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23、無能に

「あぁ!もう分かったよ!その代わり!取引の内容の更新だ!こっから森を進むが…その間俺を守れよ!!」



「な、どういうことですか…?」



「…あるんだよ、もう1つ治す方法が。しかもなんなら今すぐにでもできる方法が。」



「…どういうことですか?それと契約の更新が何の関係があるのですか?」



「はぁ…お前ら3人限定だ。他のエルフの事は知らん。それでいいなら俺が治せる。」



「やり方聞いてもいい〜?そんな簡単な話があればさっき話してたと思うんだけど〜?」



「そうだな。今からやるのは簡単な話だ。呪いは他の人に譲渡できる。いや…言い方が違うか。呪いは人に押し付けることができる。」



3人ともなにが言いたいのか分からないと言った顔でこちらを見てくる。



「つまりだ、お前ら3人の呪いを俺が受け持つ。」



「…は?はい!?何言ってるんですか!?3人分ですよ!馬鹿なんですか!?」



クレアが分かりやすく動揺している。



「至って真面目だ。別にお前らに恩を売りたいとかそういう訳じゃない。このままじゃお前らは幸せに生きれない。お前らにデメリットは無いはずだが?」



「…では貴方にはなんのメリットが?」



「…ないな。でもこういう性格なんだ。別に死ぬ訳じゃない。ただ俺はエルフでも女性でもないからな。何が起こるかわからんだけだ。」



「ワタルが魔力無くなる可能性もあるよね〜?危険を犯す必要は無いんじゃな〜い…?」



「俺が適任だろ。エルフでもなく女性でもなく身体が丈夫、呪いの影響を受けない可能性が高いからな。」



「「「…」」」



「俺は別に何を取られたって構わない。…まぁ1番可能性が高いのは魔力だが…何が起こるかは分からないから森の中だけでも俺のことを守ってくれ。」




「「…」」



「…貴方は気持ち悪いです。」



「面と向かって言われると傷つくな。」



「自分じゃなく他人のために動くなんておかしいです。」



「いーや自分のためだ。このままじゃ目覚めが悪くなる。お前らのことを思い出して罪悪感で押しつぶされるかもしれない。」



「…」



「他にないなら呪いの譲渡するぞ。流石に魔法陣書かないと無理だからな。そこらで時間潰して待っててくれ。」



「…それだけやってもし私たちの呪いが解呪されなかったらどうするのですか?」



「その時のことはその時考える。まぁ…次の方法考えるんじゃないか?」



「変な人だね〜。」



「よく言われるよ。」







ーーー






「…よし、出来たから3人ともここに乗ってくれ。終わるまで出ないように。」



魔法陣を書き終え、指示をする。うろ覚えだったが書けてよかった。



「んじゃ始めるぞ。始まったら光が出ると思うから、眩しかったら目を瞑っててもいいぞ。てか瞑ることをオススメする。」



「はい…」



「不安がるなよ。罪悪感も持たなくていい。今まで頑張った分の運が巡ってきたとでも思っとけ。」



「えっと…ありがとうございます。ワタルさん。」

「…ワタルさん、このご恩は一生忘れません。」

「ありがとう〜、ワタルさん。」



「…感謝はこれが終わってからにしてくれ。まだ決まってないんだからな。」



「フゥ…」



一度深く深呼吸し、詠唱を始める。

辺りが光り輝く。

3人の驚きの声が聞こえてくる。

俺の中に何かが入ってくる。

それは詠唱を妨害しようとしてくる。

構わず続ける。

やがて光が弱まってくる。

そして完了する。



「んじゃ俺は馬車で横になっとくから…片付けだけして準備できたら起こしてくれ。あと魔力があるかどうかも試しといてくれ…」



疲れた…すこし眠ろう…


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