第22話〜バイトと僕〜
遅れてすみません。
しかも遅れた割に、良いものに仕上がった気がしません。
ホントにすみません
「「お願いします」」
「う〜ん、だからぁ、ハルくんを無期限で貸してくれたらいいよって言ってるでしょ?」
「「だから、それは無理です!」」
今日で何日目だろうか……。
かれこれ二週間?
カレンダーはすでに10月から11月に変わり、校内は11月11日から3日間ある文化祭、“狸煌祭”に向けて熱く燃えている状態である。
ちなみに、今、学校にいます。
しかも放課後です。
もっと言うと、今日は11月4日です。
っで、玉葛&紅葉が輝美さん相手に何をしているかと言うと……。
「「胸を大きくする秘訣を教えてください」」
「君達〜、恥ずかしくないの? てかホントに何度いわせるの? ハルくんを無期限で貸してくれたら教えるって言ってるでしょ」
「「だから、それはできないってさっきから言っている」」
人を物のように扱う三人……。
ちょっと悲しい。
「おい、晴信。何故に玉葛達は妾に聞かぬのじゃ?」
と、ペットボトルの中のセフィリアさんが話かけてきた。
何故、ペットボトルの中なのか、それは、単に大豊に付いて学校に来るさいにこの方が利便がきくからだそうだ。
何故ってセフィリアさん……。
貴女、玉葛が始めに聞いた時に『それは生まれの違いじゃ』って高笑いしたじゃないか……。
あの後大変だったんだよ?
「晴信、お前、バイトしないか?」
話し掛けてきたのは大豊。
……唐突だなぁおい!
「街の自警団のバイトなんだが……やらないか?」
自警団って……おい!
「さすがに、セフィと二人では少々キツくなってきてな。晴信の他にも玉葛や紅葉にも頼みたいのだが……」
確かにあの二人に頼めば結構な戦力になる。
でも、僕はあからさまに戦力外じゃないか?
てか、大豊達二人がキツい相手に僕が勝てるわけ無いじゃないか。
「安心しろ、相手自体はただの雑魚だ。ただ……」
ただ?
「仕方ないわね。それで手をうつわ」
「「やったぁ」」
ん?
どうやら三人の話しがついたようである。
「じゃぁ明日からお願いね。玉葛ちゃん」
「あれ? 私は?」
「紅葉ちゃんはいいわ。玉葛ちゃんだけで十分よ。それにコッチよりアッチの方が紅葉ちゃん好みだと思うなぁ。じゃぁあたしは教室に戻るから、準備あるからね」
と一人帰る輝美さん。
「晴信。ワラワ、明日から昼行灯で働く事になった。『ばいと』だそうだ」
そっかぁ……っておい!!
大丈夫かよ。
「安心しろ。上手くやってみせる」
頼もしい限りで。
まぁ、玉葛なら問題ないか。
「ところで一体何の話しをしてたの?」
「それはじゃなぁ……タイホーよろしく」
「出来ないなら出しゃばるなよ……夏の初めぐらいに、街の自警団から自警に入ってくれないかと頼まれてな。それをお前たちにも、手伝って欲しいのだ。報酬は出る。むしろ向こうから出させてくれと言ってくるはずだ」
「ふ〜ん……なんか凄い話ね。てか、あなた達二人なら、この街の不良達なんて余裕なんじゃないの?」
確かに、わざわざ僕らが出る必要は無いだろう。
「少し前までならそれで良かったのだが、ごく最近、ここいらの不良達が組織だって動くようになってきたんだ。しかも一つだけでは無く、最低でも3つあるらしくてな、少々手に余っているんだ。それに、セフィが最低でもあと一人、欲をかいてあと四人は欲しいと言いだして聞かないんだ。頼めるか?」
と、頭を下げる大豊。
そんな事情があるのか、力になるかは分からないが出来るだけ手伝ってみるよ。
「そうか、分かった。自警団事態、ワラワはもとより賛成。ばいとの合間でよいなら参加するぞ」
玉葛も参加するようだ。
後は紅葉だけだ。
この手の話には、結構食い付きの良い紅葉の事だから参加するだろ。
僕はそう思いながら紅葉をみた。
だが、そこには僕が想像したような、目をランランと輝かせる紅葉では無く、沈んだ、難しい表情をした紅葉だった。
「ごめん、みんな。私は参加しない。……先、帰るね」
と、それだけを言い残すと紅葉は走って帰ってしまった。
その日の晩、食卓の席に紅葉の姿はなかった。
月曜日に定期的に更新すると言っていましが、すみません。どうも出来そうに有りません。
二週間以上間を開けないように頑張ります。
これからも読んで下さい。