番外編④
まぁ。
取り敢えず。
せっかく過保護な保護者=お邪魔虫とも言う……がいないので。
色々弄くってしまおう。
今回の収穫品を目の前の大き目の布切れにぶちまける。
えーと。
『成長促進』『品質向上』あとは『病害虫予防』……かな?
「んじゃ。『おおきくなぁれ♪』」
ぴし。
光の渦が小さく辺りを包む。
……術が発動したのはいいけど。
お腹が空きました。
言い忘れていたけど(誰にというのは突っ込まないように)。
この世では魔術が存在する。
全員が使えるわけじゃあないけれど、1/3くらいは素質があって。
さらにそのうち10人に1人くらいが魔術師になる。
多いのか少ないのかはよく分からないけれど。
魔術は系統として主に地・水・風・火・金属性に分かれていて、勿論、魔術
師ギルドなんかもある。
必要に応じてギルドを通して依頼することが多い。
……ちなみに私が使っているのは魔術ではありません。
じゃあ、何か、ということになるのだけれど。
宮殿内の書庫のさらに奥に隠されている禁術書庫というものがあって。
病気(とゆうか毒なんだけどね?)療養中で動けない時間が長くて、暇で暇
で仕方なかった私は、書庫の本を読み漁っていまして。その禁術指定書の中に
チョロリっと(ほんと、ごく僅かに)書き記されていることを信じれば、だけど。
真術を使えます。
魔術とはどう違うのかといえば“よく分からない”が正しい。
まぁ似て非なるものらしい。
この真術、魔力を使う魔術とは違って(魔力は寝たら一定量回復する)、精
神力を使うらしく激しく疲れます(寝ても回復されないから)。
まぁ。
想像力と精神力だけで何でも出来てしまうチートな力には違いないけれど。
一回使った後激しく疲弊した私を見て、ジークとカートに使うのを止めさせ
られました。
今はそこまで疲れないんだけど、使ったのがばれたら過剰反応したみたいに
お小言の嵐が始まるので、現在は隠れてしか使えない。
徐々にばらしていっていつか正々堂々と使えるようになるといいなぁ。
主人公の秘密その1です(笑)
真術は後々本編で出していく予定です。
ハルは主に自室でこっそり使ってます(頻度は低いけど)。
本編第1章⑨と⑩の間の出来事になります