プロローグ 100年前の変革
プロローグ
死後の世界に、地獄はない。
この世界こそが地獄なのだ。
死獣と呼ばれる化け物が、そこかしこにありふれている。だからここは地獄だと、みんな思ってしまう。
一昔前までは死獣とは、台風、嵐、旱魃、落雷と並ぶ、天災と言われていた。
なぜなら、死獣を討伐する手段が見つからなかったからだ。
その硬い皮は、剣、槍、弓、銃弾、どの武器の害をも許さず、駆け回れば、馬が亀に見えてしまうほどの速度で駆け。獅子以上の強靭な爪、牙を持ち、魔法のような不可思議な力を使うことができる。
何者の侵害をも許さない、この世の中で最強を誇る種族だからだ。
だが、その地獄に、一筋の光明があてられる。死獣の討伐手段を、一人の若き天才が編み出したのだ。
その若き天才の名はジラフィス・クロック。
その天才が編み出した方法のおかげで、人々の顔には、笑顔が戻った。
そして、その天才は、国王に招かれ、人類に対して、歴史に残る大演説をした。
「この世界が地獄なのは、我々人類が弱いからだ。死獣を天災と恐れ、恐怖するだけで、討伐する手段の模索をしないからだ。他の生物は、生きるために日々努力する。この、人類だけが、天災に恐怖し、抗う手段を考えない。この世界は地獄だ。ならばこの世界を天国に変え、我々人類が、この世界を変えてやろう。我々人類に、不可能はないのだから。そして、私は、死獣を討伐せし者達、命者の発足を、〝ここに宣言する!〟」
それが、その天才が残した、この世界を変える演説であり、死獣を討伐する者達、命者と呼ばれる組織の産声でもあった。
どうも皆さん初めまして。まず初めに、初投稿なので、いたらぬところもありますが、どうか、末永くお付き合い頂けると助かります。まだプロローグなので、「これ面白いのか?」と思ったそこのあなた! どうか一話を見て読むか読まないか、判断していただけると助かります。テーマとしては、「生きることの大変さ」 と考えているのですが、初めてなので、ちゃんと書けるかわかりません。できれば、皆さんの感想や意見をたくさんいただき、いい感じで締めたいです。長文をだらだらと申し訳ありませんでした。ブックマーク、できれば、お願いします。