第25話 空に憧れて~♪(アカン、消される)
どもっ!カトユーです!
今回はいよいよ航空機が登場します!一体どんな機体でしょうね~
(※話を一部変更させていただきました。主人公はスキルの効果で、武器の扱いは最初から知っているということでよろしくお願いいたします。)
翌日もその翌日も整地作業を続けた。朝から晩まで木を切り倒し、根っこを取り除いて均す。これの繰り返しだ。
結局、一ヶ月かけて整地した。何故こんなにもかかったのかと言うと、前言ったように滑走路を用意するためだ。この間までは集落?の規模を大きくすればいいかな~と思っていたが、つい欲が出てしまった。ちなみに今回整地したのは縦一二〇〇メートル、横五〇メートルの滑走路一本のみだ。エプロンもなければ誘導路もない。飛行場というよりは緊急用の滑走路みたいだ。なぜ、飛行場を用意したのかというと、周辺の偵察だ。ご存知のようにこの集落?はシュバルツェルナーの森と呼ばれる森林に囲まれている。また、その外縁部?にはアルノーツ村がある。さらにその向こうにライノゼ王国王都、サーベスがあることくらいしか知らない。当然、距離なんかは全く分からない。そこで、密林を進む必要のない空から偵察しようと決めたのだ。
滑走路が完成した翌日、自分は飛行機を召喚することにした。滑走路の真ん中に立ち、ある機体を召喚する······。
「偵察機を❰召喚❱!」
そう言って目の前に現れたのは明灰白色のレシプロ単座単葉機だ。その名は「九七式司令部偵察機」。大日本帝国陸軍が一九三七年に採用した偵察機だ。この機体はとにかく速度が速い偵察機を造ってくれという要求を元に三菱が開発した機体で、最高時速は四八〇キロメートル毎時も出た。(ちなみに同じ年に採用された陸軍の九七式戦闘機は四七〇キロメートル毎時)史実では陸軍のみならず陸上偵察機を欲していた海軍でも生産された。(もっとも海軍向けに生産されたのはエンジンなどが変更されている。名称は九八式陸上偵察機)そんな高速な機体だが、太平洋戦争中期には性能が陳腐化し、専ら連絡機として使用されたものの一九四三年頃には退役が進んだ。それでも、世界初の戦略偵察機として日中戦争、太平洋戦争の緒戦の勝利に貢献した栄光ある機体だ。
話を目の前に戻すと、突然召喚された見慣れぬ物にエルフ達は(以下略)。この機体は二人乗りだが、後部席に乗せるような人はいないので当分の間は一人で操縦・偵察をこなすこととなる。早速、操縦席に座り、各所の点検を行う。初めてみる飛行機に操縦席に心を踊らせながらも色々な計器を確認する。時計、高度計、水平儀等々。ところ狭しと並ぶアナログ計器を眺めつつ操縦桿を握る。適当に動かし、昇降舵や補助翼、方向舵の動作確認を行う。いずれも異常がなかったので離陸動作に入る。と言ってもすでに滑走路上に居るのだが······。スロットルを全開にし、滑走路を進む。尾輪が地面を離れ、水平姿勢となる。八〇ノットを超えた辺りで車輪が地面を離れ、機体が空に浮く。飛んだ感動も去ることながら、飛行機を飛ばしているという事実が自分の体を熱くさせる。しばらく滑走路上をくるくると旋回して、滑走路へと着陸する。
機体が完全に静止すると同時にワラワラとエルフ達が集まってきた。勿論、そのなかにはハインケもいる。風防を開け、操縦席から降りるとハインケが近寄ってきて、
「ハルノリさん!これはどんな魔法を使っているんですか!」
と目を輝かせて聞いてきた。生憎、飛行機は魔法を使っていないので説明に苦労したが、なんとか分かってもらえたらしい。
感動も冷めぬ内にまた飛びたいという思いが強くなってしまい、もう一度飛んでみることにした。ハインケ達は俺も乗せてくれ!とせがんでくるが知ったこっちゃない。いつの間にか自分は飛行機の虜になっていた。
二度目は簡単に離陸することが出来た。風防を閉めていない操縦席ではゴーッゴーッと風切り音が聞こえてくる。それがまた、自分は空を飛んでいることを意識させ、とても心地がよい。
ゲームでは感じることの出来ない、音・風・感触を全身で感じながら飛行機を操縦する。しばらくして、風防を閉め機体を上昇させる。千、二千、三千、四千メートル。機体はぐんぐん上昇し、やがて雲の上に出た。頭上には遮るものが何もない綺麗な青空と太陽が輝いていた。今度は右旋回をしてみる。右ロールをしてから操縦桿を目一杯引いて急旋回。体にのし掛かる加速度に意識が飛びそうになるもののなんとか堪える。危なかった。そのまま機体を緩降下の姿勢にし、高度を落とす。やがて雲の下に出て、眼下には緑の絨毯が広がった。目を凝らせば、遠くに滑走路が見える。その後も高度千メートルを維持して飛行を続けた。一時間、距離にして四〇〇キロメートル程飛んだが何もなかったので引き返すことにした。着陸は、前方の視界が悪いので着地するときにバウンドしてしまったが、なんとか滑走路上で静止することが出来た。機体から降りると、さっきと同じようにエルフ達が集まってきた。皆一様にヒコウキに乗りたいと言っていたので、燃料が許す限り乗せてやった。皆も自分と同じように、空を飛ぶことに爽快感を覚え、降りたあともせがまれてしまい大変だった。これでは、エルフ全員が飛行機乗りになってしまいそうだ······。
まさかの偵察機!(笑)
ちなみに機体のスペックをば。
九七式司令部偵察機二型、キ15-II
(本作では一型ですので若干性能が劣ります)
全長: 8.70m
全幅: 12.00 m
全高: 3.34 m
翼面積: 20.36 m2
自重: 1,592 kg
全備重量: 2,189 kg
エンジン: 三菱 ハ26-I 空冷14気筒星型エンジン 900hp×1
最大速度: 510 km/h(高度4,330 m)
上昇時間: 高度5,000 mまで6分49秒
実用上昇限度: 11,900 m
航続距離: 2,400 km
乗員: 2名
(参考:Wikipedia)
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