ラブシーズン ラブハードワーク
真夏は恋の季節!
やって来たぜ!晴れサマーラブタイム!!
「行こうか!!!海へ!!」
「教科書を濡らす気ですか」
やって来たぜ。図書館へ。
「まだ宿題が終わってないだなんて。何をやっていたんですか」
「遊んでました」
真夏には嬉しいかも知れない、冷たい視線に背筋を凍らせる黒区。
「やってないのは、もう仕方有りません。今からでも、出来る限り頑張りましょう」
「はい!!!!」
「返事だけ、は要りません」
「はい」
図書館内部では、絶対にいつものような声を出さないようにと、黒区に強く言い含めてから、未来は扉を開く。
「静かだねー・・・」
「皆、本を読みに来たり、勉強をしているのですから」
「だからって」
またも未来の瞳が鋭くなりかけたので、口をつぐむ黒区。
「さ。一つ一つ片付ければ、必ず終わります」
「はーい」
そこからは、静かなものだった。
黒区は、壊滅的に勉強をしない人間だったが、勉強が出来ないわけではない。よりタチが悪い、やる気のない人間だった。
黒区の肩を持つなら、黒区は自分の好きな事にしか興味が無いだけだ。
「・・・なんで、授業でやった所を完全に忘れているんですか・・・!」
「・・・・」
復習をしないからだ。もっと言えば、予習もしないぞ!
「勉強出来なくても立派な人間はいっぱい居ます。でも。サボりの言い訳を上手く作るだけの人間が立派なんて、私は思いません」
「はい」
黒区は、心をへし折られながらも、未来の言う事をよく聞き。
今日は、勉強から、逃げなかった。
「夏休みの残り時間、ずっと図書館に行きますよ」
「ええー」
帰り道。黒区は、初めて、未来と会う時間を嫌がった。
「学校を卒業出来なくても、困らないんですか?」
「困る!未来と結婚しにくくなっちゃう!!」
「なら、頑張ってください」
「はい!!」
未来の言葉に深い意味はない。黒区にも、その返答の機微を探る頭はない。
ただ、未来がある。
いつか時が経ち。
2人が一緒でも、遠くでも。
甘い記憶でも、苦い思い出でも。
図書館に通った日々を忘れる事は、ないだろう。
ま。
そんな先の話は。どうでもいい。
今は。
この2人の夏は、もう少し続きそうだ。




