第31話 独立宣言
ども半月ほど休暇(テストとか修学旅行とか怪我とか)を楽しんだカトユーです。
ようやくMPが貯まったのでまたボチボチと更新していきます!
開戦の決定をした会議から二ヶ月後、つまりハルシコフスカヤに来てから一年が経とうとする今日、総司令部庁舎にて建国宣言及びハルノリの即位式が行われた。国名はシュバルツェルナー帝国。帝都・ハルシコフスカヤがあるシュバルツェルナーの森をそのまま国名にした。また、自分は皇帝として即位した。これは自分の希望だ。皇帝って称号、カッコいいよね?ちなみに、これからの呼び方は皇帝ハルノリだのハルノリ大佐だの色々な種類がある。大体は陛下と呼ぶようになったが······。皇帝は国の支配及び軍の司令官として働く。皇帝の元には皇帝会議院と言う、皇帝主宰の会議がある。ここで、軍事作戦や統治方針等が決定される。いずれは立憲民主主義の国しようと思っている。自分は一代限りの皇帝だ。
飛行場のエプロンに特設ステージを設け、盛大な即位式を行った。まず、自分が演説を行う。
「今日この日、我らは新たな国を興すことになった!その名は「シュバルツェルナー帝国」だ!我が国は全ての種族の、全ての種族による、全ての種族のための国をここに興す事を我は宣言する!!この国はこの世界にいる亜人のためのものだ!元来、亜人はヒト族と対等の存在である。よって我が国で亜人差別、ヒト族差別は認められない。全ての種族が手を繋ぎ、共に前進していくのだ!
本日をもって、我のシュバルツェルナー帝国の皇帝への即位を宣言する。これからも我に着いてこい!」
そこで一端間をおいて水を飲む。
「ここで、第一の勅命を発する!我が帝国は、亜人の存在を葬りさろうとする憎きライノゼ王国に宣戦を布告する!これは、亜人の存亡を懸けた聖戦である!ライノゼ王国はこれまで何回も我ら(エルフ)の尊厳を傷つけてきた。同胞は勇敢にもライノゼ王国軍に立ち向かい、命を失った。今こそ我らが同胞の無念を晴らすのだ!この戦いは情け無用!敵を殲滅するのだ!」
終始ポカーンとしていたエルフ達を置き去りにして、自分の即位式は終了した。どうやら彼らにとって、あまりにも突拍子もない話だったのだろう。それでも、ライノゼ王国に戦いを仕掛けるというのは理解したようで、兵士達が盛り上がっていた。
その後、建国記念軍事パレードが行われた。先の話もあって、行進する兵士達の表情は明るい。これなら、日頃の訓練の成果を十二分に発揮してくれるだろう。また、これまでに配備された、兵器全てが行進したのでかなり迫力があった。
こうして大満足のうちに即位式及び建国記念軍事パレードが終了した。
それから一週間後。半年後にくるとされた調査隊がやって来た。隊長はディッカーで副隊長がフェルディだった。隊長の最初の一言は、
「うっわ、なんだこれ!?」
だった。したり顔でディッカー達を迎える。
「おい、ハルノリ!何でこんなに大きな街が出来てるんだ!?」
「スキルのおかげだよ」
「嘘つけ!そんなんで、こんなに色んな物は用意出来ないだろ!」
そんな事を叫びながらディッカー達は周りをキョロキョロと見ている。
「まあまあ、立って話すのもなんだし部屋に入ってよ」
そう言ってかなり強引に連れていく。向かうのは総司令部庁舎の会議室だ。
「なんだこのフワフワしたソファーは!?」
「一々うるさい!」
なんだこいつ。全ての事に驚かないとやっていけないのか?
「おう······。すまん。珍しい物しか無かったからな」
ようやくディッカーは落ち着いてくれた。
「それで今回の要件は?」
「開拓地の確認だよ。エルフ達が逃走していないか、どれくらい開拓が進んだかを見に来たんだ。にしても、これは予想外だ。どんな手を使ったかは知らねえが普通、一年でここまでの土地を切り開けるのか?」
心底驚いたようにディッカーが言ってきた。
「それは······まあ、自分達が頑張ったんだよ······」
とかなり厳しい言い訳になってしまった。
こんな感じで、最近はどうしただの世間話をした後、自分はディッカー達にある話を切り出す。
「ところでディッカーに話したい事があるんだが······」
こう話始めると、さっきまでふざけていたディッカーの雰囲気が変わった。話が真面目なものに変わったのを察してくれたのだろう。そこで自分の計画をディッカーに伝え、あるお願いをするのであった。
早く海軍導入したい…
あ、下で評価ポイント入れれるのでぜひ、評価お願いします。