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ミリオタ高校生が異世界へやって来た!  作者: カトユー
邀撃戦
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第40話 束の間の平和 1

 どうも〜、最近ちょっとずつだけど評価してもらえて嬉しいカトユーです。

 でも残念なお話が……。今回は皆さんお好きな軍事系ではなくちょっとした話(正直いらない話)とか内政寄りです。

 心配だった王国軍の侵攻も、シュバルツェルナーの大爆発(勝手に命名)により中止となった。

 そこからは久しぶりのゆっくりとした時間を過ごせた。王国軍の再編成・出撃には2ヶ月以上はかかるだろう。まあ、自分達はいつでも攻撃できるのだが。

 あと、アーノルド公爵については保留だ。今更だが、この世界は中世レベルって話を思い出して欲しい。中世の街なんて不衛生で汚い事ぐらい容易に想像がつく。下水道なんて設備はなく、そこかしこに汚物が落ちててそれを家畜が食べる……。そんな所を手に入れてどうするのか?わざわざインフラを構築するなら、既存の街より新しい街を一から設計したほうがずっとマシだ。ってことでアーノルド公爵領の公都への攻撃は取りやめだ。こんなことするなら、周囲の集落を併合して、農産物を手に入れた方がずっと良い。

 ということで自分は今、と〜っても暇です。一応国家元首だけどね?領土は日本より広いけど人口は900人くらいだからね?バチカン市国よりもちょっと多いくらいだよ。人口密度は驚異の0.002人!余裕で世界一人口密度が低いモンゴルを下回ってるよ!(モンゴルは1.87人)まあ、究極の一極集中(ほぼ都市国家)だからモンゴルよりかは高いと思うけど……。

 こんな感じで帝国の臣民の話でもしていこうか。そうは言ってもすぐ終わるけど。

 まず、広い国土の99.9999%が未開拓地かつ森林地帯。当たり前っちゃ当たり前の話だが。

 そんでもって人口。子供が結構多い印象。先のエルフと人族の戦いでは身を挺して子供の命を守った親が多かったからだそうだ。孤児が多いのか……

 ちなみに軍役に耐えられそうなー勿論、我が軍では未来ある少年少女を戦場に立たせたりはしないーエルフは350人程度。残りが未成年(この世界では15を超えたら立派な大人と言われるそうだが、前世?の地球の感覚が受け入れてくれないのでここでは18歳以上)かよぼよぼなジジババ達だ。

 とは言っても元気なジジババはほとんどいない。この世界でも、疫病やらなんやらで割と早くに亡くなるケースが多い。その一因が食糧不足だな。エルフ達はほぼ採集で食糧を賄っている。主食となるような植物もあるのだが、それらは広大な森の中に大量にあるので、わざわざ農耕をする必要がないのだ。問題は人族だ。勿論、それなりの農地があって生産量も結構あるのだが、そのほとんどを税として上に取られて、彼らの手元に残る食糧はほぼ無い。それもその日の飯に困るくらいに。ぶっちゃけ、地球と同じようにー世界の人口の1/3が死亡するようなことにーならない限り、この厳しい徴税を続くだろう。

 別に自分が他所の農民に同情する必要はないが、この前のようにアルノーツ村の話を聞いてしまうと行動を起こしたくなる。


 ということで、知識無い異世界人(地球人)なりに農業やってみたいと思う。

 本を読んだり遊ぶことぐらいしかない子供(まあ、それが子供の仕事かもしれないが……)や一日中家に籠もっているお年寄り(エルフなので800歳とかいる……さすが異世界)を街のはずれに集めた。

 とりあえず、適当なサイズの土地を用意して彼らに耕してもらう。最初は「何でワシらが土を耕さねばならんのじゃ!」と言ってた爺さん達だったが、やがて黙々と作業をするのが思いの外楽しかったようで、「疲れるが、年寄りの運動にはちょうど良い」と和気あいあいと作業していた。一方子供達は開始5分で「飽きたっ!」と言って何処かに行ってしまった。まあ、食糧に困ってはいないし、今は老人だけでも良いか。

 こうして一週間。のんびりと土を耕して2ヘクタールもの農地が出来ていた。爺さん達耕しスギィ!そして残念なお知らせがあります……


「ライ麦を育てようと思っていましたが、まだその時期ではありません」


 自分がそう言うと、種蒔きを楽しみにしていたであろうご老人達から落胆の声が出た。スマン。なんとなく始めたけど、全然季節の事を考えて無かったわ……

 それと種子が無いんだよね。それはアルノーツ村に分けて貰えば良いんだけどね。とりあえず、クローバーかレンゲソウでも植えておこう。(ぶっちゃけ、この土地が農業に適しているのかすら分からん)


 という訳でアルノーツ村にやってきました。うん、復興も順調だね!

 自分は村長の元へ行き事情を説明する。


「なるほど、それなら喜んで種をあげますよ。あと、もう一つ。私の村から何人か農耕の方法を教えに行きますよ。あなた方はまだ、麦の育て方を知らないんでしょう?」


 快く承諾した上に更にありがたいお話をもらえた。ハインツがいい奴で良かった……


「良いんですか?」


「ええ、勿論。ただ、収穫出来た麦の一部を私達に分けてくれませんか?今年は凶作の時以上に取れなさそうなので……」


「別に構わないよ」


「ありがたいございます!」


 元はと言えば、自分達が畑を踏み荒らしたのが原因だから。


「話はこれで?」


「ああ」


「では、私はこれで……。明後日にでも派遣する人を決めておきます」


「おう。ありがとな」


 といった感じであっさりと終わった。元々は家庭菜園的な感じでやろうと思っていたのだが、まさかエルフと人族の交流が出来るとはな……

次回、エルフが人族と交流す!

ヤバい荒れそう。


 ちょっと勢いついた感じなのでぜひ評価をお願いします。


毎日投稿は明日で終了!

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