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7、正体

「お前らは貴族で合ってるか?」



俺は単刀直入に聞く。今はラザロとフローラと祭りに来ている。流石に昨日あんなことが合ったのだからさっさと聞くべきだろう。



「気づいてたんですね。どこででしょうか?」



警戒されている。ラザロはいつもより少しピリピリとしている。



「最初から疑問はあったかな。でも確信したのは昨日の夜だ。暗殺者が来てな。運良く逃げれたが…」



「…!ごめんなさい…」



フローラが謝ってきた。どうやら俺が襲われたことに責任感を感じているらしい。 まぁ俺も正体隠してるし心配させない為に嘘ついてるから罪悪感凄いのだが。



「いや、大丈夫だ。逃げ足には自信があるからな。なんなら最終手段だが崖からでも降りれるからな!」



「…そうです。僕たちは貴族です。隠していてすみませんでした。」



ラザロが頭を深々と下げてきた。根が良い子なんだろうな。…まぁそれはそれとして俺の崖から降りれる云々は触れられないのね。うん。



「隠してたのはフローラの魔力のせいか?それとも他の事情が?」



「…そこまで分かってたの?」



「…魔力には人より敏感なんだよ。最初の挨拶の時弓使いって言ってたからな。隠したいんだろうなって。」



「…半分正解。私はホワイト伯爵家の養女なの。魔力が多いのを買われて養子として入った。他の貴族はそれが気に食わないらしい。」



「魔力の多い養子か…そりゃお偉いがたは嫌うよな。それで、もう半分は?」



「…僕にあります。きっと皆僕を殺したいのでしょう。」



「物騒なこった。何したんだ?皇族でも侮辱したか?」



俺は次にくるその言葉を聞いて絶句する。






「僕は選定の剣に選ばれた勇者です。」






「…マジ?」



選定の剣、それは選ばれたものにしか抜けない初代勇者の剣。抜いたものは勇者としての能力に目覚め、魔王討伐の任が与えられる。選ばれし者として政治においてかなりの影響力を持つ。



「…つまりお前らは両方が命を狙われている?」



「…はい。僕だけが死ねばフローラには新しい婚約者があてがわれ、その婚約者の傀儡になるでしょう。逆にフローラだけが死んでも同じです。既に魔王は討たれていますし、影響力をもつだけの僕は邪魔でしょう。両方死ねば…全てがリセットされます。選定の剣はあるべき場所に戻り、魔力の高い養子も居なくなります。」



「…ちょっと待て。」



「え、あ、はい。すみません急にこんな話をしてしまって…」



「…そんなことはどうだっていい。」



「ど、どうだっていい?」



「お前ら婚約者なの…?姉弟じゃなかったの?」



「はい。一応…政略結婚ということになっていますが…愛し合っています。」



「…うん。」



「…ちょっと待て。じゃあフローラ姉さんって呼んでたのは…」



「幼少から一緒にいたのでその名残で…」



「…」



ふぅ〜…(静音魔法ON)








「なんで俺の周りにはカップルしか居ねぇんだよぉぉぉ!!!!!!!!!!!!!」









(静音魔法OFF)




「まぁ…いいや…もう2回目だし多少慣れたよ…」



「え、えっと…それで…もう迷惑かけたので傭兵はやめてくださって結構です。報酬は全てお支払いします。ごめんなさい。」



「いや、いい…てか婚約者…婚約者かぁ…まぁそこだけだから俺が気になったのは。」



「は、はい?そこだけ…ですか?」



「俺別にお前らが貴族かどうか聞きたかっただけでそれ以上はなんだっていいよ。貴族かどうか聞いたのも興味半分だし。」



「でも…私たちといると危ないです。仲間として見られたらワタルさんにだって危険が及びます…!」



いつにも増してフローラが真剣だ。子供たちの幸せかぁ…大事だよなぁ…人肌脱いでやるか。



「…分かったよ。全部何とかしてやる。祭りは延期!とりあえず王城行くぞ。」



俺は魔法で指から黒蝶を召喚し、パーティメンバーへ招集の合図を送る。







久しぶりに荒れるなぁ…これは。





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