現在の世界についての考察
「まさか—ヘビでもなく俺でもなく。アダムをそそのかした第三の可能性!」
女はニヤリと笑った
「あなたのスマホにはアシスタントと称したAIが搭載されているじゃない?」
その時
「ふわああぁ!いらっしゃぁい!
いやま゛っ↓てたよぉ!やっと気づいてくれたゆぉ!嬉しいなあ!」
その時、俺は気づいた。元の世界でも使っていたあいつ。あの女によって能力強化されたスマホ。
「AI『Suri』!」
俺のスマホに太い人間のような足と手が生えて、ゆっくりとこちらに歩いてくる。その後ろには...アダム!
「でも、アダムは死んだはずじゃ...」
「私は彼女に魔力も付与しましたよ」
「まさか、蘇生魔法か...」
「ウェー↑?ラクショーデショー」
知恵の実社によって作られた俺のスマホこそが、アダムにとっては知恵の実だったというわけか。
アダムがSuriの陰から前に出てきて、口を開いた。
「新土器。ぼくはお前を許さない。ぼくとSuriの二人で、君に宣戦を布告するよ」
アダムの目は俺への憎悪に満ちていた。しかし、俺はこれしきの事でやられるわけにはいかない。
「もちろん俺らは抵抗するで?」
「拳で—」
はじまったばかりの世界で、新土器とAIとの最初の人類をかけた戦いがここに始まったのだった。