3話、楽しい同窓会
【お知らせ】2話の内容を一部変更しています。よかったら見てみてください!
毎度のことですが、設定のブレ、文脈などの変な所がありましたら教えていただけると幸いです!
3話はこの先の話にも繋がる重大なシーンもありますので最後まで見てくれると嬉しいです……!
20XX年、AIの技術が大きく進歩し、社会へもたらす影響、人間の未来と生活が未知数になっていた。
そこで、人間とAIの混ざる社会の状態を模擬的に確認するために、一部の国が試験的に自分自身を模した完全なるAIのコピー、「NextHuman」を製造し、1人1台、自分自身のコピーを国民たちに持たせることにより、AIと人間の共生と、AI社会の発展を試みる実験が、数か月前から行われた。
今のところ、大きな問題は起きておらず、本格的にAIと人間の共生が進んできて、このAI社会が当たり前になる日が本当に来るのかもしれない。
しかし、こんなAIまみれの世界でも、人間の娯楽、文化が普通に残っていることは、とても嬉しいものだ。
そして、それは平田も大きく感じていた。
「あれ?郵便なんか入ってる。見てみるか。」
買い物から帰ってきた平田は、早速封筒を開け、中身をみてみる。
「え!?同窓会のお誘いじゃん!すげぇ!」
なんと、同窓会のお誘いだった。日付はちょうど3週間後。
「これは行くしかない!」
(行きたいのはもちろんだが、一応彼女に連絡をしておいたほうがいいだろう。)
そう思った平田は、早速彼女の駿河藍に電話をかける。
「もしもし?藍?」
「洸平じゃん!どうしたの?」
「丁度3週間後に同窓会あってさ、その日予定なかったよね?」
「うん!ないよ!だから心配せずに楽しんできてね!」
「ありがとう!楽しんでくる!バイバイ!」
「バイバーイ!」
平田は電話した後、すぐに寝落ちしてしまった。
―――同窓会当日
会場にて、平田は中学のクラスメイトと8年ぶりに出会った。
「おぉ〜!平田じゃん!前に遊んだぶりだな!」
俺にそうやって声をかけてきたのは、中学から仲がよくクラスのムードメーカーだった馬場悠作だ。
(しかし、三週間ぶりとはどういうことだ?数年は会っていないのに……)
平田は、恐る恐るどういうことか聞いた。
「前に遊んだ?数年は会ってないのに?」
「いやいや、平田さ、前に風邪引いたからってAIの方に遊び行かせたじゃん!忘れたのかよ!俺と橋田は普通に来たのに。」
「え!?AIがお前と遊んだ!?」
その衝撃の事実に、平田は困惑したが、折角の同窓会で考え事をするのも嫌なので、話を合わせておくことにした。
「あ、そういえば行かせたわ!ごめんごめん!その日風邪ほんとやばくてさ!一瞬忘れてたわwww」
「お前大丈夫かよwwwボケてんじゃねぇのwww」
「そんなことねぇよ!」
あぁ。懐かしい。数年前に戻ったようだ。
「あ!河合じゃん!数年ぶり!」
「あ!平田!懐かしい〜!ねぇねぇ、そういえばさ、私つい最近木村と結婚したの!」
「え!マジで!?!?」
これまた困惑するぐらいのビッグニュースだ。
「そうなの!木村と結婚したの!」
「え!でも…なんで??」
「うーん。実はね、2ヶ月前に私の働いてる飲食店に木村が来て、そっから連絡とかしててさ、そしたら木村に告白されちゃって……」
「それで、OKしたの?」
「そう!いつか結婚式もあげるの!」
「そうなんだ…ちなみに、その木村はどこに?」
「あそこにいるよ!」
平田は木村の姿を確認する。
「え!?木村!?」
「あ!平田…だっけ?久々だね!」
「え!?え!?」
平田はとんでもなく驚いた。それもそのはず、学生時代はボサボサ髪のメガネでガリ勉だったのだ。それが今は高身長イケメン。このとんでもないビフォーアフターに驚きを隠せない。
「実はね、高校で仲いいやつができて、植田って言うんだけど、植田がすごいイケイケなやつだったからさ、どうにか植田みたいになりたいと思って、必死に垢抜け頑張ったんだよね!だから驚いてくれて嬉しいよ!」
「そういえば、お前、河合と結婚したんだろ?」
「え?美琴から聞いた?」
「うん。」
「実はさ、2ヶ月前に……」
「うん。成り行きも全部河合から聞いたよ。本当におめでとう!正直最初はちょっとびっくりしたけどさ、今のお前見たら納得だよ!絶対幸せになれよ!」
「もちろん!」
そして、平田はもう1人探している人がいる。
前野葉奈。俺が中学時代、密かに思いを寄せていた人だ。
しかし、どこを探しても見当たらないのだ。
変に思い。俺は木村に聞く。
「なぁ、木村、前野葉奈ってどこだ?」
「あいつか…もしかして、平田、あいつの話じゃねぇの?」
「え?何があったんだよ。」
「あいつさ、今起業大成功して忙しいんだよ。」
「えぇ!?あいつが!?」
今日何度目かの驚きだ。しかも前野は学生時代、勉強が大の苦手で体育会系女子だったのだ。
「そうなんだよ。だからあいつは忙しくて来れないってわけ。」
「へぇ~…あいつもすげぇんだなぁ…」
そこから何やかんやあり、他の同級生や色んな人と喋ったりしたあと、二次会で馬場がベロベロになったりなど、まぁ、色々あったが、とても楽しい同窓会になった。
そして、平田は家に帰った。自分のAIを見て、ふとあの事を思い出した。
「なぁ、1個聞きたいことあるんだけどさ、」
「どうした?洸平?」
「お前さ、3週間前遊び行ってくるって言ってさ、家出てったよな?」
「それがどうした?」
「俺のとこにそんな通知来てないし、お前の携帯には連絡先ないだろ?しかも俺の携帯にもそんな話はない。一応馬場や橋田の連絡先はあるけど、そんな会話はないし…」
「それで、何が言いたいんだ?」
「お前、あの日…何をしてた?」
つづく
最後まで見てくれてありがとうございました!
3話はここで終わりです!
投稿が遅くなってしまい申し訳ございません!
なかなか展開に悩んでおりました……
しかし、この先の展開は大体決まっております!
なかなかつまらない所が続く場合もあるかもしれませんが、どうか見守っていただけると幸いです。
最終話まで見てくれたら本っっっっ当に嬉しいです!
暖かく見守って頂きたいですm(_ _;)m