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王都へ

 それから2週間後に、スタンピードは終息した。討伐に参加していた人数が少なく、途中から計画変更をして、少しずつ魔物を(ほふ)っていたため、余計に時間が掛かってしまったのだ。


 出現した魔物の量については、前回と大差ないとのことだったが、魔物の大きさが、もっと大きかったり、柵を破壊してしまうほどの威力のある魔物だった場合、今回のスタンピードを終わらせることは難しかっただろうと、ギルド長が言っていた。


 また、フォース国からの援軍と補給が無ければ途中で倒れていた者も、いたかもしれないと私は思っていた。後から聞いた話では、『食料に関しては非常に危険な状況』だったらしい。


 ガルシア先生は戦いが終わると、そそくさと魔術学園へ帰っていった。授業をこれ以上、自習にするわけにはいかないらしい。


 ガルシア先生やフォース国からの援軍が帰る頃になって、自国の兵士達が街へやって来ていた。


(なんていうタイミング……。もっと早く来れなかったのかしら?)



*****



 宿で一日休んだ翌日、私は王都へ向けて出発する前に、ギルド長へ挨拶するために冒険者ギルドへ寄っていた。


「ギルド長、お世話になりました」


「嬢ちゃん、急ぐんだろ? スタンピードの褒賞金は、とりあえずギルドに預けとか?」


「はい。それで、お願いします」


「気をつけろよ。乗合馬車は2番乗り場だからな、もうじき出発するだろう」


 ギルド長は、受付の壁に掛かっている時計を見ながら話していた。


「ギルド長、いろいろありがとうございました」


「母さんに会って、一度落ち着いたら、こっちへ戻って来るんだろ? その時は顔を出してくれよな」


「はい。行ってきます」


 自国の兵士達がギルド前で右往左往しているのを避けながら、私は馬車の乗り場へ急いで向かったのだった。




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