第3話 水をくれ!
あんまりグロくないです、はい。
うん、水ならすぐに見つかったよ······今まで進んできた道から、六キロメートル程それたところに川があったのだ。それも、そこそこの大河。拍子抜けした。
目の前には、川幅が五十メートルを軽く超えているであろう川がある。見た感じ、それなりの長さのありそうな川の中流域といったところだ。そして、河原は比較的小さな小石が敷きつまっている。あとは、水が飲めるかだ。
ズズッ
うん、大丈夫だろう。味に問題はない。飯盒もあるので本来は煮沸処理だけでもしておくべきであろう。なぜ、飲まれたかと聞きたくなるだろう。喉が渇いたのだ。さっきからフラフラして真っ直ぐ歩けないのだ。あと、少し位毒があっても大丈夫だろうと考えたのだ。なぜなら、過去の戦記を読んでいると案外生の水を飲んで腹をこわさない人が一定数いたからだ。ただ、基本的にというか、絶対生の水を飲んではいけない。自分が例外なだけだ。
・・・・・・
前言撤回。あの水を飲んではいけない。ソースは今の自分の状態だ。腹の中で芋虫が這いずり回っているようだ。味は問題ないと言ったが、むしろ美味しかったぐらいだ。ただ、飲んで一時間も経たないうちに、腹に刺激がきたのだ。
痛さに耐えられずのたうち回ること三十分。ようやく、痛みがひいていった。
それからまた一時間後、悠育は河原で焚き火を見ながら考え事をしていた。考え事というのは、さっきの水だ。落ち着いて、さっきの水及び川について考察する。まず、ここの川の水についてだ。ここの水は地球と同じく中性であると考えられる。理由は、さっき水が手に触れたとき、手に刺激はなかった。つまり、酸性でもアルカリ性でもないと思う。また、日本と同じ、軟水だろう。飲みなれた、さらっとした味だった。あとは、川の様子だ。流れ的に上流へ向かっている。正直、下流方向へ向かいたかった。なぜなら、文明などは下流域の方で発展するものだ。どのくらいの文明か分からないため、なるべく人間と接触したいところだ。
翌朝、懲りずに、飯盒に水をいれ、火にかける。異世界なので、どのような病原菌があるかわかったものではない。沸騰したのを確認し、冷ます。
そして、「ゴクッ······」
うまい!さっきより透き通った感じがする。あとは、どうなるかだ。
一時間経っても変化はない。良かった、飲める水だ。これで、少しは生存率は上がった。
煮沸処理した水を水筒にいれて、準備をする。
「よし、そろそろ進むか!」
一人、声をだして今日も前進する。
そして、今日から小休止をしながら道らしきものを進んでいく。
小休止では、例のスキル❬召喚❭について考えた。何しろ、使い方すら知らないのだ。分かっていることは、ミリタリー関連のものを召喚できること。
はあ······この状況で使い道が全くない。ただ、暇潰しには最適だ。なぜなら、戦車とかも召喚出来るかもしれないのだ。夢が膨らむ。
「❬召喚❭!」
······うーん。主語も無いからかな。
「三八年式実包三十発を❬召喚❭!」
ボワッと白い光が一瞬して、目の前の地面に落ちていた。やった!正解だ!なら、次は
「10(ヒトマル)式戦車を❬召喚❭!」
❬レベルが足りません(必要レベル八十)❭
何かシステム音声が聞こえた。そして、レベルが必要なのか。うーん、どれくらいの経験値が必要か分からないけど、八十はきついだろうな。ただ、初期でも弾薬を補給出来るのはありがたいことだ。まてよ、これは歴史順に必要レベルが下がるかもしれない。
「八九式中戦車を❬召喚❭」
❬レベルが足りません(必要レベル二十)❭
やっぱり。それでも二十も必要なのか······中々、楽できそうではないな。
とりあえず、少しずつスキルのレベルアップを目指していくか。
うーん、エルフの村まで長い······
あと三話待ってください!
お願いします。