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8、ゴリ押し

「お、王城ですか!?無理ですよ!事前に連絡して…なんならワタルさん貴族じゃないから門で止められるのがオチですって!」



「まぁ2人とも着いてこい。別に難しいことじゃない。ただ横にいるだけでいいよ。何とかしてやる。」



「…はぁ…分かりました。でもどうせ無理ですからね…僕たちでもどうにもならないですからね。」





____王城






「「…」」



「な?入れただろ。少しは信用しろよ?」



「…なんで通行証持ってたんですか…?しかも王様に会えるなんて…しかも護衛もなしって…こんなのフリーパス同然じゃないですか…」



「…もしかして私たちが知らないだけで大貴族様なんですか?」



「いーや全く。これからも権力を持つつもりはないよ。」



「じゃあなんで…」



「ついたぞ。ここが玉座の間だ。さっさと入って要件済ませちゃおうぜ。」



「「は、はい…」」





扉が開く。この独特の眩しさには慣れないな。





「よく来たワタルよ。その隣のものは…選定の剣に選ばれた子とホワイト伯爵のとこのお嬢さんか。して、何の用だ?」



色んな貴族が勢揃いしている。聖女であるリリーと帝国の騎士であるソウもいる。久しぶり…まぁ2日ぶりくらいだけどちょっと懐かしいな。



「俺の報酬、爵位の授与があったはずですよね?それと他の報酬もあったはずです。家とか役職とか。それを全部こいつらに譲渡します。それとこいつらのバックに俺がつきます。それでこいつらの周りにあるあれこれを対処してください。お願いします。」



俺は頭を下げる。

場がざわめく。注意深く聞く限り否定的な意見が多いようだ。



「…ダメだ!魔王討伐を成し遂げた勇者がそのような1貴族に付くなどあってはならないでしょう!!」



横にいるフローラとラザロが驚いた表情をしている。少し不安そうにも見える。まぁこの程度の反論は想定済みだ。



「俺をこの国の共有財産として縛るつもりでしょうか?ヴァレンタイン伯爵…でしたか。それとも他になにかおありで?」



「…後ろめたいことなぞない。だが、特にそいつらはダメだ。ホワイトのとこの魔力の高い養子と選定の剣に選ばれた勇者、そしてその後ろに勇者がつくなぞ…!貴族間の問題だこれは!パワーバランスを考えたまえ!」



…思ったよりまともな理由で来たな。反論…いや無理だな。難癖付けられる気しかしない。まぁ…いいか。強行突破だ。



「国王、これは国の総意でしょうか?それともヴァレンタイン伯爵の意見でしょうか?」



「…ヴァレンタイン伯爵個人の意見だ。だが、パワーバランスについては考えるべきだという意見には同意する。なにか解決策が?」



「いや?ない。どうしようもないな。」



「ははは!そうでしょうそうでしょう!」



「だからこんなプランを考えたんだ。」



俺は帰ってきた黒蝶を受け止める。それと同時に扉が開かれ見知った2人が入ってくる。



「…最奥の魔女…そしてモーガン公爵家の問題児。そなたはこの城に入ることを禁止としたはすだ。魔法結界で弾いてるはずだが?」



「…あんなのじゃ無理だよ。僕一人じゃ時間かかるからやらなかったけど今はアストラもいるんだ。5秒あれば破れる。」



「ごめんなさいねぇ〜」



この場にいる全員に緊張が走る。まぁ全てを知っているこちら側の人間だけは面白がっているのだが。



「…して、何用だ?」



「俺から説明します。今ここには魔王を討伐した勇者パーティー全員が揃っています。強さは皆さん知っての通りです。それで、ここに来る前に色々準備させてもらいました。」



「準備…か。」



「ソウとリリーにはここにいる使用人、騎士を逃がしてもらいました。アストラとジンにはちょっと結界をいじってもらって…この城から外に出られないようにしてもらいました。」



う、嘘だろ!? 殺される!!

な、何がしたい!?


ザワザワ…



「はいはい。静かにー。特になにかするつもりはありません。先程も申し上げた通り、俺の要望は簡単です。こいつらに手出しをしない、俺がバックにつくことを許してください。簡単なことでしょう?」



「こ、これは国家転覆罪であるぞ!いくら勇者であろうと決して許されるものではない!!!」



「そうですね。では罪に問いますか?問うと言うなら俺も動きますよ。」



「…くっ!」



「王様、ならびにこの場にいる貴族がた、選択の時です。私の要望、聞いてくださいますよね?」







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