最悪な天候に、最高の人とラブをトッピング
海!!!
砂浜!!!
寒い!!!
6月の海にやって来たおれらだけど、すっげえ寒い!!
そりゃあ、梅雨だもんね!知ってた!
グッシャグシャの砂浜を元気良く蹴り行く男の子と、とぼとぼサンダルを砂にまみれさせる女の子。
「大丈夫?」
「はい」
大丈夫と答えはするが。未来が水着になる様子はない。そらそうすわ。
現在進行形で、ざーざーっすよ。
傘が手放せませんわね。
「ごめんね・・」
「・・・」
こんなはずじゃなかった。
夏の太陽は、おれ達の明日までも照らしてくれるはずだったのに。
寒々しい海と、分厚い雲以外、何も見えやしねえ。
「晴れた日なら」
「確かに寒くて冷たくてなんでこんな日に来たのか自問自答しちゃいますが」
普段よりほんの少し強い口調の未来に、黒区は自分の喋るのをやめて聞き入る。
「雨の海って。綺麗なんですね」
その話を聞いて。
黒区は満面の笑みを浮かべて、海に飛び込んだ。
「・・ふふ」
海に飛び込んでしまった黒区は知らない。
そのアタマの悪い行為を見た未来が、つい、無邪気に笑ったのを。
その笑顔を。
帰りのバスの中。
水着は持って来たが、替えの服など持っていない黒区は、ビショビショの服を着るか水着で帰るかの選択で、水着で帰る事にした。
ズブ濡れの服は、タオルに包んでリュックの中だ。
その大荷物を圧して、ご機嫌は最高潮だった。
「次は雨の秋の日にね!!!」
「いえ。普通に晴れた日に」
だそうだ。




