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第23話〜失踪紅葉と僕〜

お待たせしました!!


結構いいできだとは思います。

あくまでも僕基準ですが。

「目が、目がぁぁぁ!!!」

「ぐはっ!!!」

「うぐっごぼごぼごぼごぼごぼ……」

「あはは〜お花畑だよ〜あはは〜」


 僕の目の前に広がっているのは阿鼻叫喚な状況が広がっています。

 正直……説明したくない……。

「まったく持って、ナイスな作戦だよね。流石は俺! あれだね、まず晴信の閃光球ライトで不良たちの目を潰す。そこをすかさず、大豊が殴って黙らして、セフィリアさんが水で死なない程度に窒息させて、最後に玉葛で危ない夢を見せるのと二度と不良になれないように暗示をかける。完璧だね」

 興奮気味に語るのは源太。

 いつも爽やかだった笑顔が今は黒い……。


 今、僕たちは、大豊のいう通りに不良グループを取り締まっている。

 不良グループを取り締まるに当たって真っ当な理由もあるし、その理由を裏付ける証拠も、録音テープとしてあったりする。

 まぁ万里経由の情報ですが……。


 僕としてはこんな方法は好きじゃない……。

 力で抑え付けた上に、強力な暗示で行動を縛る……いくら不良だからって可哀想だ。

 それに……

「紅葉のことが気になるのかい?」

 源太が声をかけてきた。

 先ほどまでの黒い笑顔では無く、いつもの……いや、心配そうな笑顔を浮かべている。

「大丈夫、安心しなよ。今万里が捜してくれてるよ」


 源太の言うとおりだが、心配なものは心配だ。

 紅葉が帰って帰って来なくなって4日目である。

 たかが4日、されど4日。

 いつも隣にいた人がいないっていうのは、どうも落ち着かない。

 それに、玉葛も何だか元気がなく、紅葉が失踪してからマトモな会話をした覚えがない……。


「さっ、用も済んだ事だし。帰るか」

「そうじゃな。帰るぞ」

 大豊が肩を鳴らしながら僕らのところにやって来る。

 セフィリアさんも大豊に続いてやって来て、その後ろに暗い顔の玉葛がついてきていた。


「……晴信、どうした? 暗い顔をして。玉葛もだ」

 暗い顔って……お前……

「こんなやり方あまり好かん。正々堂々さに欠ける」

「玉葛、貴様がそれを言うとは意外じゃな」

 挑発的なセフィリアさん。

 まぁ、わからないでもないけど……

「ワラワにだってワラワなりの正々堂々でやっているのだ」

「ふ〜んっでその正々堂々とはなんじゃ」

「…………うっ五月蝿い! 貴様に言う事じゃない! 帰るぞ晴信!!」

 顔を真っ赤にしてセフィリアさんに怒鳴る玉葛。

 かなりご機嫌斜めの様子だ。

 僕は慌てて、一人帰っていく玉葛の後を追った。



 その日の晩。

 いつにも増して静かな食卓。

 食べ物をせがむツツすらいない……ご主人様である紅葉が失踪するの同時にこの家から姿をけしている。


 玉葛を見る。

 黙々と晩御飯を食べていく。

 たぶん、葛葉さんのマナー教育が行き届いているおかげか、物音がほとんどたたない。

 「晴信」

 突然、玉葛が話し掛けてきた。

 これで長い沈黙も終わる……。

「食べ終わったら流しに置いといてくれ、片付けくれたら嬉しいが、まぁ明日、朝起きたらワラワが片付ける。今日は疲れた。先に休ませてもらう。戸締まりを頼むな」

 と思ったが、玉葛はそれだけ言うとリビングを出ていってしまった。


 玉葛の奴……いよいよヤバい気がする。

 俺はどうしたらいい……。



 …………ダメだ。

 全然分からない……。

 とりあえず、明日、万里から何かあるかもしれない。

 紅葉には鍵だって渡してあるし……大丈夫だろう……。

 今日は、もう戸締まりをして寝よう。


 僕が玄関に向かうと、ドアから『カリカリ』とドアを引っ掻く様な音がした。

 何かと思いドアを開けると、そこには、傷だらけのツツがいた。


 ツツは僕の顔を見ると、すぐ、外に向かって駆け出した。


 ツツが行った先には紅葉がいた。

 体中怪我だらけの紅葉が……。


「あっハル……。よかった、起きててくれて。玉葛は……もう寝てるんだ……。ある意味よかったかも。会わせる顔ないし……言葉もない。……ハル。ハル達も不良討伐やってるんだよね」

 ……あっあぁ。

 一方的に喋る紅葉に僕は頷くしかできなかった。何より、その傷だらけの体に目が行き、ろくに考えてられない。

「ふふふ。この傷気になる? 今日、大豊達とやり合ったの」

 はぁ!?

「源太がね。ハル達にはわざと知らせてないって言ったから……だから……だから来たの。お別れ……い……言いにね。……今日から……敵……同士だね。…………………バイ……バイ」

 言い切るが早いか、紅葉は、まるで未練を断ち切るかのように走り去った。




「待てよ!!紅葉!!」

 暗闇の住宅街に響く僕の声。

 すぐに出なかった自分の声が恨めしい。

 だが、そんな事に構っている場合じゃない。

 紅葉がいなくなってからのらりくらりと過ごしてたわけじゃない。

 光球こうきゅう閃光球ライト光線ラインに次ぐ技を作ったのだ。

 その名前は、“第三眼だいさんのめ”と書いて“レンズ”と読む。

 ラインの応用で、光球が読み取った映像を僕の目に向けて直接送ると言うものだ。

 まだ、慣れてなくて一回使うだけで吐き気がするが、そんな事はどうでもいい。

 時間がない。

 玉葛には悪いが、書き置きで勘弁してもらおう。


 “紅葉を見つけた。すぐ連れて帰る。待っていてくれ”


 ドアにそうラインを使って書き残すと、早速レンズからの映像を受け取る。


 うっ……。


 レンズから送られてくる映像は上空からの映像だ。

 かなり気持ち悪い……。

 だか、泣き言は言ってられない。

 すぐさま、紅葉を探す。



 …………見つけた!

 レンズに紅葉を追うように命令を送り、僕も走りだす。


 時折、レンズからの静止映像や動画映像で紅葉を確認しながら走る。


 待ってろ。紅葉。玉葛。



待ってました次回予告

まぁ次回もたぶん二週間いないには更新します。


すみません。


では、 本日は古山夫婦です。

芯(以下芯)「…………」

紅華(以下紅華)「こんにちは」

芯「うをぉぉぉぉぉもぉぉみぃぃじぃぃ」

紅華「あらあらまあまあ」

芯「もぉぉみぃぃじぃぃ…………」

紅華「蛙さん? 夫が使いもんにならないくなってしまったので帰らせてもらいますね」

えっ!?

あの……

紅華「さてさて紅葉はどうなるのかしらね」

あの……芯さん引きずって帰るんですか?

あの……

てか、 何で大人がたは普通に僕に話し掛けてくるかなぁ

マナー違反だよ?


てなわけで、次回をお楽しみ

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