第45話 不穏な情報
どうも〜、数時間も突っ立ってて足が死んだカトユーです。立ってるだけでも辛いんですね…
さて、今回からまたミリタリー要素を出していきたいと思います。
それは帝国初の鉄道の建設が進む3月14日のことだった。
この日もいつも通り日施哨戒を行っていた一式陸攻から「ホホ・キン」(特別緊急指定)を発信してきた。「一〇三五敵歩兵部隊見ユ」という内容で、詳細な位置は帝都から南西およそ百浬(約185km)の地点であった。
この時点では、かなり離れているのでそう問題ではなかった。
翌日の哨戒ではカメラを搭載し敵部隊の撮影に臨んだ。
結果、高度4000mから撮影してもはっきりわかるような大部隊がこちらに侵攻していることが判明。昨日と打って変わって大騒ぎとなった。
また、写真には奇妙な物が写っていた。それは、地球で言う高射砲らしきものだったが異様にでかい。人一人が判別出来ないほど遠くから撮ったはずなのに、くっきりと砲身?らしきものが写るのだ。直径は優に5mを超えているだろう。そんな巨大な砲なのに防盾らしきものも見られなかった。
さらに気になるのはその動力源だ。かの大和の主砲以上の大きさはある筈のものが陸上を移動しているのだ。奴らは森を切り開きながら進んでいるから、レールでも引いて列車砲でも運用しているのだろうか?
だとしたら、なぜ先日の戦いでは小火器の類は見られなかったのだろうか?謎は深まるばかりである。
不自然な事があろうが連中がこちらに向かってきているのは確かなので、16日に自分は皇帝の名において総動員を発令した。まあ、自国民の殆どが兵士なのでわざわざ命令したのは、けじめをつけるためだ。
連中は前回よりも行軍スピードは遅く、一日に10km進むかどうかという様子だ。この様子なら帝都に着くのは早くても18日後だ。とは言ったものの今回も手厚い歓迎をしてやって、帝都に辿り着かせないつもりだが。
また、自分は将校を集めて作戦会議を開いた。主なメンバーは皇帝(陸空軍司令官)、各航空隊司令、機甲師団団長、歩兵部隊指揮官だ。
この会議ではまず、敵部隊の全容を確認した。侵攻してくる王国軍は総勢5万。だいぶ数が増えたな。東西南北の常備軍2個を丸々引っこ抜いて来たのか!?どんだけ本気なんだ……。あと、ガダルカナル島の戦いでの帝国陸軍みたいだな。3万人がダメなら5万人!ってか。3万人が全滅した時点でおかしいと思ってくれ……
それともう一つ、変わった高射砲?についても一応知らせとく。
「実際に使われたんですか?」
これはレーネ少将の発言だ。確かに、航空部隊としてこの手の兵器は厄介だろう。
「いや、今までに2回接近しているが一度も撃たれていない。もしかしたら、対地兵器なのかもしれない」
これはほとんどの人が思っていることだ。二度目の写真偵察はともかく、一度目の低空での触接で威嚇射撃すらしてこないという事は単なる、対空砲ではないのかもしれない。確かにあんなバカでかい砲身の仰角が90°まであると言われても、誰も信じないだろう。
「分かりました。では私達は前回と同じように爆撃を行えば良いんですね」
見れば久しぶりの実戦に期待しているのか、彼女は嬉しそうにしている。
その後は具体的な作戦を話あった。結果は前回同様、航空先制攻撃で連中の火砲を破壊。残った兵士を砲兵が叩くという内容だった。スマン、今回は機甲師団の活躍が無さそうだ。
作戦会議は明後日、18日から攻撃を開始する事を決定して終了した。
うーん、前回と同じパターン…。飽きられちまうぞ、これ。
とにかく次回は少し衝撃的?な展開にしようと思っています。
では、また次のお話でお会いしましょう!