜装甲は各国が取り入れた。ドイツのパンターは、かなりT-34を意識した設計となっている(DB社の概略図なんてほぼ丸パクリ……)。ちなみに主砲は41.5口径76.2mm砲である。
KV-2は一部界隈で大人気の重戦車だ。特徴はなんと言っても、あの背の高い砲塔にある大口径152mm砲だろう。この革命的な砲で、立ちはだかる障壁を全て粉砕してこの戦車は前進するだろう。まさに重戦車と言った感じである。
SU-14は、以前我々が装備していたT-35のシャーシをベースに造られた自走砲だ。今回の選択肢では最大の203mm榴弾砲を搭載している。
M4 シャーマン戦車は、日本では有名な戦車だろう。大抵の歴史の教科書にはコイツが載ってる。(我らがチハたんは何処ぉ?)それなりの前面装甲に、それなりの主砲(75mm)を載っけたバランス型の戦車だ。後期型は陸上自衛隊で運用されてたりもする。
M7 プリーストは、M3中戦車をベースに開発された、米帝の自走榴弾砲だ。そこそこ強い105mm榴弾砲M2A1を搭載している。
以上が今回召喚した各車両の概要だ。あとはwikipediaとか読んでね!(丸投げ)
☆
目の前にごちゃごちゃと並んでいる車両に、戦車兵達はびっくりしていた。まぁ、形が色々あり過ぎるからね……
最初は戦車兵全員に各車両の解説をして、大体の操作法を教えた。T-34のギア操作に四苦八苦していたのは、良い笑い話だ。結局、工兵のハンマーで叩いていたが。
自分は各車両を動かして、試射場の的方向に向けた。
ロケット砲はともかく、それ以外の車両は500〜800m先にある目標を狙ってもらった。
そうは言っても、ここにあるのは戦時急造の車両達、それに加えて短砲身ということも相まって、目標への命中率はものすごく低かった。
「ハルノリ、これは厳しくないか?」
そう言ってきたのは、いつの間にか自分の傍にやってきた、リー少佐だった。
「あまりにも砲の射撃精度が悪い」
「それは君達の練度不足では?」
自分がそう返すと、リー少佐しばらく自分を見つめて、
「断じてそれはあり得ない。俺達は、朝から晩まで、時間の許す限り射撃練習に励んだ。ボーグ軍曹の射撃の命中率は97%もある。他の乗員達も皆、相応の成長を見せてる。なのにこんだけ当たらないのは、砲に問題があるからだろう?」
そう一気に返してきた。
自分はふぅと一息吐いて、
「その通りだ。砲自体に問題がある。君の部下を蔑むような言い方をして申し訳ない」
リー少佐に謝罪した。彼はいえいえと言って、中々目標に当てられない部下を見つめた。
「少佐はどうすれば良いと思う?」
「当たらないなら、撃つ数を増やすまで。元々、このような榴弾砲にそこまでの精密射撃は求められていない筈だ。ならば、砲の数を揃えて面制圧するべきだな」
「そうだな」
自分が求めていた回答が返って来たことで、自分はとても満足していた。
この方法の問題点を挙げるとすれば、制圧出来るほどの数を用意出来るのか?という点である。数は召喚で幾らでも用意できるが、それを動かす人員は有限だ。それに加えて、現在、戦車部隊は規模を縮小されている為、纏まった数を運用出来るか不安なのだ。
ドオン、ドオンと砲声轟く中人気があったのは、やはりというべきかSU-14だった。やっぱり、砲が大きいのが人気の理由らしい。わかるよ、その気持ち。この世界でも大艦巨砲主義が流行りそうだ(てか流行らせろ)。
結局、日没まで戦車兵達は各車両を吟味していた。日が暮れて、兵士を集合させて、どれが良いのか尋ねたが、「猶予が欲しい」とのことだったので、車両の選択は一週間後と言うことになった。
その日は、大量の弾薬と燃料を試射場に残して自分は帝都に帰った。
結構長めだった……
出てほしい兵器があったら、TwitterのDMか感想にてよろしくお願いします!
意外とブクマがモチベに繋がるので、ブクマ増えると次話が早く投稿されるかも!(ブクマが80件!皆さん、ありがとうございます!!)
次話は遅くとも1ヶ月以内に投稿すると思います(1ヶ月後は定期考査なり……)。