第36話 「魔導ネットテレビと時の鐘」
トロは思った!
美少女戦隊マジカル・マージ!
活動記録・・・0。
いかん! このままでは・・・
••✼••ポショ村プライベート・ルーム••✼••
「このままじゃ、いかぁ━━━んっっっ!!」
「「「「「?!」」」」」
「「「「!!!!」」」」
トロ達は、ポショ村のプライベート・ルームに居た。
と、ここでトロが突然、叫ぶ!
「なんなのよいったい?! ビックリしたでしょ!!」
「師匠! いったい何がダメなんですか?」
「俺達、ぜんっぜん活躍してない!!」
「「「は?・・・」」」
「活躍って、やっぱり盗賊に迂闊にも攫われた事を、今も気にしているんですか?」
「ちっがぁ━━━━━━うっっっ!!!!
美少女戦隊のことだよぉ━━━━━━っっっ!!!」
「「「・・・・・・・・・は?」」」
なんて事を日本で叫んだら、それこそ『変態オジサン』確定である。
トロは、戦隊ヒーローに変身して活躍する事を、実は子供の頃から夢見ていたのだった。
子供の頃に憧れた、『ナイショ戦隊トマトレンジャー』や、カッチャマンや、ポーマンや、大人になってからハマった『魔法少女マジカル・レディー』や、『プニキュア』などと、他にも色々とアレヤコレヤと、ごちゃ混ぜになってはいるが、仲間達と力を合わせて『悪と戦う!』という設定が、どうしても頭から離れないのだ。
「ううむ・・・しかし、だ!
まだ、美少女戦隊としては、若干1名足りないのだ」
「「「はあ・・・(汗)」」」
そうなのだ。
トロが構想する新しく始めた『美少女戦隊』とは、5人揃わなければならない。
なにせ昔から戦隊ものヒーローとは、『5つの力を1つに合わせて・・・』という決まり文句が歌詞にもあるほどだ。
なので、トロにとっては、美少女戦隊とは5人揃わなければならないのだ!
(※トロの勝手な固定概念です)
「ふむ・・・トロに、私に、クレオに、ワイサ・・・
なるほど 確かに後1人足りないわね?」
「だろう? 戦隊ものと言えば、5人揃って5つの力を1つに合わせなければ意味が無いんだ!!」
「そ、そう・・・よく分からないけど、5人必要だと言うことだけは強く伝わったわ」
「うむ! 美少女戦隊には、5人それぞれ属性を与えている!
俺が火属性で、ナディーが水属性で、クレオが風属性で、そしてワイサが雷属性だ!」
「ふんふん 火属性に、水属性に、風属性に、雷属性・・・
あと、土属性が余ってるはずだったわよね?」
「そういう事だ」
「「・・・」」
ハッキリ言って、ナディーもクレオもワイサも、トロの話にへは付いていけない・・・
なにしろ、美少女戦隊に変身すれば、確かに強くはなれるが、一々変身する意味が理解できない。
しかも、強くなれる分、身体に負担がかかるからと言う理由で30分しか変身できず、クールタイム(リキャストとも言う)で5分間変身できないのも不自由だと感じていた。
それに変身なんかしなくても、強くなるユニーク武具を装備すれば良いと考えていたからだ。
それに今では、みんな『変身スキル』を持っている。
トロから貰った『変身スキルを覚える豆』を食べていたからだ。
異性に変身はできないと制限は付けてあるが・・・
それは、【異性に変身する豆】と被ってしまうためだ。
他の理由として、せっかく可愛い女の子に変身したのに、男には変身してほしくないという理由もある。
それはあくまでも、トロの趣味である。
なので、ナディー達には、一々美少女戦隊に変身する意味が理解できないのだった。
「ねえ、これって必ず美少女戦隊に変身しなきゃいけないものなの?」
「えん? と言うと・・・? 何が言いたいんだ?」
「あ、そこですよ!」
「うん 確かにね・・・」
「ほら! みんな言ってるじゃない?
そもそも美少女戦隊って何なのかも分かんないし」
「そうですよ! 別に女の子に変身しなくても・・・」
「いやっ! ダメだっ! ダメだダメだダメだっっ!
美少女に変身しなきゃ意味がないんだよ!
美少女戦隊が誰なのか、バレちゃいけないんだ!
美少女戦隊とは、いったい誰なのか?なんて絶対にバレちゃいけないんだ!
スーパーヒーローとは、そういうものなんだよ!」
「「「・・・(汗)」」」
トロは、興奮しすぎで自分でも何を言っているのか解らなくなってきた。
ナディー達は、ますます理解できない、いや意味が解らない。
そもそもナディー達は、戦隊ヒーローの番組を観た事がないし、悪と戦うスーパーヒーローの概念すら無いので、解るはずがない。
ここムトランティアには、魔物や盗賊など人を襲う存在があるので、騎士団や冒険者達が居る。
なので、スーパーヒーローなどという存在自体が必要ない。
だが日本には、魔物など存在しないし、そもそも世界征服を企み人を襲う悪の組織なんて架空の存在であるため、スーパーヒーローそのものが、世の子供達に夢を与えるテレビの中だけの架空の憧れの存在であるのだ。
なので、スーパーヒーローなんてものは、娯楽のようなものであり、観て楽しむだけのものであり、ムトランティアで言えば『舞台劇』のようなものである。
そんな事は、ある程度成長した子供達ですら理解している。
そんなものを、元々存在しないムトランティアの住民に押し付けたって、理解できるはずがない。
ムトランティアでも、日本のヒーローものの番組が観ることができたなら、少しは話しも変わってくるだろうが・・・
そこで! トロは思い付いた!!
「ううむ・・・どう説明すりゃいいんだ?
ナディー達にも、ヒーローもの番組を観せられたら良いのだが」
「「「・・・???」」」
「ん? まてよ?
魔導インターネット!! これがある!!」
「「「・・・?!」」」
「そうだよ! これがあるじゃないか!
なんで今まで気付かなかったんだ?
そうだそうだ! よしよしよし! 良い事を思い付いたぞ!」
「「「・・・・・・???」」」
「魔導インターネットを観れる魔導具を作ればいいんだ!」
「「「・・・・・・・・・???」」」
なにやら、トロ1人だけが盛り上がっているが、ナディー達には何が何だか解らない。
そんなナディー達を構うこともなく、トロは1人せっせと何かを始めた。
異空間収納内で、【魔導ネットテレビの生る種】を生成し、栽培、収穫、そして完成!
4つも出来てしまった!
トロは、マジック・バッグから取り出す振りをして、【魔導ネットテレビ】を取り出した。
「よっと!」
ゴトン!
「「「?!・・・」」」
「ほいさ! よいさ! どっこいしょ!!」
ゴトン! ドコッ! ガコン!
「「「!!!・・・・・・」」」
「なに? このヘンテコリンなのは?」
「ううう~~~ん? なんだこりゃ?」
「師匠! それはなんですか?」
「ふふん とてもとても良い質問だねワイサ君!
いや、よくぞ聞いてくれました!! GOOD BOY!」
「「・・・・・・?」」
「勿体ぶらないで、はやく教えてよトロ!」
「あはは わかった!わかった!
うむ! これはな?・・・」
トロは、自分で使いながら説明を始めた。
魔導具なので、地球のパソコンのように、起動に時間がかからない。
日本の最近型?の高スペックなPCでも、起動に30秒はかかるものだ。
だが! これは魔道具である!
魔導源ボタンを押せば、直径15センチもの大きな魔晶石の魔力を活動源として、瞬時にモニターに映像が映し出される。
家庭用のPCと同様に、キーボードとマウスでそうさし、ムトランティアに居ながらにパソコンが使えるのだ。
と言うか、見た目はまんまパソコンである。
更に! トロが日本で使っていた『画像編集ソフト』や、『動画再生ソフト』や、『動画編集ソフト』や、『サウンドプレイヤー』や、『ブラウザ』なども、しっかりインストールしている。
一応、ワープロソフトに、表計算ソフトも!
先ず、起動ど同時に開かれる『スタートアップアプリ』は、『動画再生ソフト』で、それに表示されたのは、アニメ、実写、ドラマ、ドキュメンタリーなどのカテゴリーから、各ジャンルに細かく分けられ、トロが今まで日本で観た事のあるものなら、なんでも観れるようになっていた。
例えばアニメのカテゴリーの中から、ギャグ系、恋愛系、スポコン系、ヒーロー系、魔法系、サスペンス系、SF系、伝記系などのジャンルに分けられ、各タイトルがサムネイルと共に表情されている。
また、YouTuboも観られるだけでなく、普通にネットサーフィンもできるのだ。
だが、こちらから書き込みや、アップロードなどはできないが。
トロは先ずは、実写→ヒーローで検索して、トロが子供の頃に憧れよく観た『ナイショ戦隊5つレンジャー』を再生した。
「なんか出たっ!!」
「えええっ?! 箱の中に人がっ!!」
「なにこれなにこれなにこれ?!」
《5人揃って! 5つレンジャー!!》
「「「~~~??!!」」」
「きたきたきたきたぁ━━━っ!!
これだよ! これこれ!!」
「「「ほほぉ・・・」」」
・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・
しばらく3人は物珍しさで観ていたが、あまり良さげな反応は示さなかった。
あれれ?・・・興味なし?
仕方ないので、3人にそれぞれ『魔導ネットテレビ』を渡し、それぞれの好みの動画を観るように勧めてみた。
3人は、あっという間に使い方を覚えて、サクサクと操作していた。
流石は馬鹿者!・・・いや、若者! 覚えが早いや。
だが、これがドップリはまってしまって、ナディー達は魔導ネットテレビから離れられなくなってしまった・・・
ナディーが気に入ったのは、昭和の恋愛アニメの代表作とも言える、『キャンデーキャンデー』だった。
複雑に絡み合う恋愛劇に加え、悲劇や困難にも負けない健気な主人公の少女に心打たれたとか?
『恋には障害が付きもの。』なんて言っちゃってまあ(汗)
やっぱり女の子! 恋愛ものが好きなようだ。
クレオが気に入ったのは、意外にも昭和の感動アニメの『家なし子レム』だった。
主人公のレムは元々貴族の息子だったが、なんの訳だか捨て子となり、後に親代わりとなる旅芸人の男に買われて、芸達者な動物の仲間達とともに絆を深めて旅にでるが、次々と親代わりの男や動物の仲間達との不幸の別れが訪れるものの、強く生きる姿が泣けてくるのだとか。
また、最後はハッピーエンドだったのが最高だったと言う。
今は、『祖母をたずねて三千キロ』にハマり中。
ワイサが気に入ったのは、ソロの冒険者だったワイサにしては意外や意外の『物理学忍者隊ガチンコマン』だった。
トロとしては、トロの目指すところに一番近いような気がする。
それは、弟子として師匠を称えてくれているのか?
それとも気を使ってくれているのか?
その真意は解らないが、仲間と力を合わせて悪と戦うのが良いとのこと。
今は、『珍造人間キャチャーン』と、『魔人ガーΩ』にハマり中。
なんだかんだと、みんなに魔導ネットテレビを気に入って頂てけ喜んではいたトロだったのだが、みんなテレビの前から離れてくれなくなってしまった・・・(汗)
「こらこら! お前達!! 何時までテレビ観てんの!
さっさと、お風呂に入って来なさい!」
「ええ~~~? もうちょっと」
「今、いい所なんです!!」
「あと、1話だけ!」
「いい加減にしなさい! みんなテレビ没収するよ!」
「「「はあ~~~~~~い」」」
「・・・まったく
俺は、お前達のお母さんか?」
まあ、予測はできたのだが、まさかこんなにも夢中になるとは・・・(困)
今朝なんか、ワイサは目の下にクマを作って起きてきたので、生まれて初めての夜更かしをしたようだった。
これは、制限時間を作らなきゃいけないかも?と思ってる。
今では、美少女戦隊なんかそっちのけで、動画観賞の方がお気に入りのようだ。
ワイサから、『美少女戦隊をやめて、物理学忍者隊ガチンコマンの空飛ぶ服を作って欲しい』と言われた時には、流石に恥ずかしくて勘弁してくれと言ったトロだった。(トロは美少女戦隊は恥ずかしくないらしい)
また、『珍造人間キャチャーン』の持つ『光線銃』が欲しいと言われたときも、『アンドロイド軍団は居ないので必要ありません!』と言って拒否った。
最後には、『ブレストファイヤーボール』と、『ロケットパンチャー』が欲しいと言い出したので、『クソして寝なさい!』と言ってやった。
ナディーは言うと、いったい何の動画を観たのか分からないけれど、
『もしトロがまた危ない目に遭った時には、悪い奴をスパイクロッドでボコボコにして、馬に繋いで引きずり回して、最後にアイアン・メイデンで、とどめを刺してあげるね!』
なんて言うんだ。
怖っ!! 物騒だなおい・・・(汗) 相手死ぬぞ?
『アイアン・メイデン』なんて、歴史上実際に使われた記録は無いが、調べた結果『恐ろしい』一言では言い表せられない最悪なモノだった。
『アイアン・メイデン』とは、女性の形をした棺桶のような造りをしていて、処刑が決まった罪人を中に入れるのだ。
また、罪人の身体に合わせて形や大きさを測られ作られており、中には内側に向かって幾つもの鉄の棘が意図的に『急所』を外して設置されており、罪人がすぐに死なないように、『できるだけ長く苦しむように』設定されているとか?
中でもエグいのは、目に刺さるように設置された長い棘である。
恐ろしい・・・ なので・・・
『助けてくれるのは嬉しいけど、もうちょっと人道的に助けて?』
って言っておいた。
クレオはと言うと・・・
「クレオ!」
「はい?」
魔導ネットテレビを観ているクレオに声を掛けると、一応はコッチを向いてくれるが・・・
「美少女戦隊の事なんだが・・・」
「ああ━━━・・・」
「あ、あれ? クレオ・・・くん?」
「・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・(汗)」
トロがクレオに美少女戦隊について聞こうと思って声を掛けたのだが、クレオはすぐにテレビへ向いて動画観賞へと没頭・・・
今のクレオには、冒険も美少女戦隊にも、興味が無さげだった。
もう完全に、宿屋の部屋の片隅で、ニート生活にどっぷりハマってしまったようだ。
「ああああ~~~やっちまったぁ・・・
俺は、なんてバカなんだぁ~~~!!
こうなるかも知れないと予測はできたのにぃ~~~(汗)」
この後トロは、3人に魔導ネットテレビの使用は、平日は1日3時間まで。
休日は、冒険者としての活動に支障がきたさない程度までとした。
と言うか、この世界ムトランティアでは、『曜日や祝日』と言う概念が無く、決まった休みの日なんてものが無い。
トロにすれば週に2日は休みたいので、トロが勝手に決めたものがあった。
所謂、『暦』である。
もちろん、『トロと愉快な仲間たち』のパーティー内だけで決めた話しだが。
適当な日に『月曜日』からスタートして、火曜日、水曜日、木曜日、金曜日、そして『土曜日と日曜日』は冒険者を休みとしたのだ。
これはトロが地球で慣れ親しんだ曜日感覚の生活サイクルなので、どうしても無視はできない。
仕事を辞めて『引き籠もり』になってからは、5日間ネットや動画三昧で、2日は爆睡日という、7日間の体内時計?が今でもトロの中で生きているので、曜日感覚が無いと言うのは、どうも気持ちが悪くて仕方がない。
でも、この世界の今現在の年月日や季節が分からない。
まだ1年以上もの長い月日をこの世界で暮らしてきた訳でもないし、分かる訳がない。
でも四季はあるらしいので、1年という概念はあるようだが、1年が何日なのかは分からなかったので、ムトランティアの人々に、『月日など判る暦はないのか?1年は何日か?』と聞いてもみたが、ほぼ全員から『???』な顔をされた。
どうやら、この世界には『暦』は無いようだ。
でも、季節はあるらしいので、誰もが分かるように、『寒さが和らぎ花が咲けば春』とし、『暑くなり夜に星が降れば夏』とし、『涼しくなり山が色付けば秋』とし、『寒くなり白い雪が降れば冬』とし、大まかな季節の移り変わりを認識できれば良いだろう。
なのでムトランティアの人々にとっての1年とは、春の木と呼ばれる桜に似た花『春の花』が咲くと、1年が経ったという認識のようだ。
また、時刻も明確な時間設定が無い。
なので、ほとんどの街や村では、教会と冒険者ギルドの、1日に8回鳴る『時の鐘の音』によって、『現在の時刻』を把握するようだ。
そのタイミングは、ダンジョンで発見された古代の人口遺物のアーティファクトである『時の水晶』と呼ばれる、『時を告げる魔晶石』の反応を基準にしているらしい。
この『時の水晶』は、不思議な事に、全世界で発見された全ての時の水晶が告げる時刻は、皆同じタイミングなのだそうだ。
どんなダンジョンでも、必ず1つは発見されるらしい。
時を告げる事を仕事(役職)としている『時の人』は、時の水晶の反応を見て、『時の鐘』を鳴らすのだそうだ。
鐘が鳴るのは、地球の時と同じで、0時、3時、6時、9時、12時、15時、18時、21時、の1日計8回鳴る。
現在の時刻を知らせる術は、『ボンボン時計』と同じシステムで、3時なら3回、6時なら6回鳴らすんだそうな。
日本の江戸時代の時の鐘を鳴らす役職の『鐘撞人』のようなものだろうか。
江戸時代では、『城の鐘もしくは太鼓』、『寺の鐘』、『町の鐘』の複数の種類の時の鐘があったらしいが。
鐘を鳴らすまでは、からくり時計と睨めっこして時間が来るまで何もしないでただ座っているだけだったとか?
なんとも、眠くなりそうな仕事だな。
この世界の時を告げる仕事の『時の人』と呼ばれるの役職も、同じようなものだろうか。
とにかくつまり、この世界ムトランティアでも、1日は24時間のようだ。
ただ、冒険者ギルドに設置してある時計には、分針と秒針が無く、時針1本のみ。
分や秒の概念も感覚も無いらしい。
トロも見た事があるが、温度計を見ているようで、トロにはどうも慣れない。
なんと、大雑把!!
『時の水晶』の反応を基準としているので、仕方ないのか?
いやたぶん、3時間をカッキリ1時間ごとに分割するのが難しいだけなのだろう。
それでも3時間おきに鐘が鳴るのは、この世界の人々にとってはごく当たり前の事なのだろうけど、冒険者達や旅人や行商人達は村や街から出て遠く離れてしまうと、鐘の音が聞こえないので、太陽の位置や星の位置で大体の時間を認識するか、自分の体内時計を当てにするしかない。
『時の水晶』に似せた魔導具も開発はされているが、恐ろしく高価な物なんだとか。
並の冒険者や商人程度では、マジック・バッグ同様になかなか手に入らない代物だ。
でも、トロ達には、『魔導スマホ』がある。
不思議と、この世界の1日の時間とピッタリ合っているのか、分秒までシッカリ表示されている。
なのでトロ達には、時間感覚には問題は無い。
冒険者ギルドにて、新しいクエストが発表されるのが、朝の6時だそうだ。
なので、冒険者ギルドでは朝6時になると、3交代制のギルド職員が入れ替わるタイミングでもあり、その時に新しいクエストが発表されるので、良い内容のクエストを何としてもゲットしようと、冒険者達で殺到するそうな。
しかしこの世界では、1ヶ月はカッキリ30日のようだ。
時間感覚は魔導スマホで把握できるが、年月日はサッパリだ。
7日で1週間、29~31日でひと月、そして12ヶ月で1年365日となり、4年に1回『うるう年』として366日になる。
そんな地球での暦日数感覚での暮らしにトロは慣れているものだから、『地球では今日は何月何日だろう?』と、時々考え込んでしまう。
だが、この世界へ召還されてから何日経ったかんてトロは数えていないので、今更考えても仕方がないし、この世界に地球の暦を当てはめても意味がないだろうし・・・
この固定概念と言うか既成概念があるトロが、明確な暦の無いこの世界で暮らすには、ちょいと暮らしにくいものだが、慣れるしかない。
周りの人々に合わせるしかない。
そのうちに、この世界に適した『暦』なるものを、いつか作ってみようとは考えている。
「な・・・なあ、クレオ君?
今日はもう、丸1日テレビ観てるよねぇ?」
「今日は土曜日~~~」
「!・・・さ、さようで御座いましたわね・・・(汗)」
クレオの方が、1枚上手だったな・・・(汗)
トロは、失敗したかも?と思った・・・




