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第25話〜激突!! 闘恋隊vsコライレンジャーと僕〜

遅れました。

すみません。

 まず、状況を整理しよう。


 場所は、町外れの丘に建つ、建設中に不慮の事故が相次ぎ、建設中止になったマンション。まだ、大まかにしか造られておらず、部屋分けの壁すら無い状態である。資材とかも運び込まれたままの状態で放置されている。


 次は、配置だ。

 まずは、闘恋隊。

 マンション四階に陣取っており、コライレンジャーを向かい討つ作戦を取る模様である。

 主力は、紅葉と何故か僕。

 今更、逃げられないのでやるしかないのだけど……できる事なら逃げ出したい。


 次に、大豊率いる、セフィリアさん命名の不良撲滅戦隊コライレンジャー。

 こちらは、まとまった行動はしていない。

 大豊は、鬼のような速度で壁を登って来ている。これは日の明けないうちに置いてあった資材で階段をふさいだからだ。

 セフィリアさんは外にある水道から水をせっせと集めている。そろそろ10m近い水の球が完成しそうである。

 源太は……ジッと僕らの方を見ている。


 そろそろ、レンズを戻そう。

 攻められている以上、リサイクルしなくてはならない。


「鈴田!! 他の連中と一緒に下の階で待ち伏せしなさい。大豊には手を出しちゃダメよ」

「わかりやした。でも姐さん、大丈夫ですか」

「ハルが居るから大丈夫よ。さっさと行きなさい」

「うす」

 移動を始める不良たち。

 不良たちには悪いけど、居たら邪魔だからコレで良いと思う。


「ハル、窓から離れて」

 弓を構えるようなポーズの紅葉から指示がかかる。

 一光矢を放つつもりのようだ。


 紅葉の目が光る。

 その瞬間、圧縮された空気の矢が音速で放たれる。

 摩擦で光る矢が壁に吸い込まれるよに当たり、壁を吹き飛ばす。

 遅れてゴーッと言う轟音と着弾時の爆音が鳴り響く。

 すぐさま紅葉が、外を見る。

 僕もつられて外を見る。


 そこには、セフィリアさんの水の腕に抱きかかえられている大豊と憤怒するセフィリアさんが居た。


 しきりに何かを叫んでるかと思うと、こちらに向かって真っ直ぐに走りだした。

 セフィリアさんって凄いなぁ。あんな事まで出来るんだ。


 セフィリアさんは水で足場を造りながら走って来ているのだ。

 そして、水の球をまとい、激流の様な勢いで突撃を繰り出して来てくれた。

 幸い、僕と紅葉はそれぞれ左右に飛び退いて突撃を避けていた。


 早く周りに散らばっているレンズを回収しなくちゃいけなくなってしまった。

 レンズを回収するついでに、マンション全体を包むように広げた僕の神秘の力もこの部屋に凝縮させよう。


 ふと、突撃をしてくださったセフィリアさんを見ると小さくうめいている大豊を揺すっていた。

「紅葉!! 貴様のせいじゃ。タイホーが死んだら妾は貴様を許さんぞ」

 たぶん、紅葉だけのせいじゃないきがするよ。

 それに、その程度で大豊が死ぬようなことはないと思うよ。

「なんじゃ、晴信。文句でもあぐぅ」

「セフィ。俺は平気だ」

 軽く頭を振り立ち上がる大豊に言葉を止められるセフィリアさん。

「でも、すぐに平気じゃなくしてあげるわよ」

 そんな大豊に喧嘩を売る紅葉。

 右手には2mはある資材を軽々持ち上げている。


「俺に勝つ。と言うことか? 面白い」

「当然」

 僕は今、修羅のごとく殺気を放つ大豊と般若のごとく笑う紅葉たち二人を目の前にして言葉を失っていた。

 最初に動いたのは大豊。

 全身をひねり、バネが弾けるかのようにして放たれた風切り音のする大豊のパンチは、真っ直ぐ紅葉へと向かっていった。

 だが、紅葉はそれを、左手で跳ね避け、右手で持っていた資材を振り下ろした。

 表現しにくい豪快な音とともに、資材は砕け、大豊がバランスを崩しよろめく。あくまでもよろめいた程度である。


 化け物が二人……。

「晴信。今、化け物が二人とか思ってるかと思うが……貴様も十分人としての域を逸しているぞ。……と言うか妾とちゃんと戦うのじゃ!!」

 今、僕はセフィリアさんの相手をしている。

 僕は、正直、戦ったりするのがめんどくさい、出来れば無血で済ましたいし、願わくば自滅してもらいたい。

 だから、僕はセフィリアさんに対してある技を仕掛けたのだ。それは、レンズを使ってセフィリアさんの見えている景色を上下左右前後を逆さにして見せるということ。

 馴れればなんでも無いのだが、セフィリアさんは全く馴れずいて、技をかかった直後なんて『うなっ!!! なんじゃ!? 何をした晴信!! ま前に進めん!! なぜじゃ!?』

 爆笑必至の大パニック。

 ここまで驚くとは思わなかった。


「きゃっ!! ななな、後ろに倒れたばずなのに鼻が痛い……なぜじゃ!!」

 なんか……ここまで行くと扱いに困る。

「とりあえずじゃ。貴様も既に化け物のじゃ。なんじゃこの凄まじい濃度の神秘の力は!!」

 正直維持するのは、かなり必死ですけどね。

 戦うなんてことしたらすぐに薄れてくよ。

「じゃが、色々とバランスが悪い様じゃな。神秘の力を使えない者が大量に持つには問題無いが、中途半端に使える者がもつと……下手をすれば暴走じゃぞ」

 急に真面目な話をしてきた。

 暴走……確かにそれは怖いな。


「貴様何か申せ。妾は今、貴様の顔が見えんのじゃぞ。判断がつかないじゃろうが」

 はいはい。

 失礼しまし……

「きゃっ!!」

 短い紅葉の悲鳴。

「なんじゃ? タイホーの勝ちか?」

 紅葉が部屋の隅まで飛ばされていた。


「どうやら、勝負ありだな。紅葉、お前は風を操っているみたいだな。だが、神秘の力が使えなくなるとただの馬鹿力でしかない。それでは俺に勝てんよ。残念だが、トドメ……だ……」

 トドメをさそうと、紅葉にゆっくりと近付く大豊。

 僕がラインで牽制をしようとした矢先、大豊がバタリと倒れた……。

 何事!?

 大豊に近寄って見ると、

 「Zzz……」

 寝ていた。


 一体誰が。

セフィリア(以下セ)「なぁ妾の扱い酷くないかえ?」

大豊(以下大)「そうか? いつも通りだと思うぞ」

セ「なっ!? そんな馬鹿な話しがあるわけ……」

大「あるぞ。 少なくとも電化製品全てを水浸しにしたり、 寝相が悪くて風邪を引いたりする奴のすることだからな」

セ「なっ……」

大「とりあえず、次回は不愉快だ」

セ「……」

大「帰るぞ、セフィ。セフィ? おい! 寝てるのか? 仕方ないなぁ。抱えて帰るか」


セフィリアはバカキャラです。

すみません。

バカキャラですみません。

美人なのに……。


次回をお楽しみ

いつになるか分からないですけど

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