プールラブ、海ラブ 総じてサマーラブ
プール開きである。夏である。
「可愛いね!!!!」
「はあ」
未来はそう言われても、まるで嬉しくなかった。
自分を知っているからだ。
あまりスタイルが良いとは言えない。身長が高いわけでも、見目麗しいわけでもない。不美人だとは悲しくなってしまうから、自分では思わないようにしているけれど。
だから、未来は外見に対する褒め言葉は、素直には受け取れないのであった。
「いやマジで!」
「もういいです」
「ぱっちりお目目!」
「・・?」
「キラキラ綺麗な髪!」
「プール授業ですからね」
「耳も可愛い!!」
「はあ」
何となく、未来は分かって来た。黒区は、自分のボディスタイルに一切言及して来ない。そこは、まあ、気を使っていると言う事なのだろう。
ムカつけば良いのか、感謝すれば良いのか。中々複雑な状況だな。
「良いね!」
「・・・」
ボキャブラリーが切れたな。だが良し。学校のプール授業の最中に大声は。
「じゃあ海行こうか!!」
「え」
何が。なんで?
「水泳の準備も出来たし!川のが良かった?」
「い、いや。えと」
どう答えるのがベスト?ベターでも良い。
無論、断るのがベストなのだけれど。
「う、海」
「おっけ!!!!!」
友達と遊びに行くと言う行為。更には、海と言う非日常空間へと。
好奇心に、負けた。
でも。多分、楽しいよね。
「じゃ、放課後!!」
「休日に決まってるでしょ」
真剣の如き切れ味で黒区の提案をたたっ斬ってみせたが。未来も、ちょっぴりウキウキであった。




