コンビニに行く男
「コンビニに行こう」
私はそう決心した。
理由は特にない。
暇を持て余していたからだろう。
私は家のドアを開く。
道路に歩みを進める。
アスファルトは目を焼き、じわりとした空気は汗を出させる。
面白味もない道路を進む
進む。汗が出る。進む。汗が出る。
生理的な反応と理性の指示が反復行動をしている。
そう頭の中を思い浮かべながら目的地まで歩く。
私は入店した。
風景のコンビニから目的地と設定していたコンビニに入店した私。
そして私は考える。
「なぜコンビニに来たのか?」
首筋の裏に汗が流れるのを感じ取りタオルを拭う。
5~10分の時間で茹で上がった頭は自分の理由も忘れ去ってしまった。
違った。ただ決心しただけであった。私に理由などないのであった。
「ハハッ」
ひとまず笑ってみた。
定員には怪訝な顔をされた。
私は怪訝な顔をされたがったが故にコンビニに行きたかったのかもしれない。
「ハハ」
定員には怪訝な顔をされた。