第14話 監禁Zwei
おっすおっす、おらカトユー!
とある事情(ログボ稼ぎに勤しんでたとは言えない)で投稿頻度悲惨でした…
あ、今回も胸糞&グロかもとだけ言っておきます。どれくらいの描写でグロとか言われるんだろう?
ささっ、どうぞごゆっくり~
ゆっくりとした行軍でライノゼ王国の王都サーベスへと着いた。ここまでざっと一ヶ月以上かかった。サーベスはお祭りムードで、さながら戦勝パレードのようだった。サーベスへ入る城門の手前三キロメートルから沿道に人が並び、口々におめでとうとかよくやったといった風な声を掛けられていた。
ちなみにここまでの間に、レベッカ以外には自分が反逆者だとは知らない。当然、待遇も手厚く。普通の一兵卒と比べると豪華な食事を提供されていた。一つ気がかりなのが、「例の取引」についてレベッカから音沙汰が無いどころか会ってすらいない。
いくつか城門をくぐり、軍勢はサーベスの中心にあるサーベス城へと入っていった。サーベス城は、ライノゼ王国を治めるライント家の城で大きさは江戸城より大きい位だ。ちなみに、現在の国王はライントⅩⅩⅧ世だそうだ。もうアラビア数字の方が分かりやすいよね。あと、学生さん覚えるの大変そう。
城内にある大通りを抜けて、一際大きな建物の前で軍勢は止まった。
自分はカルロスに連れられ、城内の片隅にある小屋から地下牢へと入れられた。
キイッ、ガチャン。
馬鹿みたいに大きな鍵を取り付け、カルロスは去っていった。去った後には、不気味な静けさがあった。
やれやれ、また監禁かよ······
する事もなく、牢屋の鍵の仕組みを解明してやろうとカチャカチャ弄っていると、
「あ、あの!」
「うひゃあ!」
突然、声掛けられてびっくりした~。声のした方を見ると、ふっさふさの毛の生えた獣人の美少女がいた。猫、かな?
「どうした?」
自分の問いに対して、獣人の娘は、
「どうして、ここへ連れて来られたんですか?」
「国に反抗したからだよ」
「ええっ!?」
確かに聞きにくいことだよな。何で捕まったかなんて。あと、小声でこんな顔なのに。とか言うな。こんな顔で悪かったな!
そのあと、お互いに黙りこんでしまった。
まさか反逆者って、相当ヤバいものだったりするのか?
それを聞こうかと思ったら隣からはスースーと寝息が聞こえてきた。そんな時間なのか?と不思議に思いつつぼーっとしているうちに、自分の瞼も閉じていた。
······これが彼女との最期の会話とは知らずに。
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翌朝は誰かの話し声で起きた。
「おい。こいつ死んでるぞ」
「はあ、またか。仕事増やすんじゃねえぞ」
大体こんな会話だった。お気の毒に、そう思っていると、何人の兵士が隣の牢へやって来た。まさか!と思うと同時に隣の牢から昨日話したであろう獣人の娘の亡骸が運び出されていた。
その顔は安らかであったがそれ以外は悲惨なものであった。とても生きていたとは思えない、痩せ細った身体。脚は鳥のように細く、見ているこっちが背筋にうすら寒いものを感じる程であった。その周囲にはどこから来たのだろうか、ブンブンと蝿が飛び回っていた。
丸太二本と布で作られた簡素な担架に乗せられ彼女は、再び陽の目を見るのであった······。
何故、彼女はそこまで衰弱してしまったのか?それは一週間もこの牢にいれば嫌でも理解出来た。飯は日に一度、フランスパンの半分くらいの大きさの堅いパンを渡されるだけだ。おそらく、残飯を横流ししているのだろう。
ただし、これは人族であればの話だ。読者なら分かるだろうが、この国は人族至上主義である。当然、投獄されても人族かどうかで扱いが異なる。人族はまだましだが、獣人やエルフの扱いは殊更に酷いものだ。自分が覚えている限りでは斜め向かいのエルフは一昨日にリンゴ三切れを貰ったきり何も口にしていない。そんな感じだ。
これだけでも十分身体にくるものがあるが、それ以上にキツイのは、日光に当たれないことだ。最近はオゾン層の破壊等で敬遠されがちではあるが、基本的に日光は身体に必要不可欠なものである。日光を浴びることで、体内でビタミンDが生成される。このビタミンが足りないと骨粗鬆症や免疫力低下に繋がる。他にも日光を浴びると体内時計を調節してくれたり、精神のバランスに影響を与えたりとメリットがたくさんあるのだ。
しかし、それらがないとどうなるか?答えは獣人の娘を見れば分かる。やがて、栄養も足りずビタミンDも生成されなくなり、免疫力が低下する。そして、この地下牢という不衛生な環境。風邪でも引けば体に深刻なダメージを与えるだろう。結果的に死に至るのだ。
来日も来日も暗く静かな牢に独りいると、段々と精神がおかしくなってくる。数えてはいないが軽く一ヶ月はここにいるであろう。何人も亡くなった。全員、人族ではなかった。おそらく、今牢にいるのは自分だけだろう。喜ぶべきことではないが、牢にいるのは自分だけなので飯の量は増えた······。
それからまた何日か経ったある日突然、
「ちょっとこっちこい」
と強面の兵士に連れ出された。訳も分からず彼についていくと、立派な建物へと入った。どうやら、ここは王宮だったようだ。
中に入り、兵士のあとについて何分も歩くとようやく目的の部屋に着いたらしい。なんだ?こんな普通の部屋で。は、死刑?と一人最悪のシナリオを考えていた。
「失礼します!かの者を連れてきました!」
「わかった、入ってくれ」
「はっ!」
うへえ、レベッカさんじゃないですか~。
今回はどうでしたか?
ミリタリー要素皆無ですがあと二話程でミリタリー要素出していこうかなと思います!
あと、この話はこんな感じで進んでいきます。もし、暗いよこの話!って方は感想とかで言ってもらえる今後の参考にします。




