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ミリオタ高校生が異世界へやって来た!  作者: カトユー
帝国の成立
35/87

第34話 ビラまき

 どもカトユーです。

 久しぶりの金曜投稿ですね!ぶっちゃけどの曜日に投稿すれば、よく目につくか考えてないです(笑)金土日に投稿するのは、作者に都合がいいからなのです…

 ともかく、今回からライノゼ王国との戦争が始まります!

 新兵器召喚から半月がたった。これまで、文字通り月月火水木金金と連日の猛特訓を終え、実戦部隊が使えるようになった。今日からライノゼ王国への攻勢を始めようと思う。


 グォングォングォングォン……と轟音を轟かせながら、朝日が眩しいエプロンで待機している二機の爆撃機。帝国の最新兵器B-17だ。この二機には、ある任務をしてもらおうと思う。それは、ビラまきだ。伝単と言った方がピンとくるかもしれない。これは、戦時に敵国への宣伝謀略用の印刷物のことで、古くは一八七一年のフランス、パリ・コミューンで政府が巻いたと言われている。

 そんな伝単をライノゼ王国の首都とアルノーツ村にまこうと思う。前者には宣戦布告を伝え、後者には宣戦布告に加え攻撃予告と降伏勧告をしようと思う。ディッカー達が宣戦布告をライノゼ王国国王に伝えてくれるとは言え、それが確実に確認出来る術がないため、わざわざ敵地にビラまきをしてこようと思う。アルノーツ村については、村長が顔見知りのため戦わずして、占領したいという気持ちが強い。もし、従わなければ、砲弾の雨を容赦なく降らせるが。

 ともかく、伝単にはライノゼ王国で使われている言語で書いておいた。幸い、エルフは知識が豊富なので、人間の言葉を読み書き出来るものがいた。というか、人族の文字しかエルフ達にはなかった。つまり、エルフ特有の文字は存在しないのだ。エルフ達に、文字におこして記録する必要性がなかったからだろう。

 特製の伝単散布装置に、A4サイズの伝単を満載ー数千枚ーし、離陸していった……




 「初めての作戦ですね!」


 隣で今からピクニックに行く子供のようなテンションで話かけてきたのは、副操縦手のガイルだ。ガイルと俺ーブリックスーは、今日憎き人族の国であるライノゼ王国へのビラまきというのをしに行く。これのために、ここ半月はずっとこのアレクサンダー号に乗っていた。ついこの間まで戦闘機に乗っていたので、大きくてノロマなこの機体に乗るのは正直面白くなかったが、開戦最初の作戦が出来るならば気分は悪くない。

 俺は管制官の指示に従い滑走路の末端に出る。しばらく管制官とのやり取りをした後、離陸許可が出たので、スロットルレバーを前へ押し込み離陸する。離陸する直前、滑走路脇に皇帝のハルノリが敬礼をしているのが見えた。中々、面白いじゃないかと思いつつ俺は隣で下手くそな鼻歌を歌っているガイルに「大佐殿がいるから、敬礼しておけ」と言った。え?え?どこどこ?とガイルがキョロキョロするが、機体は既に地面を離れ空を飛んでいた。脚を上げ、機体は基地周辺で旋回し高度を稼ぐ。今回は、目的地までは高度約一万フィート(約三〇五〇メートル)で飛行し、目的地では緩降下して高度を三〇〇フィート(約九〇メートル)まで下りてビラまきを行う。目的地でわざわざ高度を落とすのは、数少ないビラをなるべく居住地に落とすためだ。上空では強い風が常に吹いているから、なるべく高度が低い方が誤差が少なく済むそうだ。

 そんなわけで、高度をとったあとは目的地までが一直線だ。当然、暇なのでこの間に朝飯を摂ったりする。ガイルがラムネの瓶を振った後に開けたため、中身が溢れるというハプニングがあったものの、特に問題なく目的地のライノゼ王国の王都、サーベス上空に着いた。ここからは緩降下で、ビラまきのポジションまでつく。「ビラを巻くぞ!」爆撃手のルドルフの一言で、目立つサーベス城から南に伸びる幅広の大通りの真上にビラを巻く。目をこらせば、当然の来襲に驚く人々の顔が見える。良いざまだ。

 一航過で全ての伝単をまいたので再び上昇し、基地に向け変針する。帰路は往路と打って変わって、お祭り騒ぎだった。クルーは皆、人族の驚愕に満ちた顔を見たので話はそれで盛り上がった。市場のおっちゃんはこんな顔をして驚いていたと、ガルフがモノマネをするとクルー全員が爆笑した。一頻り笑いあったあと、これからどうなるのかが話題に上がった。ルドルフは、奴らに爆弾をお見舞いしてやると息巻いていたし、ガイルは先に陸軍が攻め込んじまうと言っていた。俺はというと──未だに今の自分が夢のようだと思っていた。一昨年の俺は、人族の兵士から逃れるのに必死で、笑う事なんてまったくこれっぽっちもなかった。それ故に、ここ最近の自分は夢の中にいるのでは?と思ってしまう。


「おい、どうしたんだ!?」


 気づけば、ガイルに心配されていた。どうやら、目から汗が出ていたらしい。「何でも無い。お前のモノマネが面白すぎて腹が痛かったんだよ」と言うと、ガイルは調子に乗って新しいモノマネをし始めた。それを笑うクルー達を見つつ、俺はこの夢のような日々を与えてくれたハルノリ大佐に感謝しつつ、この日々を失うものかと固い決意を誓うのであった……




 とまあ、こんな感じでサーベスへの伝単散布は終わった。同様にアルノーツ村への伝単散布も何の損害もなく成功した。

 さて、いよいよアルノーツ村への攻撃の始まりだ……

 うーん、早く爆弾落としたい!(笑)

 次回は陸軍のターンです。歩兵砲が活躍出来るのか。投稿は明日の夕方!お楽しみに!

(下の方で評価ポイントをつけられます…。ちょっと下に行けばありますよ。ほら、そこそこ。あ、ボタン押せばポイント加算されるからね。ポイント貰えると作者のモチベ上がるからさ、なるべく押した方が良いよ)

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