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ミリオタ高校生が異世界へやって来た!  作者: カトユー
邀撃戦
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内政 Ⅰ

 ども、書き始めると意外と書けちゃうカトユーです。何とか予定通り投稿出来た。

 あ、でもネタが無いので短めです。(前書き書いてる途中で良いネタが思いついたので、次回もまた内政編確定です)

 勅命により、1年間戦闘を行わないことを宣言した為、しばらくの間内政を進めることになった。

 シュバルツェルナー帝国は、飛び地のアルノーツを含めて1000人いるかいないかというくらいの人口しかない小さな国だ。そして、先の戦闘で多くの犠牲を出した。確かに帝都には、軍人以外も居るが、ここ最近保護されたガリガリの難民が殆どを占めている。

 とりあえず、帝都の家を訪ねまわって戸籍を作ることにした。これがあれば色々な手続きが楽になるし、住人の管理も容易になるからだ。

 1ヶ月を費やして簡単ながらも、初めての戸籍が出来上がった。これをみれば、我が国の様子がよく分かった。

 まず、成人女性が多いこと。街を歩けばわかるが、その数の割合の多さにびっくりした。何せ、国民の半分もいたのだ。以前は成人男性が多かったのだが、軍に駆り出され、そして戦死した者が多かった為にこのような状態になった。

 逆に、老人や子供の数は少なかった。医療技術が未発展で、呪術医なんかがリアルにいる世界、そうそう長生きは出来ないのだろう。

 また、子供が少ないのは、厳しい避難生活に耐えきれず命を落とした者が多かったからだと思われる。


 戸籍の作成で、自国の様子を確認した自分は、次に鉄道建設に取り掛かった。かの有名なプロイセン王国は、国内の鉄道で兵員を輸送する機動力を使って相次ぐ戦争に勝ったという。自分も似たような感じで、鉄道建設を推し進めた。鉄道輸送は国土の狭い日本ではあまりピンとこないかもしれないが、大陸では割と有効な輸送手段である。何しろ、自走では傷ついてしまう戦車を、安全に、大量に、そして定刻通りに運ぶことが出来る優れた方法なのだ。現代でもインド軍が、列車でMBTを輸送していたりする。

 あとは自分が鉄道好きだから、というのもある。


 ともかく、鉄道建設の為に多くの人員が必要だ。だが、手持ちの軍は心許ない。そこで、自分は甘い蜜を餌に、帝都の人々を労働に参加させた。具体的には、1日働いたらチョコレートとかコーヒー、紅茶とスコーンをあげるよ、と言ってね。世界が違えど、世の婦人達は甘い物に目がない。時たま、提供していた甘味の味をずっと覚えていて、彼女達は喜んで労働に従事してくれた。貨幣経済では無いので、ほぼ無欲に近い彼女達に効果的だったのは、物をあげることだった。

 毎日日替わりでガムを渡したり、キャラメルを渡したり、羊羹を渡した。最初は、少ない数の人だったが、驚くべき拡散力により、瞬く間に労働に従事する女性の数が増加した。現代風にパートタイムでの労働も認めた。彼女達は家事の空き時間に、鉄鋼を運び、ブルドーザーで土を均し、線路を敷いていった。



 数カ月が経ち、帝都からアルノーツに向けて伸びる線路が出来てきた。まあ、40kmしか出来てないから、まだまだなんだけどね。ちなみに、帝都とアルノーツは直線距離で320km程離れている。これは、東京から福井までの直線距離とほぼ同じくらいだ。正直、この距離だったら航空機の方がいいと思ってしまったが、心に留めておいた。

 また、途中給水所も兼ねて駅を一定距離で配置した。勿論、周りは森なので無人駅だ。ちなみに、この路線は単線でいくつかの駅を1面2線にして、列車交換を出来るようにした。基本は、途中停車無しの特急みたいになるけど……


 他にも、線路に沿って道路も敷設した。今回は舗装せず、車が通れるだけのスペースを平らにしたり、橋を架けたりするだけにしておいた。



 結局、鉄道と道路の整備を続けているうちに、1年が過ぎた。幸いにも(?)ライノゼ王国に大きな動きが無かった為、インフラ整備を集中的に行うことができた。

 他に大きなことと言えば、女性兵士の起用ぐらいだろうか。以前から女性兵士はいたが、大々的に宣伝したのはこれが初めてのことだった。何故、このタイミングなのかというと、単にインフラ整備にまわす人員が足りなかったからだ。労働を嫌がる婦人でも、軍に志願したいという者が意外と多かったのだ。そこで今回、航空部隊の整備員、陸軍の料理人として多くの女性を募集したのだ。(元々そこで働いていた男性は、歩兵部隊に編入した)



 現在の帝国軍の様子を述べておこう。

 まず、陸軍部隊は再編され、2個歩兵小隊から成る歩兵中隊が1個、1個砲兵中隊、1個戦車中隊(チハ装備)、それと1個偵察飛行隊(一式陸攻装備)となった。ちなみに、陸上兵力は全て鉄道建設に駆り出されている。

 次に備蓄状況。自身のスキルレベルが上がった為、だいぶ蓄えることが出来るようになった。例えば、燃料。今は、日々1.2万リットルずつ増えている。また、真水も3000リットルずつ毎日備蓄している。帝都から少し離れたところには大きなタンクが乱立していた。

 弾薬等も十分蓄えられており、現状でも1年は無補給で戦えるほどであった。


 帝国自体も人口が増加傾向にあった。元々若者が多く、医療技術が格段に進歩したため、死亡率は限りなく0に近い数字となった。また、最近でもエルフ族の避難民が森を彷徨い続けて、運良くここに辿り着く者もいる。

 結果として人口は1000人を超えた。この調子で、人口が増えてくれることで、帝国の潜在的兵力も増加していくのだ。

 ……あと、することなくね? 

 平和なのも良い事だが、戦時以外は皇帝としての仕事は皆無なので、手持ち無沙汰になるハルノリだった。

 戦争!戦争!という読者サイドからの要求が聞こえてくる気がする()

 そもそも、最初敵(ライノゼ王国)が未だに倒せていないというね……。そろそろ、決着付けなきゃ。

 次回は週末かなぁ。

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