25、謎
「なるほど…魔力量は並、無詠唱がデフォルト…知らない物は使えない…」
俺は倒れた3人を尻目に情報をまとめる。外は日が落ちてきており、もうすぐ夜に差し掛かるところだ。
「人間が使う魔法と違うか…しかもクロエ、アリア、ノエルでそれぞれ差がある。想像で魔法を使ってる弊害だな…」
「…あの、魔力が無くなった場合って…どうすれば…?」
なんとかクレアが声を絞り出して聞いてきた。
「なるべく休むことが大事だな。それか魔力回復のポーションってやつがあるからそれを飲むか。」
「…今あったりしませんか?」
続いて地を這いながらアリアが聞いてくる。
「俺魔力無くなることないんだよね。」
「おぶって〜…」
「はいはい。でも触るのは契約違反だからな。風魔法使うから酔わないように。」
そんなこんなで夜を迎える。3人には無理をさせたので今回も俺が夕飯を準備する。その間に俺が裏で作っていたお風呂に浸かってもらっている。…初めて外で作ったから信頼性は…ね。
「今日のご飯はなんですか?」
「…上がりました。ありがとうございました。」
「気持ちよかったよ〜」
「今回は肉じゃがってやつだ。こっちでは馴染みがないだろうけど俺の故郷の料理なんだ。」
「肉じゃが…ですか。それは美味しいのですか?」
クレアがそんなことを聞きながら皿を用意して入れられ待ちしている。…やはり食いしん坊なのか。
「今のところ嫌いって言ったやつは居ない。最強のご飯だ。」
「…最強のご飯…(ジュルリ」
心を開き始めたのはいいことだが…餌付けしてる気分だ。
「全員行き渡ったか。んじゃ食べるか。」
「美味しいです…!」
「…とても美味しい。」
「美味しい〜今までのどれよりも好き〜。」
高評価らしい。やはり肉じゃがは最強だ。
「…んじゃあ明日は森に入るってことで。お休み。ちゃんと起きろよ寝坊した2人組。」
「「…」」
「…今度は私が起こすので大丈夫です。おやすみなさい。」
アリアが言うなら安心だ。
そう言い俺は自分の寝床に戻る。…さて、俺は俺で準備をしなければ。
「…魔力半分か。身体強化魔法を常時発動出来なくなったってことは不意打ち防げないしなぁ…かと言って今ある魔力を身体強化に割いたら普通の魔法使えないし…」
半分になった魔力の運用法は3つ。
1、身体強化あり、魔法なし
2、魔法あり、身体強化なし
3、どちらも元の力の半分で使う
…3はなしだな。中途半端になるし、元の感覚と違いすぎて慣れないだろう。1…は選択肢が減るだろうし、2は不意打ちに対応出来ない。つまり…
「どれ選んでも地獄かぁ…」
これじゃあ不老解除の旅の難易度が跳ね上がってしまう。なにか対策を講じなくては。
「呪い…ねぇ…何が魔法と違うんだ?」
どちらも同じと言われればそうに見えるくらいには似ている。だが呼び方が違うってことは何かが違うはず。
「あ"ぁ!なんも分からん!」
とりあえず今呪いは俺の中にあるのだ。解呪できるか試すしかない。
「ふぅー…変なもの出てこないでくれ。」
俺は解呪の魔法を使う。何かあった時のためにと簡単な解呪魔法は覚えている。…こんなもので何かの足しになるかは微妙だが。
「…変なもの出てこないでって言ったのになぁ…」
俺の使った解呪魔法は自らにかけられた呪いに込められた思念や怨念と対話するものだ。だから基本的には人型で少し厄介な人と話すことになると思っていたのだが…
『ミミミ…』
「…」
なんだこいつは…




