番外編⑥
アルメィダ行きが決定した後。
何種類か組み合わせを変えて服を用意して。
そのとき合わせるアクセサリーも必要ってなって、衣裳部屋から持ってきた
腕輪……。
何か呪われてますよ、というオーラがひしひしと伝わってきています。
でも呪いが何なのか分らない。
おまけにデザインはか~な~り好みなんだよなぁ。
何とかして呪いを解いて持っていきたいけどなぁ。
むぅ……。
「まぁ、ハロルド様。まだ片付けていなかったのですか?」
「ん?ん~」
「綺麗ですわね。この腕輪」
そういってリーナが手に取った瞬間。
腕輪が装着されてしまった。
「ぅぇ」
「きゃぁ」
……どうしよう。
「痛くない?」
「痛くありませんわ」
ふむ。
「外せる?」
「はい」
腕輪がするりと離れる。
気のせいか……。
自動装着効果があるだけなのかもね。
よし、持って行こう。
そう思って腕輪を振り回しているときだった。
手元がくるって(わざとではない)腕輪が入ってきた人物のほうに飛んで
いったのは、不可抗力だ。たぶん。
入ってきたカートにもう少しで当たる、と思った瞬間、それは起こった。
薄煙が辺りに充満し、様子が見えない。
……やばい。と思い始めた頃、煙が晴れてきました。
逃げようと思ったのは次の瞬間。
カートの姿を見て。
……若返り……過ぎでしょう?
そこには。可愛らしい、10歳の男の子がいましたとさ。
見なかったことにしたい。
【教訓】後悔先に立たず
カートが10歳になってしまう話です。
まぁ。カーとは差ほど驚かずに現状になじんでしまいますが。