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ミリオタ高校生が異世界へやって来た!  作者: カトユー
邀撃戦
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第38話 我、砲撃戦に移行す!(大嘘)

 ども……折角書きあげた原稿をコピペしようとしたら誤ってカットしてしまったカトユーです(泣

 カットとコピーを並べるのはよくないと思います……

 レーネ大佐率いる五〇一空による連日の猛爆撃が続く中、自分は新たな作戦を行うためにヴォルフ大尉を呼び出した。彼は帝国陸軍第一歩兵師団の第一連隊連隊長だ。連隊とは言っても2個小隊(43名)から編成されているので、実際は中隊規模である。


「ヴォルフ大尉、入ります」


 敬礼をして入ってきたヴォルフ大尉に自分は新たな作戦を説明する。


「今日のから呼び出したのは君達に新たな任務を行ってもらうためだ」


 そう言うと彼は小さくガッツポーズをしていた。確かに最近は訓練や土木工事ばかりー今も歩兵兼工兵のブラック兵科ーで面白くなかっただろうが、ガッツポーズするのはちょっと……


「それでその任務とは?」


 ヴォルフ大尉は喜びを心の中に隠すことなく満面の笑みで聞いてくる。


「君達には砲撃による漸減作戦を行ってもらいたい」


「漸減作戦、ですか?」


「ああ」


 漸減作戦。それは帝国海軍が日露戦争後に考案した対米作戦計画で考案されたものである。この漸減作戦は米国の艦隊のような戦力差が大きい艦隊と、全戦力でぶつかりあうときー艦隊決戦ーに、少しでもその敵艦隊の戦力を削っておこうというものである。

 今回も侵攻してくる王国軍に対して漸減作戦を行えば、(決戦を行うかどうかは別として)かなりこちらが有利になる。一番良いのは、この作戦の損害で彼らが撤退しくれれば有り難いのだが……

 作戦概要を説明したヴォルフ大尉に進撃地点を地図で説明する。


「え?こんな所に行くんですか?歩兵砲の射程外ですが?」


 彼が困惑するのも頷ける。何せ自分が今指示したのは王国軍の進撃ルートから10km離れた所であったのだ。ついでに言えば、帝都から約30km離れている。王国軍はまだこんな所にいるのだ。だが、これから配備する新たな兵器を使うから大丈夫だ。それに正直な話、歩兵砲の射程4.6kmだと王国軍に捕捉されて反撃されることもあり得るのだ。ここまで死者を出していないし(今の状態だと一人も失えない)、死者が出てしまうと兵士達の士気に関わる。


「そこで君達に新しい兵器を渡す。榴弾砲だ。先日使った歩兵砲より長射程の砲だ。これを使って、王国軍から遠く離れたところから砲撃してもらいたい。行けるか?」


「りょ、了解しました。では小官はこれで……」


 そう言って彼はイマイチ要領を得ていないようだが、任務と言われたからにはといった感じで出ていった。さあ、新兵器の召喚でもしますか。


 ヴォルフ大尉を含む第1連隊の面々をグラウンドに集めた。新兵器の紹介と扱い方を教えるためだ。


「15cm sFH 18を❰召喚❱」


 出てきたのは、歩兵砲より一回り大きなサイズの牽引砲であった。これは、1934年にドイツで生産が開始された大口径榴弾砲だ。第二次世界大戦を通して、ドイツ国防陸軍や武装親衛隊の主力野戦榴弾砲として運用された。

 ちなみに榴弾の由来だが、榴弾の「榴」の字は柘榴ざくろからきている。柘榴は熟した時に身が裂けるのが、砲弾が割れて破片が飛び散るのに似ていたからだそうだ。

 HEAT(榴弾)を13km先まで飛ばす事が出来るが、これはソ連の榴弾砲等と比べると少し短い。それでも今回導入したのは……

 ロマンだよ、ロマン。ドイツ国防軍の兵器ってだけで強く感じるよね??え?そうは思わないって?はぁ、これだからロマンを知らない人は……

 新しい物好きな彼らはピカピカの榴弾砲をしげしげと見つめる。そんな彼らを整列させ、弾薬の説明や照準の仕方等々、基本事項からちょっとした応用まで様々な事を教えた。中には手帳に書いている者もいた。

 また、今回から新たな試みとして弾着観測射撃を実施する。これは、航空機を標的上空に配置して、射撃の観測を見てもらうのだ。目標からそれた所に落ちても航空機からの指示で容易に修整射を撃つことが出来、命中率の向上が見込める。

 それから一週間、彼らには猛訓練に励んでもらった。元々、歩兵砲が扱った事があったので精度以外は及第以上だろう。


 一週間の訓練を終えた彼らに自分は出撃命令を下した。目標は行軍する王国軍兵士。現地まではハーフトラックや徒歩で向かった。着いたのは出撃してから半日が過ぎ、夜の暗闇が深まった頃だった。ここは、帝都から南に30km程離れた地点だ。今はまだいないが、明日には10km先を王国軍の集団が通るはずだ。

 そこで一夜を明かし、翌朝には陣地構築を始めた。


「あと、1時間半後には王国軍の連中が通るぞ!」


 そう叱咤しながら自らもスコップで土をどかす。少し開けた場所とはいえ、榴弾砲を設置する場所や弾薬を置く場所くらいは整地しておきたかった。43人が1時間かけて作業することでようやく3門分の場所が出来た。自分は素早く榴弾砲を召喚し、兵士達に展開させる。


「大佐、いつでも撃てます」


 装填も終わり、各員が万全の体制となった。レーネ大佐からの無線連絡によれば、もう少しで我が榴弾砲の射程内に入るらしい。


「大佐、敵が射程圏内に入りました!」


「よし、お前ら!撃って撃って撃ちまくれ!全門斉射だっ!」


「了解!斉射ヨーイ、テーッ!」


 ドォンッ!!

 轟音を立て、3門の榴弾砲が火を吹く。


「だんちゃーく、今っ!」


 弾着からしばらくして、レーネ大佐からの無線で「方角良シ遠三」と来た。方角はあっているらしいが、少し遠くに落ちたらしい。


「修整射を早く撃てっ!」


「「了解!!」」


 直ちに照準を修整し次弾を撃った。


「だんちゃーく、今っ!」


 レーネ大佐からの連絡は「近二」であった。


「ヴォルフ大尉!また修整だ!」


「りょ、了解しました!おい、もう少し慎重にやれ!」


「「は、はいっ!」」


 ……。焦っているせいか、装填や照準の時間がとても長く感じてしまう。


「照準良し」


「斉射ヨーイ、テーッ!」


ドォンッ!!


「だんちゃーく、今っ!」


 果たして、レーネ大佐からの連絡は?「遠一」……。嘘やろ。


「ヴォルフ大尉、まだズレている」


 もはや焦りを通り越したのか無感情になってしまった。案外この方が冷静になれるのかもしれない、ハハッ。新しい発見だよ。全くもって有り難くないけど。

 あまりにも抑揚のない声で言ったせいか、ヴォルフ大尉は自分が怒っていると感じたようで部下に叫ぶ。


「は、はいぃ…。お前ら、しっかりやれ!」


 「「真面目にやってるんだけどなぁ……」」と言った表情で彼の部下が黙々と働いているが気にしないでおこう。後で休暇をやるから。


「照準良し!」


「分かった。斉射ヨーイ、テーッ!これで決めてやる!」


 ドォンッ!!

 もはや聞き慣れて来た発砲音が辺りに響く。


「だんちゃーく、今っ!」


  レーネ大佐からの連絡は……。「有効射を確認。照準そのままで撃たれたし」

 ……やった!やったぞ!有効射だ!


「やったぞヴォルフ大尉!有効射だ!続けて撃ってくれ!」


「「「オオッ!!」」」


「次弾装填!とにかく撃ち込め!」


「了解!」


 ヴォルフ大尉の指示のもと、3門の砲が次々と火を吹いた。

ドンッ!ドンッ!ドンッ!

 気づけば用意していた砲弾を全て撃ち尽くしていた。スキルで召喚出来る数もそれほど多くはないからな。

 自分は目標上空で弾着観測していたレーネ大佐に連絡をいれる。


「レーネ大佐、こちらは全弾撃ち尽くした。基地に帰投せよ」


「了解しました。王国軍は突然の砲撃に混乱しています。それに彼らの物資の一部が炎上しています。効果は絶大です」


 そうか、効果は絶大か……。物資も大分失われたようだし王国軍がこれで撤退してくれると助かるが。


「ヴォルフ大尉、我々も帝都に帰るぞ。英雄の凱旋だ」


「はいっ!」


「ああ、それと帝都に帰ったら半月程休暇を用意しておく。ゆっくり休んでくれ」


「「「おおっ!」」」


 盗み聞きしていた兵士達がにわかに活気づく。やれ遊びに行こうだの家族に会えるだの、皆それぞれ休暇をどう過ごすかを話し合っていた。気が早いな〜

 皆でワイワイ話ながらのんびりと装備を片付けた。まるでバーベキューに来たようだ……その後、我々は心配された王国軍の反撃もなく帝都に帰還することが出来た。

Q 何故こんなにポンポン新兵器を出すのか?

A 作者が色んな兵器を紹介したいからだ!

はい。もはや、兵器紹介botと変わりませんねw


 これからも珍兵器パンジャンドラムや試作兵器を出したいと思うのでこの兵器パンジャンドラムを使って欲しい等の要望がありました感想にでも書いて下さい!

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