後編 ー朝の光ー
あけましておめでとうございます。
番外編「二人だけの時間」後編をお届けします。
前編では、オーロラという名前が決まり、
エリックが寝落ちしたところで終わりました。
後編では、朝の目覚めから帰路までを描きます。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
それでは、どうぞ。
第6章:朝の光
翌朝。
リサは窓の外の光で目を覚ました。
窓からはロッキー山脈の朝焼けが見える。
美しいオレンジ色の空。
リサは静かに起き上がり、窓辺に立った。
——
「おはよう…」
エリックの寝ぼけた声が聞こえた。
「おはよう。ごめんなさい、起こしちゃった?」
「ううん、大丈夫」
エリックも起き上がり、窓の外を見た。
「きれいだね」
「ええ」
二人は窓辺に立って、朝焼けを見た。
エリックはリサを後ろから抱きしめた。
「こんな朝を、毎日君と迎えられるなんて」
「素敵ね」
リサは幸せそうに微笑んだ。
——
しばらく二人は景色を眺めていた。
「エリック」
「ん?」
「昨日、名前を考えてる途中で寝ちゃったでしょう?」
リサがくすっと笑った。
「え、本当に?」
エリックは恥ずかしそうに顔を赤らめた。
「メモ帳、見てみて」
エリックはメモを見た。
「あ…途中から字が…」
「エリックらしいわよ」
「ごめん」
「謝らなくていいわ。可愛かったもの」
「可愛い…って」
エリックは照れた。
「でも、オーロラって名前、素敵ね。気に入ったわ」
「本当に?」
「ええ。Aurora Cole。完璧よ」
エリックは嬉しそうに笑った。
「良かった」
「ミドルネームはまだ考えましょうか」
「うん。今度は寝ないようにする」
リサは笑った。
「期待してないわよ」
「ひどい」
でも、エリックも笑っていた。
——
第7章:帰路
朝食後、二人はチェックアウトを済ませた。
「もう帰るの、名残惜しいね」
エリックが車に荷物を積みながら言った。
「ええ。でも、また来られるわ」
「うん。オーロラが大きくなったら、家族で」
「楽しみね」
——
車はエステスパークを出発し、デンバーへ向かった。
途中、エリックがふと言った。
「あ…」
「どうしたの?」
「ガソリン入れ忘れてた」
リサはくすっと笑った。
「エリックらしいわね」
「ごめん」
——
ガソリンスタンドで車を停めた。
「ちょっと待ってて」
エリックは車を降りた。
リサは車内で一人、お腹を撫でながら呟いた。
「オーロラ、パパは少しおっちょこちょいだけど、優しい人よ」
リサは微笑んだ。
「あなたも、きっと好きになるわ」
——
エピローグ
午後、二人はデンバーのアパートに戻った。
「ただいま」
「ただいま」
エリックは荷物を置いて、リサに聞いた。
「楽しかった?」
「ええ、とても」
「良かった」
エリックはほっとした表情を見せた。
「ありがとう、エリック」
「次は、オーロラも一緒にね」
「ええ」
リサは微笑んだ。
——
その夜、エリックとリサは並んでベッドに横になった。
「オーロラ・コール」
エリックが呟く。
「素敵な名前ね」
「うん」
「あの星空の下で決めた名前だから、特別だわ」
「そうだね」
エリックはリサのお腹にそっと手を置いた。
「オーロラ、早く会いたいな」
「もうすぐよ」
リサは優しく微笑んだ。
——
二人だけの時間は、もうすぐ終わる。
でも、それは終わりではなく、新しい始まりだった。
オーロラ・コールという、小さな命を迎える準備。
エリックとリサは、その日を心待ちにしていた。
—完—
後編、お読みいただきありがとうございました。
二人だけの時間、いかがでしたでしょうか?
次回は本編に戻ります。
第2部、オーロラ誕生をお楽しみに。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。




